世の中はロンドン五輪で盛り上がっていますが、私は年に一度の人間ドックに行ってきました。
例年、申込の際に胃のレントゲン(バリウム)か、内視鏡(胃カメラ)のどちらかを選ぶのですが、今年は3年ぶりに胃カメラにチャレンジすることにしました。勇気を出して。
受診する場所は、会社からほど近い聖路加病院のクリニックです。毎年ここに来ています。
人間ドック(日帰りコース)は、身長体重の測定から始まり、血圧、採血、超音波……と進んでいくのですが、今年は待合に外国人(オッサン)が2人います。通訳もついてます。
胸部X線、CTと進んでいくうち、彼らの話す言語から、ロシア人であることが分かりました。
PETなどの高度医療を受けに日本にやってくる中国人ツアーの話は聞いたことがありますが、日帰り人間ドックにも外国人がやってきているとは。
あるいは、単なる在東京のロシア人なのかも知れませんが。
例年になくコースは順調に進み、およそ1時間あまりで本日のハイライト、胃カメラ検査に到達です。
ロシア人も私のすぐ前で検査サーキットを回っています。胃カメラのカウンターで、通訳を介して、「検査中に胃の組織を採取する場合もあるので同意するか」「その場合、日本の保険証がない人は保険は利かないことを承諾せよ」というようなことを説明され、「ダー、ダー」と言っています。彼らは正確に理解しているんでしょうか。
そうこうするうち、私の胃カメラの順番がやって来ました。部屋に入って、麻酔の注射を打たれたり、薬を飲まされたり。胃カメラってイヤですよね、飲む前は気分が滅入りますよね。
と、隣の部屋から突然叫び声が聞こえて来ました。
「グオーーーーッ! ガオーーーーッ!」
間違いなく、例のロシア人です。声のデカさにちょっとビビります。
思わず、目の前にいる医師や看護師と目が合いますが、みな、困ったような微笑を浮かべています。
私はちょっぴり気が楽になりました。
「おい、ロシア人。そんな死にそうな声出すなよ。たかが胃カメラじゃん」
おかげで胃カメラ(オリンパス製)もスルスル入って、「いいですよー。とてもお上手ですよ」なんてお褒めの言葉なんかいただきながら、ほどなく終了。
ま、担当が愛想のいい女医さんでないと、こううまくはいかないんだろうな。
「ウゲーーーーッ! ゴエーーーーッ!」
隣はまだ叫んでいます。なかなかワイルドな咆哮です。
「ロシア人、そんなに辛いのか。でも、自分の国で飲む胃カメラよりは遙かにマシだろう?」
さて、私はモニター画面を見ながら説明を受けます。胃の中もキレイでした。ちょっとした達成感。
帰りがけ、あまりの暑さに側溝で水浴びするカラスを見かけました。
聖路加タワー向かいの聖路加病院の前から、中央区のコミュニティ・バス「江戸バス」に乗って会社へ。運賃100円。
バリウムの時は、検査後に下剤を飲んで、白い便を出しきる作業が残りますが、胃カメラの後は何もしなくていいので楽です。身が軽い。
まあでも、やっぱり胃カメラは大変です。こりゃ3~4年に1回だな。オリンピックの年は胃カメラってことにするか。来年はバリウムにしとこ。
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