2010年12月31日金曜日

南インド旅行記2010 3日目 南インドのメシはうまい

出発前に読んだ色んな文献に、南インドの食事を礼賛する文章をたくさん見かけました。いわく、北インド料理のような脂っこさがなくてうまい、日本人には合うんだと。

幸いにも、我々が泊まったタージ・コネマラには、チェンナイでも屈指のレストラン「レインツリー」があります。早速、着いた日の夕食をここで摂ることに。高そうですが、突撃あるのみ!


カレーの種類をたくさん食べたいので、こんな感じでターリ(南ではミールス)風にしてもらいました。



どれも大変上品な美味しさです。とりわけダール(豆のカレー)は感動的。今まで、こんな繊細な味のダールは食べたことがありません。

カレーと一緒に食べる主食系も感動の連続。皿の真ん中に見えるビーフンのような細麺は、イディヤパム。写真にはありませんが、米とココナツで作ったアッパムもモチモチでうまい。バロータという薄焼きのパンも絶品! これまでライスやナンだけだと思っていたのが、こんなに種類があるんですね。

翌日の夜は、パーク・シェラトンにあるレストラン、ダクシンへ。これまた有名店です。この日はノンベジなリクエストでお願いしました。エビの唐揚げ、揚げ具合が絶妙すぎ。続いて、チキンと羊のカレー。からーい。うまーい。



締めには、南インド名物フィルターコーヒー。コーヒーの入った鍋を高く高く持ち上げて、もう1つの鍋に注ぐ場面が1つのアトラクションになってました。出来上がってみると、泡の立ち方がハンパない。



こちらは、ミュージック・シーズンの公演会場の裏手にあったキャンティーンでドーサを焼いているおっさん。美味そうだけど、これ食べたら晩ご飯食べられなくなっちゃうからガマンガマン。


いやいや驚きました。ホント、メシうまいわ。Incredible India!

2010年12月30日木曜日

南インド旅行記2010 2日目 音楽イベントで停電しまくり

今年南インドにやって来たのは、例年12月中旬から1月中旬まで行われる、チェンナイ・ミュージック・シーズンが大きな目的の1つ。南インドのクラシック音楽(カルナータカ)やダンスの公演が、チェンナイ各地のホールで連日朝から晩まで行われるのです。

このイベントについては、割と最近雑誌で知り、是非見にいこうと思っていました。しかし、行くのはいいんですが、何を見に行くかが大きな問題。ネットでスケジュールを見ても、出演者はローカルなミュージシャンがほとんどで、知ってる顔が皆無。行くべき公演にアタリをつけるのが至難の業です。我々がチェンナイに滞在する3日間、連日60以上の公演があるのです。

公式っぽいサイトには、全スケジュールと参加ミュージシャン(およびダンサー)の一覧がありますが、解説やレビューなどの情報がないので、あまりよりどころになりません。

仕方ないので、ホテルからそれほど遠くないホールを選び、出演者名をYouTubeで検索し、演奏の動画を視聴して、面白そうな公演を絞り込んで行きます。結果的に、以下4つの公演を鑑賞しました。

1日目 ハイデラバード・ブラザース




会場はナラダ・ガナ・サバ。300ルピーの席。ここのボックスオフィスでチケットを買う際に、あんまり空席がなさそうだったので、わくわくしながらホールに入ったところ、客席は2割ぐらいの入り。昭和30年代って感じのレトロな会場と、空席の多さでちょっとテンション下がります。1時間半ほど聞きましたが、これといって収穫なしと判断し退場。なかなか期待させるバンド名だったんですが……。鑑賞中に1度、停電して演奏がストップするというアクシデントが。さすがインド、Incredible India。

