もう1カ月以上前の案件ですが、ポストし忘れていたので改めて。今年(2023年)の3月末に「TESLA FAN BOOK テスラについて知っておきたい100のこと」というムック本を出版しました。
2019年の10月からテスラモデル3(フリーモント製)を乗っています。テスラ体験は衝撃的で、「一度乗ったら終わり。もう買わずにはいられない」とよく言われるのですが、私もまさにその言葉にヤラレたひとり。それまで乗り継いだ国産車、ドイツ車がどんどん魅力を失っていくなあと感じていたとき(2016年頃)、テスラに試乗したら「何じゃこれ!」って衝撃を受け、モデル3をポチって2年半待って納車にいたり、2019年の納車以来3年半ほど乗っています。昨年、車検も通しました(EVを買うともらえる助成金は、4年間売却しないことが条件)。
自宅マンションに充電器はなくて、東雲のスーパーチャージャーによく行っていた時があり、その際に、オートバックスの書店によく行くのですが、車本コーナーにはポルシェやフェラーリやスカイラインGTRの本は山ほどあるのに、テスラの本は一冊もないよねっていうのが、この本を作った純粋な動機でした。「テスラは広告費を一銭も使わないので、出版社としてもなかなかテスラ本は成立させにくい」という側面もあるようですが、個人的には「テスラに夢中になったテスラーが作った、布教の書が必要だな」とはずっと思っていました。
本の前書きにも書きましたが、「みんな、テスラの凄さに気がついていない」。「イーロン・マスクは、うさん臭いと思う人たちも多いけど、本当に凄いイノベーターである」。この2つをきちんと知らしめるのがこの本のミッションです。
というわけでこの本は「日本で初めてのテスラ本」となりました。内容に関する裏取りもちゃんとやりたかったので、「TOCJ(テスラオーナーズクラブジャパン)」の協力も仰ぎました。また、オーナーの皆さんのテスラ自慢やテスラへの文句もいろいろ聞きたかったので、40人以上のテスラーの皆さんにワンオンワンで取材を行いました。
映画メディアの運営という本業の方も忙しくて、製作プロセスはなかなか一筋縄でいかなかったのですが、旧知の編集プロダクションの経営者(20年前に何冊も本を一緒に作った)とそのスタッフの皆さん、また、今回の製作過程で知り合ったゲームに詳しいテスラのインフルエンサーさんにも協力いただき、2022〜23年の年末年始と、その後の週末全部を費やして完成に漕ぎつけました。
そして、発売してみると、何とも想定外のことが……。
発売は3月29日(水)だったのですが、この本は発売前からテスラー界隈ではまあまあ知られた存在になっていて、AmazonはじめECサイトでは発売とともに速攻で売れ始めました。そして、31日(金)にはAmazonが品切れ状態に。ヨドバシ.comも品切れで「お取り寄せ」になり、楽天BOOKSも7netも同様です。売れ行き好調で嬉しい限り。しかし、喜んでいる場合じゃない…………。
なんと、Amazonのマーケットプレイスに、高値で出品する輩が現れたのです。定価1500円(+消費税150円)のところ、一冊4000円とか5000円で売る出品者が現れた。
これは最悪です。もちろん、高値で売れたところで版元の私たちには何のメリットもありません。出品者は、(恐らく)近所の書店で仕入れてマケプレで定価の倍以上で販売するというぬれ手であわ商売。許せない。しかし、打つ手もない……。
週末に突入しておりEC各社と連絡が取れないことと、Amazonの在庫管理がブラックボックス過ぎて版元からは見えないというハードルが大きく立ちはだかり、我々はなすすべもなく週末を過ごすしかありませんでした。発売から3日間ぐらいで、数百冊が飛ぶように売れたところで、土日に売りたい在庫がゼロ。かなりの機会損失です。
翌週半ばあたりから、各ECでも在庫が戻り始めて一件落着とはなりましたが、発売直後の需要がめちゃめちゃ高いところで、打つ手がなかったというのは大反省です。直販で売れるルートを確保しておくべきでしたね。
まあでも、Amazonのレビューも高評価で、SNS上ではテスラーの皆さんが「届いたよ」って本の写真をアップしてくれています。5月になって、日本国内のテスラの拠点すべてでも見本誌を置いてくれることになり、販促にも追い風が吹きました。東雲の書店でも、ご覧の通り。GT-Rの本の隣に、うずたかく積まれて嬉しい限りです。
いま、ガソリン車に乗っている皆さんにおかれましては、次の車もたぶんガソリン車(ハイブリッドとか)でしょう。しかし、次の次の車となると「EVという選択肢を考えざるを得なくなりますよ」っていうのが最近の私の口上です。……そんな話を聞いて、思い当たる節のある方は手に取ってみてください。
▼ TESLA FAN BOOK テスラについて知っておきたい100のこと
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