2018年10月31日水曜日

iPhoneは今イチだったけど、AppleWatchはナイスだった件

昨日はiPhone Xs Maxを軽くディスっておきましたけど、今日はAppleWatch Series4をホメちぎります。


左がSeries4、右がSeries2です。以下同じ。

4世代目になって、サイズが変わったAppleWatch。ケースはそれぞれ(大きいモデルも小さいモデルも)2ミリ大きくなり、面積はそれぞれ30%大きくなっています。かなり視認性は高くなった。

実物で比較してみても今イチ分かりにくいので、アップルのサイトにある図面をキャプっておきました。


この44ミリという大きさは、物理的にはMAXでしょうね。これ以上大きくなって欲しくはありません。あとは、今後ベゼルがもう一段狭くなって、画面が大きくなる可能性はある。

厚さも、0.7ミリ薄くなっています。素晴らしい。ここも、まだ多少薄くなる可能性はありますね。


裏側はこんな感じで、だいぶシンプルになりました。

今回の第4世代から、心拍数に加えて心電図が測れるようになったらしいのですが、日本では未対応です。


この、アップルのヘルスケア領域への進出については、私の主治医もそのアグレッシブさについて語っています。「Appleは色んな病院と提携して、患者さんのデータを山ほど集めているんですよ」と。

またAppleWatchについても、「AppleWatchは(すでに)血圧も測れるはずですよ。静脈と動脈がモニターできれば、理論的には測れますから」

ここに、Appleという会社の凄みが見え隠れします。あまり病院にかからない若い人たちには知られていないところで、Appleのヘルスケア領域への浸透はかなり進んでいるんです。

一方で、エクササイズの記録・管理という目的でAppleWatchを使っている(健康な)若者は意外に多い。

いずれAppleWatchは、「ワークアウト → ヘルスケア → メディケーション までをまとめて管理するデバイス」となっている可能性が高いですね。


Siri 「トントン。ランチの後は、15分ぐらいウォーキングしませんか?」→ ウォーキング画面が立ち上がって YES/NOを選択

Siri 「トントン。そろそろ、お薬を飲む時間ですよ」→ 薬を飲んだかどうか、YES/NOで選択

毎日こんな感じでSiriがナビゲーション(問診)して、1週間後とか、1カ月後とかに、ヘルスモニタリングの詳細なスコアが出る。そんな未来に、ここ2〜3年ぐらいでなるんじゃないかと。


ところで新しいAppleWatchは、Siriが音声で会話をするようになりました。これは嬉しいアップデートです。ちょっと調べてみたら、これはSeries3ですでに実装されていたんですね。

watch OS 5から、「Hey Siri」と言わなくても手首をあげて口元で話せば、Siriが起動するという仕様になったみたいですが、これは全然うまくいきません。やっぱ「Hey Siri」と語りかける方が確実です。

なぜ、Siriがしゃべるのが嬉しいか?

それは、外出時の「アレクサ・ロス」が大きな原因かと思われます。私の場合。

自宅にいると、「アレクサ、今何時?」「アレクサ、今日の天気は?」といった具合に、アレクサ依存が激しい我が家。

しかし、一旦家を出てしまえば、アレクサは身近にいません。

そんな時「Hey Siri、今日の天気は?」で、ほぼ同じリターンが音声で得られます。iPhoneでSiriに話しかけるより、カバンやポケットから取り出す必要のないAppleWatchの方がはるかにハードルが低いわけで。

ただ、Siriは音声ではなく、画面にテキストやピクチャーを表示して済ませることの方が圧倒的に多いので、今後のパワーアップが待たれますね。


以上、新しくなったAppleWatchはかなり優秀で、ヘルスケア領域の今後の進歩を考えたら、もう他の選択肢はないんじゃないかという話でした。 

2018年10月30日火曜日

iPhoneをXs Maxにしたけど、結局元に戻した件

巷では、カラフルなiPhone XRが発売開始されていますが、そういえば私も1カ月ほど前に、iPhone Xsのデカい方を買っていたのを思い出しました。Xs Maxです。何だかクリスマスっぽい名前。


9月の中旬にオンラインのApple Storeで注文後、いつになく速攻で届いたので、Maxはあんまり人気がないのかも知れません。私の周りでも、今のところ使っているのは私以外に見当たりません。


