2025年2月27日木曜日

超久しぶりに鋸山に登った件。みんなが「ヤバいヤバい」と言ってます

 昨年(2024年)末の話になりますが、実に久しぶりに鋸山(のこぎりやま)に登りました。房総半島随一の景勝地です。今回、往復ともロープウェイに乗ったのですが、前回これに乗ったのがいつだったのか、iPhoneの写真をひっくり返しても思い出せず、帰って自宅のPCで確かめたら、前回の訪問は2007年のことでした。実に17年ぶりってことになりますね。


ロープウェイは新しくなっていますが、改札が、切符にハサミを入れる昔ながらのスタイルで、ちょっと懐かしい気分になります。


通常、ロープウェイは山の斜面に併行して、地面を舐めながら登っていくものが多いのですが、鋸山のロープウェイは切り立った山に向かって直角三角形の斜面を登っていく感じ。足下、地面が遠くに見えるのでなかなかスペクタクルな体験ができます。

ふり返れば、東京湾の向こう側に富士山を拝むことも可能です(天気が良ければ)。


乗車時間は4〜5分ほど。山頂駅に着いたら、展望台で景色を楽しんであまり歩かずに帰ってくるでもOKですが、せっかくなので回遊コースを散策することにします。回遊コースは「40分コース」「60分コース」「90分コース」の3通りが提案されています。

今回は、もっとも短い40分コースを選びました。

道中、岩肌むきだしの案外険しい道が続きます。すれ違う観光客たちが、みな「ヤバいヤバい」と言っています。本当に、全員が口を揃えて「ヤバいヤバい」って言いながら歩いているんですよ。それ以外のボキャブラリーがないみたい。面白いね。

「坂がキツいわ」とか、「気をつけないと危ないよ」とか、「これは大変だ、とっても疲れそう」……。色んな感情が「ヤバいヤバい」という言葉に集約されているのが、今どきのジャパンです。

そんなことを考えながら歩いていると、案内所が出現。ここで拝観料700円を払って、チケットを買います。このチケットは大切に保管しておきましょう。また後で出番がやってきます。ヤバい石段を登ると「地獄のぞき」に到達しました。この出っ張りが鋸山のシンボルですね。ここで折り返し。


帰りしなに「百尺観音」を拝みましょう。アフガニスタンのバーミヤン大仏、こんな感じだったのかな。バーミヤンのはもう見られませんね。百尺観音の前で、アジア人の仏教徒が数名お祈りしています。タイの人かな。


1937年と刻まれた明大生の落書きも、本当はイケナイことですが、今や逆に貴重に感じます。88年前ですよ。遺跡だな。


せっかくなので、日本寺の大仏も見に行きたいのですが、歩き疲れてきたので、一旦ロープウェイで下山します。駐車場から車で行こうと。

ロープウェイ乗り場の駐車場を出て、国道127号を館山方面に走ると、トンネルの先に有料登山道がありますが、それを無視してさらにトンネルを2つくぐると「日本寺」という地味な案内が出てきますので、それを左折。ちなみに、こちらは有料道路ではありません。


日本寺の大仏は、日本一大きい大仏だそうです。31メートルの高さです。

ちなみに、大仏手前の入口で、すでに購入してある日本寺のチケットを見せれば入場可能です。これ、知らないと二度チケット代払っちゃうことになるのでご注意ください。

日本寺では、弘法大師が護摩を焚いたと言われています。こんな石窟が参拝コースに点在しています。


帰りは温泉なんかもいいでしょう。もっとも、房総半島は温泉がそれほど多くないので、この「海辺の湯」一択ですかね。


鋸山、今回は17年ぶりでしたけど、これからは体力診断も兼ねて年に一回ぐらい登ってみようと思います。なかなかスペクタクルな観光地だと再確認できました。房総の名勝だよね。あと、ハードコアな参道を歩く人々のぼやく「ヤバいヤバい」が、どう変遷するのかにも興味がありますよ。