2014年1月6日月曜日

八重山諸島を3泊4日で回る忙しい旅。西表は今日も雨だった

3日目は、西表島に渡ります。今日も朝から離島ターミナル。具志堅用高が両手を上げて、お出迎えしてくれます。

石垣島から西表島へは、地図上Aの上原港行きとB大原港行きがあって、それぞれ40分、35分という所要時間。

今日宿泊する星野リゾートニラカナイはA地点の近くなので、上原行きに乗ります。が……ガーン。時刻表に「欠航」と真っ赤な文字で書いてあります。今日の上原行きは全便欠航。

八重山観光フェリーのカウンターで聞いたところ、冬の上原便はかなりの確率で欠航するんだと。一方、大原行きは連日オンタイムで運行しているとのこと。

そんなわけで、大原便一択です。そして、大原港からホテルまではどうやって? ニラカナイに電話で尋ねると、ホテルの送迎バスもあることはあるが、我々の乗る便とは接続しないとのこと。

そんなら今日もレンタカーですね。宿に着く前に訪れたいいくつかの場所もあることだし、レンタカーでノープロブレム。

ここで思い出すのが、前日の石垣でのレンタカー満車事件。別に事件ってほどのことでもないけど。

すかさず、西表島で最大手と思われるやまねこレンタカーのWebサイトを見ると、今日も明日も明後日も「満車」マークが出ています。ヤバイ!

やえやまなびで調べ、サザンレンタカーという会社に電話。20回ぐらいコールした後、ようやく電話に出たおネエさんと話した結果、2日間(48時間ってことかな)9000円で商談成立。

大原港でフェリーを降りると、スタッフ(オッサン)が港まで迎えに来てくれており、ラブリーなピンクの軽自動車(ホンダ)をゲットできました。


しかし今日は天気が悪い。昨日は青空で気持ちよかったのに、1日で曇天に逆戻りです。予報は曇りなんですが、こりゃ雨でしょって天候。レンタカー屋のオッサンも、今年は特別天気が悪い。12月で晴れたのは1日だけだ(つまり昨日だけ)とボヤいてました。

「西表は時速40キロ制限だからね。スピード出したらいけないからね」とオッサンに念を押され、ゆっくりと車を走らせます。すると、10分と走らないうちにこんな看板が。


えええ。イリオモテヤマネコって希少なネコじゃないの? そんなに頻繁に道路に飛び出したりするもんなの?

すると、今度はこんな看板が。こりゃ看板じゃなく標識だね。


路面に、赤いラインが細かく敷設されているのが分かりますか。これ、車がこの赤線の上を通るとタイヤがガタガタと鳴るので、ヤマネコが驚いて道路を横切るのを防ぐ効果があるんだとか。

ヤマネコ保護、実に手厚い。さすが特別天然記念物。特に、道路脇の看板の量が半端ない。500メートルおきに1枚って感じですよ。これだけ看板を見せつけられると、滞在中にヤマネコに遭遇できるかな、楽しみだなって気持ちになります。

そうこうするうち、車は由布島(の対岸)に差しかかりました。水牛で波打ち際を荷車で引いて、島に渡るアクティビティーで有名な観光スポットです。


水牛だと1300円(往復)、徒歩だと500円。あいにくの雨なので、写真だけ撮って島へは渡らず。

この、水牛で引く荷車のアクティビティーは竹富島でもありましたが、昨今のエコロジカルで動物愛護な世の中で、反発とかないんでしょうかね。

例えば、「セグウェイに乗ったお兄さんが荷車を引く」みたいな方が、動物を使役させなくて済むのになあと思ったり。ラクダに乗って砂漠を歩いたり、ゾウに乗って山間部を歩いたりというアクティビティーは、どうにも前時代的な気がして敬遠しがちです。

ランチは猪狩家(カマイトゥヤー)にて。

この店は、なかなか商売っ気のあるお店。例えば、表の駐車場脇でサトウキビの精製作業を行っているんですが、それに興味を持って店の中に入ると、さっきのサトウキビから最終的に黒糖が出来上がるまでのプロセスを見学することができます。もちろん、黒糖はおみやげとして売ってますし、食事の際にはサトウキビジュースを勧められます。店内には、葉っぱの形をしたスピーカーとか、色んなものが売られています。


我々は、遅い時間のランチだったのでサクっと八重山そばを注文しましたが、 猪肉定食が人気でしたね。季節柄、八重山諸島では猪があちこちでハイライトされていました。結局食べなかったけど。

続いて、西表焼の窯元を訪ねた後、星砂の浜へ。


この西表島の星砂ビーチは、誰でも簡単に星砂を採掘することができます。


片手で砂をガサっとすくえば、10%から20%ぐらいが星砂って感じ。竹富のカイジ浜に比べ、全然難易度が低い。星砂大漁! ビーチの手前にお爺さんの出店があるので、そこで100円払って空の瓶を買い、自分で砂を採掘して瓶詰めすると……はい、西表のお土産いっちょう上がり!