使い勝手はどうかというと、「とにかくデカい!」のひと言に尽きますね。昨年、iPhone Xに変えた時に「小さくなって嬉しい!」と思ったのに、1年たらずでまた「7 Plus」相当のデカさに戻ってしまった。上の写真は、左からX、7 Plus、Xs Maxです。

XとXs Maxを重ねてみましょう。幅は6.5ミリ、高さは14ミリデカい。しかも、重量は7 Plusより重い。


有機ELの画面がキレイだとか、カメラは後ろボケが後からでもできるとか、新しい機能のメリットは、正直あんまり実感できません。結果、使いはじめて2週間ほどで、今まで使っていたiPhone Xに戻してしまいました。

それにしても、2週間たらずでiPhone X → iPhone Xs Max → iPhone Xと機種変更して思ったのは、昔に比べ、ずいぶん機種変の操作が面倒になったなということです。LINEの引っ越し、Suicaの引っ越し、Apple Watchとの接続のやり直しなどなど、ほとんど半日がかりです。


2段階認証も厄介ですよね。Facebookとか、Apple IDとか、スマホの電話番号にSMSが飛んでこないと認証がすすめられない。セキュリティのためだから致し方ないとはいえ、なんか、ガジェットの運用はいろいろ面倒を伴う時代になってきたなと。

以上、iPhone Xs Maxを買ったけどiPhone Xに戻した案件の報告でした。


そして次回は、新しくなったAppleWatchをレビューします。Watchはなかなかグッドでしたよ。 

2018年10月19日金曜日

トロント映画祭2018の覚え書き

初めて参加したトロント映画祭ですが、トロントの街は治安も良く、人々もフレンドリー。街並みは「リトル・ニューヨーク」といった佇まいで、実際にニューヨークを舞台にした映画の撮影の代替ロケ地としてもよく使われています。


そんな事情もあってか、住民も映画が大好きで、トロント映画祭は観客の投票で決定する「観客賞」が、最高賞になっているのです。

来年以降、このトロント映画祭にまた訪れる時のために、覚え書きを箇条書きで残しておくことにします。

・ボランティアが凄く多い。何か分からないことがあったら、オレンジのシャツを着たボランティアに尋ねれば、大体のことは分かる。


・冷房がキツい。9月のトロントは、日中は25度前後と快適なのですが、映画館の中は冷房がキンキン。長袖で厚めの服が必要。あと、ときどき雨が降るので傘は必携。

・現地で洋服を調達する場合は、ヤング・ダンダスの広場付近(2階バスの始発に乗ったとこ)に、H&Mと、MUJIがある。


・スコティアバンク・シアターのシートが、ヘンな状態で後にリクライニングする謎仕様。前の人が倒れて来ると、ヒザにシートが当たって最悪の気分になるよ。

・映画祭の上映スケジュールが頻繁に変更される。毎朝7時頃に届くメールで必ず確認しよう。


・トロントのトラムには、屋内を通過する路線がある。次回乗ってみよう。

・トロントで、現金はほぼ必要ない。小銭を混ぜて、20ドルぐらい持ってりゃOK。


・いつも行列しているTOUHENBOKU(唐変木)のラーメンは、かなり今イチ。写真のトンコツラーメンは14ドルぐらいする。向かいにあるベトナム料理屋の方がいいんじゃないかと。



・ピアソン空港から市街地までは、渋滞するので車で行かない方がいい。ピアソンエクスプレス(UP)で、ユニオンスクエア駅まで行こう。片道12.35カナダドル。所要時間30分。早い! 車内で充電も出来ますよ。