1日目その2 ジャヤンティ・クマレシュ




会場はミュージック・アカデミー。こちらも300ルピーで2階席の最前列へ。さっきのナラダ・ガナ・サバに比べると遥かにモダンな空間で、ちょっと安心。しかし、こちらも会場の入りは3割ぐらいです。真ん中にデーンと構えるのは、ヴィーナという弦楽器の女性プレイヤー。エレキ琵琶ですな。ひな壇右奥に、若くてキレイな女の子が座っていますが、この娘は何の楽器も演奏しない、単なるお茶くみであることが発覚して唖然。これまたIncredible India。


2日目 U・シュリニーバス




会場は、昨日ハイデラバード・ブラザースを見たナラダ・ガナ・サバ。ボックスオフィスのおばちゃんと、早くも顔なじみになってる私。この日の入場は、公演が始まって30分後ぐらいでしたが、昨日とはうってかわって会場は6割ほどの入りで「なかなか入ってる」感じがします。そのせいもあってか、演奏もかなり熱がこもっている感じ。

このU・シュリニーバスは、エレキ・マンドリン弾きという珍しいプレイヤーですが、若くてルックスもそこそこなので、オバちゃんのファンが多いようです。マンドリンがメインで、ボーカルのないインストルメンタルなのですが、太鼓(ムリダンガム)や壷(ガタム)もノリノリで、なかなか凄い。公演が終了すると、となりにいた爺さんが、「今年のこの会場のベスト・プレイじゃ」と声をかけてきました。なるほどなるほど、納得です。しかし、この日は停電4回。曲のクライマックスに向けて演奏が盛り上がっている最中に「ドサッ」と全会場が真っ暗になる。もちろん、音も消える。これじゃあミュージシャンがかわいそうだよー。

3日目 スリーバルサン・J・メノン(ミュージック・アカデミー)




最終日は何を見るか決められず、もう停電は勘弁だなとの思いから、会場のキレイなミュージック・アカデミーを最訪。我々は7時からの公演だったのですが、その前の4時半の回が終わったところに会場到着。と、観客がドッサリ会場から出てきます。あっちゃー、こっちの回だったか。

当日券売り場には、日本人の女子が1人。いったい何者ですか? あれ、出てきたインド人からチケットもらってません? いいなあ、ラッキーだね。オレらもタダ券欲しいなあと思いつつ中にはいると、案の定、客席はスッカスカ。

でも、演奏はそれなりに熱のこもった内容です。個人的には、イスラム神秘音楽カッワーリーとの関連性があちこちに発見できて、なかなか有意義なものでした。今後の研究テーマをひとつ見つけた気分。

その後、今回もっとも当たりだった、U・シュリニーバスのCDを探しにスペンサープラザのCDショップへ。種類がたくさんあるので、ついつい5枚6枚と買ってしまいます。でも、1枚200~300円ぐらい。もう、日本でCDなんか買えません。Incredible India!

2010年12月29日水曜日

南インド旅行記2010 1日目 チェンナイでSIMフリー

シンガポール~チェンナイ間は、インディアン・エア(IC)、シンガポール・エア(SQ)、そしてジェット・エアウェイズ(9W)と3つのチョイスを代理店から提示されました。

昨年、シンガポール~デリーをICで飛んで、あまりの機体のボロさにビビった経験から、まずICを却下。民族衣装スッチーで人気のSQに心が動くところですが、値段が若干高いのでこれも却下。結局、インドの新興エア、9Wでチェンナイにやって来ました。それにしてもジェット・エアウェイズって、ありきたりすぎて覚えにくい名前です。IATAコードの9Wの方が珍しくて記憶しやすい。

ホテルはタージ・コネマラ。タージ・グループが、VIVANTAというサービスラインでリノベーションしたホテルのひとつで、今年の8月に新装オープンしたばかり。

さて、チェックイン早々に我々が向かったのは、ホテルの隣にあるショッピングモール、スペンサー・センターです。目的はもちろん、プリペイドのSIMを購入すること。インドでは、AirtelやAIRCEL、Vodafoneに、日本と合弁のTata Docomoなど、実に多くのキャリアがありますが、昨年の北インド旅行でも使ったAirtelを探すことにします。

