ワールドカップもあとは決勝(3位決定戦も)を残すのみ。今大会のTV中継で最大のヒットにして、今やすっかりTV観戦に欠かせなくなってしまったのが、スカパーによるオシムツイート。今朝のスペインvsドイツ戦でも、「こんな退屈な前半は早く終わってほしい」とか、「ビジャは得点王がかかっているからパスを出さない」だの、「スペインが勝ったというよりはドイツが負けた試合だ」など、オシムさん、名つぶやきを連発してくれました。
この、スポーツ中継におけるツイッター解説、今後流行しそうですよね。
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さて、オシムさんは旧ユーゴスラビアの出身ですが、私も2年ほど前、旧ユーゴのクロアチアを旅した時に、やたらと「Osim」の看板(交通標識)が目に留まり、たくさんのOsim写真を撮ったことを思い出しました。
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「旅の指さし会話帳・クロアチア語」(長束恭行・著)によると、「Osim」というのは「〜以外」という意味だそうです。つまりこの標識は、「トラム以外は右方向のみ」ということを表しています。
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こちらは、建物の敷地に入る門のところにあった看板。「居住者以外の立ち入りを禁ず」というような意味でしょう。
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これは、軍の施設の入り口にあったものです。「軍関係者以外立ち入り禁止」あるいは「戦車以外立ち入り禁止」というような意味でしょうか。
オシムさんはサラエボ生まれなので、現在の祖国はクロアチアではなくボスニア・ヘルツェゴビナということになります。私もクロアチアの旅の途中、ちょっとボスニア・ヘルツェゴビナに立ち寄りました。モスタルという町でしたが、この町はユーゴ紛争の傷跡を敢えて保存し、世界遺産にも指定されている町です。
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ご覧のように、内戦時の弾痕が残っている建物が町中にたくさんあります。しかし、より衝撃的なのは、墓地です。
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ほとんどの墓碑銘は、没年が1993年になっています。ネットで調べると、ボスニア・ヘルツェゴビナは92年に独立を宣言していますが、その後起こった内戦のピークが、この地区では93年だったということでしょう。
オシムさんの著書には「もっと走れ、サッカーで走りすぎたからといって死ぬことはない」という指導中の言葉が出てきます。こんな墓碑を見た後では、ごもっともと思わざるを得ません。没年から生年を引くと分かりますが、この墓地に眠る人々は、ほとんどが20代で亡くなっているのですから。
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