2018年10月18日木曜日

トロントのアップルストア巡礼。日本では買えない製品をチェック

トロントの人口はおよそ280万人。この規模の都市ならば、アレがあるはずです。


そう。アップルストア。

トロントにはアップルストアが3軒あるみたいですが、今回は、イートンセンターというショッピングモールのお店に行ってきました。


モールの天井が採光タイプのアーチ型で、そこにカモメ型のモビールがぶら下がっていてなかなか風情があります。

せっかく北米のアップルストアに来たので、日本では購入できない製品をチェックしてみましょう。

となると、やっぱりこれだな。


ホームポッド。

これ、日本では発売される気がまったくしない……。発売したところで、全然売れないんじゃないかというね。

色味的には、白の方がアップルぽいんですが、この金網状のフェイスはなかなか微妙ですね。白の場合。


上部の側面が薄汚れて見えるという問題が。いや、実際にホコリで汚れているのかも知れません。

ホームポッドは、「Hey Siri」コマンドで動きます。ちょっと実験してみましょう。

「Hey Siri, play the Beatles!」

……「マックスウェルズ・シルバー・ハンマー」がかかりました。渋いね、Siri。

では、ツェッペリンはどうかな。「Hey Siri, play Led Zeppelin!」

……知らない曲がかかりました。でも、確かにレッド・ツェッペリンだな。

そんな時は、Shazamに聞いてみよう。


サードアルバムの「Bron-Y-Aur Stomp」という曲でした。Shazamすごい。

つか、Shazamってアップルが買収したんだよね。


ということに気がついて、奇妙な巡り合わせを感じたトロントにおけるアップルストア巡礼でした。 

2018年10月16日火曜日

トロントでオモシロ建築探訪、2階バスのチケットは船にも乗れてたいへんお得

世界の色んな街で、ホップオン・ホップオフタイプの2階バスに乗ってきました。そしてここ、トロントにも2階バスがありました。トロント映画祭での映画鑑賞の合間を縫って、サクッと乗ってみましょう。バスのブランドは「CitySightseeing」です。


バスの始発地点は、ヤング・ダンダス・スクエアにあります。チケットは38カナダドル、約3200円で48時間有効です。ネットで買うと5%オフですね。バスは15分おきに運行しています。


出発後間もなく、こんなビルの前を通ります。トロントの街には、オモシロ建築がたくさんあります。この2階バスから見られるものをいくつか紹介しましょう。


これは、「ロイヤル・オンタリオ・ミュージアム」。おそろしく鋭角的なモダン建築が、古い煉瓦造りの建物からニョキっと飛び出しています。


次、「アートギャラリー・オブ・オンタリオ」。こちらはフランク・ゲーリーが設計しました。


こちらは「オンタリオ・カレッジ・オブ・アート・アンド・デザイン」。名は体を表す、だな。


バスは橋の下をギリギリでくぐって進みます。建築を堪能した後は、船に乗ってみましょう。CNタワーを過ぎて、17番のラディソンホテルのSTOPで降りて、ピアに行きます。


この船に乗って、小一時間のクルーズ。


船は、トロントのダウンタウンの沖に浮かぶ、センターアイランドを目指します。ここは、島全体が公園になっています。

島に上陸すると、ハイキングやカヌーやBBQなどいろんなアクティビティを楽しむことができるそうですが、私たちの船では上陸できず、水路を進むのみ。


CNタワーの展望台からも見えたアイランド空港から、プロペラ機がどんどん離陸していきます。このクルーズと、CNタワーの展望台はパッケージにするといいですね。

なお、トロント映画祭期間中は、映画祭のメイン会場付近が歩行者天国になるため、2階バスは通常ルートではなく、特別ルートでの運行でした。

このトロントのCitySightseeingのバスは48時間有効で、船にも乗れるので、かなりお得です。私は下車しませんでしたが、丘の上の古城カサロマにも行けます。市街地一周はだいたい2時間ですね(船に乗ってる時間は含まず)。もちろん、ホップオン・ホップオフ可能。オススメです。

2018年10月2日火曜日

トロントに行ったら、CNタワーに登ろう

トロント映画祭に来ています。スクリーンをはしごしながら映画を続けざまに見ていくと、身体が硬直してくる感覚に苛まれます。1日に4本、5本と映画を見続けていったら、エコノミークラス症候群になるんじゃないかと真剣に心配します。

飛行機に乗っている時は、席を立って歩き回ることができますが、映画館では身体が硬直してきても、立ち上がって屈伸したり、席を離れるのはなかなか厳しい。

なので私は、1日に見る映画の数を「3本まで」と決めました。ということは、1日に最大6時間ぐらいを映画鑑賞に割けばいいと。

となると、当然、かなりの空き時間が生まれます。

となると、空き時間でまず行ってみたいのはここでしょう。


「CNタワー」。トロントのシンボル的タワーです。シアトルにおけるスペース・ニードルですね。CNはCanadian Nationalの略だそうです。

私の泊まっているハイアット・リージェンシーからは、徒歩10分ぐらいで訪れることが可能。早速、映画鑑賞の合間を縫ってGO!