スペンサー・センターにはAirtelの直営店はありませんでしたが、携帯電話屋の店先にAirtelのロゴを見つけ、お兄さんに「AirtelのSIMある?」と尋ねると、「あるよ。これあげる」と無料のSIMをもらえることに。携帯デビューの若者向けか、乗り換え促進用か、何らかのプロモーションで配ってるSIMのようです。




インドでは、SIMを買うのにパスポートとビザのコピーと顔写真が必要です。かつて、テロリストが仲間との通信用にプリペイドSIMを使っていたことが問題になり、その後身元確認が厳しくなったのです。

このSIMは無料でしたが、もちろん書類の提出はさせられます。このSIMを香港iPhoneにブチ込んでアクティベート成功。旅の最初のミッションはクリアです。

ところが、その後ツイッターやらFourSquareで遊んでるうち、パケットが繋がらなくなりました。原因がわからないので、さっきの店に戻って聞いてみると、どうやら無料の分を使い切ってしまった模様。「モールの中にある薬局で、パケット代をチャージすれば大丈夫だよ」とのこと。

なぜに薬局?と思いながら行ってみると、確かにカウンターにAirtelのメニューが置いてありました。店員に98ルピー払ってパケットをチャージしてもらうと、またネットが使えるようになりました。2GB使えて200円! 海外パケ放題も、価格はなかなか頑張ってるとは思いますが、インドでは200円で実質1カ月パケ放題なんです。

2010年12月28日火曜日

南インド旅行記 2010 0日目・シンガポール乗り継ぎ

今年の年末年始は南インド。チェンナイに3泊、オーランガバードに2泊、ムンバイに1泊(プラス機内1泊)という旅程。前後にシンガポール1泊ずつがくっついています。昨年末の北インドに続き、今回も(日本発着区間で)マイレージを使っての旅行です。

手持ちのマイレージ(JALまたはユナイテッド)でハイシーズンにインドに行くためには、ユナイテッド(以下UA)のバンコク経由かシンガポール経由が落としどころ。バンコク便とシンガポール便では、バンコク便の方が先に席が埋まって行きます。日程決めをちょっとグズっていたら、シンガポール便しかチョイスがなくなってました。

もっとも、今年はデリーではなくチェンナイからインドに入るので、距離的にもシンガポール経由で全然OK。

UAの機内では、恐らく見たい映画が何にもないだろうと思い、成田でiTunes Storeをサーフィンしますが、ここにも欲しい映画は全くナシ。もともと機内で映画はあんまり見ないのですが、昼便だと長時間眠れないので時間つぶすのが大変。読書だけだと飽きてしまいます。





実際乗って見ると、機内上映リストは思ったとおりの貧弱さ。そんな中から、イタリアやインドがロケ地だってことで、ジュリア・ロバーツの「食べて、祈って、恋をして」を見ることにしました。途中、あまりのくだらなさに、何度も見るのをやめようと思いましたが、ハビエル・バルデムが出てきたとたんに違う映画になりましたね。さすがペネロペの旦那。結局、この映画が言いたかったのは「アラフォー独身女性は、バリに行くといい出会いがあるかもよ」ってことなんですかね。

シンガポール到着は深夜0時過ぎ。この日は、チャンギ空港ターミナル3直結のクラウンプラザに宿泊します。このホテルは、外観もおしゃれで、SPAもあって、エアポートホテルにしてはかなりハイグレード。でも、エアポートホテルにしてはちょっと高いんです。1泊200USドル強。でも、翌朝の便は朝早いので、市内のホテルまでの移動コストなど考えると、まあ致し方なしでしょう。翌朝の便もターミナル3だってことが分かってラッキーです。