夕刻、星野リゾートニラカナイにチェックイン。ホテル到着時は、雨がかなり激しく降ってます。


まだ夕食まで時間があるので、付近を車で散策していると……。


色々あるんですねえ。離島のリゾートって。

翌日、30日も西表は雨。今日は19時半の飛行機で東京に帰る日でもあります。

朝食後、ちょっと雨が上がったので、天気が良かったらチャレンジしようと思っていた、浦内川のクルーズ&トレッキングに参加することにします。

往復1時間のクルーズに、2時間ほどの自己責任トレッキングを組み合わせて、滝を2つ3つ見に行くというかなりアバウトなアクティビティーです。雨がひどくて歩けない、
あるいは、歩きたくないから歩かないという人は、クルーズだけして帰ってくればいいという。歩くと決めた人でも、途中で疲れたから帰るっていうのもアリ。ただし、クルーズ船の本数はそれほど多くないので、乗れる船に乗って帰るという感じ。

歩く人も、歩かない人も、大人1人1800円。雨ガッパが500円(買い取り)。長靴はタダで貸してくれます。

朝10時の時点で、雨はかろうじて上がっています。カッパを買って、長靴を借りて、10時30分の船に乗り込みます。この船、事前に予約する必要もありません。10分前に船着き場に行って、チケット買えば乗せてくれるというお気楽さがナイスです。


さあ出発。乗客は総勢20名ぐらい。船長がマイクで観光ガイドしてくれますが、屋根はあるけど窓のないオープンな船なので、エンジン音がうるさくて説明が100%聞こえません。説明の意味ねえし。


マングローブ樹林や亜熱帯の植物を眺めながら、上流の船着き場を目指します。

30分ほどで到着しました。11時です。帰りの便は13時出発とのこと。今から2時間で、滝まで行って戻って来れるのか?

ちなみに、15時30分には大原港で石垣行きのフェリーに乗る予定。ま、最悪、17時のフェリーに乗れば、今日中に東京には帰れることにはなっています。

船を下りた一行は、ズンズンズンと歩いて行きます。もちろん我々も歩いていますが、途中で写真撮ったりとか、ちょっと進むスピードがゆっくりなので、後から来る人たちに道を譲るケースがしばしば。


天気はどうにか保っていますが、時折、道がひどくぬかるんでいるところがあり、長靴が大活躍です。

悪路を歩くこと30分、ようやく滝の見える展望台にたどり着きました。


マリユドゥの滝。展望台からのショットです。日本の滝100選にも選ばれているそうです。

展望台にいる人たちを見渡すと、登山家ファッションでキメている爺さん婆さんもいれば、普段着のまま来ちゃってパンツ泥だらけにしてるおネエちゃんもいたりと、このアクティビティーのユルさが反映されていて面白い。きちんと準備している人、まったく準備しておらず、なりゆきでここまで来ちゃう人。

この展望台で引き返す人もいますが、ここからさらに15分ほど歩くと、もう1つ滝を見ることができます。

カンピレーの滝。


えーと。養老渓谷の、粟又の滝みたいなもんじゃね? ちょっと水量はこっちの方が多いかも知れませんけどね。

小一時間歩いて、達成感はボチボチといったところ。

お弁当もってツアーガイドと一緒にトレッキングしている人たち(星野リゾートのお客さんでしたよ)がいて、滝のそばで岩に座ってランチタイムしてました。これが正解ですね。うらやましい。

残念ながら、私たちにはお弁当もなければ、のんびりしている時間もありません。そそくさと帰路につきます。


ずっと湿ってて、ヒルが出そうな山道を歩いて戻ります。沿道の植物はシダばかり。 

途中、船着き場まであと15分といったあたりから、雨が降り始めました。今朝買ったカッパを着ても良かったんですが、カッパを荷物から取り出して広げて着るのが面倒だったので、そのまま歩みを速めて乗り切りました。

帰りのクルーズでは、木の上に佇むカンムリワシに遭遇。ヤマネコには遭えませんでしたが、こちらも特別天然記念物ってことで、まあよしとしましょう。

無事に船着き場に戻ってきました。スタッフのおネエさんに聞くと、ずーっと天気が悪くて、12月は晴れた日が一日だけだと。それ、一昨日(28日)のことですよね。

事務所にあったカレンダーに並ぶ、「くもり」と「雨」の文字が哀愁を誘います。


西表島。人口およそ2300人。イリオモテヤマネコの数は100匹あまりだそうです。


島の真実を知るためには、観光ガイドよりもこの本が役に立ちます。西表のお土産屋なんかでもよく見かけます。




石垣島に滞在していた24時間ほどの間、青空を見ることはありませんでした。ずーっと曇か雨。レンタカー屋のオバさんが、「こんだけ天気の悪いのも珍しい。洗濯が乾かなくて困る」とボヤいていました。「西表は、雨が降ると、なーんにもやることないのよね」とも。


そうなんです。西表は雨が降るとつぶしが効かない。プランBがないんですよねえ。陶芸教室に行ってシーサー作るか、部屋にこもってDVD見るか、あるいは星砂ビーチで採掘した砂をより分ける作業をひたすらやるか……。

さあ、石垣島に帰ろう。そして、東京に帰ろう。

八重山諸島アプリ編に続く。

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