高さ553メートル。1976年の開業から2007年まで、30年あまりにわたって「世界一の建物」だったそうです。07年にドバイのブルジュ・ハリファ(828メートル)に抜かれたんだね。その後スカイツリー(634メートル)にも抜かれてるし。



根元からのビュー。こら、思ったよりデカいわ。チケット売り場に突撃です。

「今日は風が強いから、アウトドアのフロアは入場できないわよ。それでいい?」

「よく分かんないけど、それでいいよ」

チケット代、意外に高い。42.94カナダドル。約3700円。スカイツリー並みじゃないですか。もう世界一じゃないのに。まあいいよ。

エレベーターの行列に並ぶこと15分、エレベーターに乗ってから3分、346メートルの高さにある展望台に到着しました。東京タワーより高いじゃん。


トロントの町並みが一望できます。当たり前ですが。


西側のビュー。サンセットの直前ですね。

南側には、小さな空港が見えます。これは通称「アイランド空港」と呼ばれるプロペラ機専用の空港です。確かに、島がそのまま空港ですね。


この空港から、小型のプロペラ機が次々に離陸していきます。ずっと眺めていても飽きません。空港全体をこんな斜め上から眺められる場所って、ちょっと記憶にないなあ。

CNタワーでビビったのは「エッジウォーク」です。エレベーター待ちの通路にモニターがたくさんぶら下がっていて、そこで繰り返し映像が流れています。

要は、地上356メートル付近に、完全にオープンエアの回廊があり、ハーネスで固定されたワイヤーを命綱に、タワーの縁を歩くというツアーです。コワすぎ!

これは動画を貼っておきましょう。参加者がアップしたものですね。1分31秒。


シビれますねえ。恐ろしいアトラクションだわ。

そうそう。チケット売り場のお姉さんが言った「アウトドアのフロア」というのは、ワンフロア下、342メートルにあるグラス・フロアのことでした。フロアの一部がアウトドアになっていて、床がガラスになっている部分がある。


あれ、人がいるじゃん。

フロアには行けるけど、アウトドアには出られないという意味だったみたいです。なるほど。


東京スカイツリーの場合、ツリーの南側や西側は見ていて楽しいのですが、東側や北側には見どころが乏しいので今ひとつですよね。その点、CNタワーは360度楽しめます。海のある南側に、島と空港があるところがポイントです。


夜はライトアップされるCNタワー、まさにトロントのシンボルですね。トロント訪問の際は、是非登ってみてください。

2018年10月1日月曜日

トロント映画祭2018にやってきた。何故にデビッド・リンチ?

カナダのトロント映画祭にやって来ました。初めてのトロント訪問で、私は9月5日から12日まで滞在します。この映画祭は、40年以上の歴史を持つ「北米大陸でもっとも重要な映画祭」と言っていいでしょう。翌年3月のアカデミー賞へと続く、賞レースのスタートとなる映画祭として、近年大注目を浴びています。


今年(2018年)の注目作品は、「ラ・ラ・ランド」のデイミアン・チャゼル監督の新作「ファースト・マン」や、「ゼロ・グラビティ」のアルフォンソ・キュアロン監督の「ROMA」、グザビエ・ドラン監督初めての英語劇「The Death and Life of John F. Donovan」、ブラッドリー・クーパー監督レディー・ガガ主演の「スター誕生」などなど、まさに豪華絢爛。


メインの会場は、キング・ストリートにある「TBLB(Tiff Bell Lightbox)」というシアターと、リッチモンド・ストリートに沿った「Scotiabank Theatre」の2カ所。この2つの映画館を中心に、会期中300本を超える映画が上映されるのです。


会期中の週末、キング・ストリートは自動車も路面電車も進入禁止のホコ天状態となり、映画ファンで埋め尽くされます。


路上に上映作品のポスターなんかもディスプレイされ、まさに「映画祭」の雰囲気満点。夜になると屋外上映やライブイベントが行われたり、あちこちでパーティーが行われたり、もちろん深夜まで映画の上映もあちこちであって、トロントの街は映画一色になるのです。


こちらは、メイン会場TBLBに隣接するギフトショップのディスプレイ。「ツイン・ピークス」のミニコーナーが設えてあります。

リンチの顔がプリントされたピローケースなども売っていて「店長、どんだけリンチ好きなんだよ!」と思ったら、翌日にはこの売り場はリンチ色は一切なくなって、違う商品構成に変わっていました。売り場のアップデート頻度がハンパない。「店長、どんだけマメなんだよ!」


今年のトロント映画祭とは何の関係もないデビッド・リンチ・グッズを大量ゲットし、映画祭が始まる前日にして達成感MAXです。


さあ、明日から真面目に映画見よっと。