小腹が空いたので、チャンギの売店で夜食とビールを買おうと思ったら、深夜0時過ぎに酒は売らないそうです。チェッ。さすがシンガポール。

2010年12月19日日曜日

南インド 旅の準備

今日は図書館のハシゴです。目的は、年末の南インド旅行の資料を借り集めるため。

これまで、旅行の資料は買えるだけ買い漁る主義だったのですが、断捨離モードの我が家にあって、もはや許される行為ではありません。しかし、旅先の情報はできるだけ欲しい。なら、図書館で借りられるだけ借りようと。

文京区の図書館については、あらかじめ蔵書検索を行った上で、借りたい本2〜3冊を自宅からもっとも近い図書館に集めてあります。これをピックアップした後に、豊島区中央図書館に向かいます。こちらの図書館については、特に蔵書検索は行わず、飛び込みで旅行のコーナーを覗いて決めようというノリ。


結果的に、思ったより多くの資料をゲットできました。しかも嬉しいことには、通常の貸出期間が2週間のところ、年末年始の休館日を挟むので3週間以上借りられるのです。借りた本をそのまま旅行に持って行き、帰ってから返却することも可能です。

とはいえ、全部を持っていくわけにはいかないので、必要なページがあればスキャンします。図書館で借りた本を裁断するわけにはいかないので、フラットベッドのスキャナー(プリンター兼用)を使って粛々と。


この旅行のために、刻んであった雑誌もスキャン。こちらはもちろんスキャンスナップで。雑誌のデータはカラーのグラビアが多くて重たいので、i文庫やEvernoteだとよく固まりますが、GoodReaderだとページ送りがサクサクです。


あとはiPhone/iPadアプリ、南インド編ですね。これはダウンロードするだけなので、ギリギリでも大丈夫。今週どこかでやりましょう。

2010年12月16日木曜日

ミュージック・フォー・エアポート

年末年始の旅行は、シンガポール経由で南インドに行くことになりました。10日間ほどの旅程で、飛行機に7回乗ることになっています。

色んな空港に行くんだよなと思っているうち、ブライアン・イーノの「ミュージック・フォー・エアポート」が聞きたくなり、衝動的にAmazonでCDをオーダー。

最近のAmazonは、オーダーした当日に届きます。恐るべしです

このアルバム、20年ぶりに聞きました。アンビエントというか「4AMミュージック」ですね。NHKラジオにおける、明け方本放送前のインストルメンタル音楽みたいな。とにかく夜明け前。

アルバムのジャケットも味があります。Google Mapを手書きでゆるくトレースしたみたいなイラストで。

イーノ先生、どこの空港をイメージして作ったのかな。レニングラード? ストックホルム? いずれにしても、ヨーロッパ北方ですよね。始発が飛ぶ前の空港で聞いてみたい。

2010年12月15日水曜日

酒を飲まない人々

ここ3日連続で、夕食が外食です。日曜日は池袋のトンカツ屋「寿々屋」に行きました。ここはトンカツもさることながら、メンチカツが名物です。ゴムのような食感のメンチカツはとてもジューシー。「できれば、ソースをかけずに召し上がり下さい」と店の姉さんに言われますが、私は付け合わせのキャベツにソースを軽くかけ、それをメンチに絡めて食べるのが好きです。




月曜日は、護国寺の釜飯屋「」。そして、今日は同じく護国寺の有名なラーメン屋「ちゃぶ屋」。

どこのお店に行っても、ビールやワインなどお酒を頼み、何かしら酒のアテをいただきつつ、ゆるゆるとメインに進むというのが我々の食事のスタイルなのですが、この3日間の夕食を振り返って驚愕したことには、3日とも、我々以外に酒を飲んでいる客が誰一人いなかった。

これがどういうことなのか、私にはよく分かりません。健康のため? 節約のため? 時間がないため? いずれにせよ、これだけ客が酒を飲まないという状況は、外食産業にはたまらないんじゃないかと。酒を飲む店と、飯を食う店が役割分担されつつあるのか。

今度、お店の人に聞いてみよう。