2011年12月31日土曜日

南インド旅行記2011-2012 その4 結婚式に遭遇

本日の新郎新婦です。コーチンで宿泊したホテルで、この人たちの結婚式に遭遇しました。


この日の夕方、予約していたコーチンのホテルに到着すると、ホテルが毎日催行するサンセットクルーズの船がちょうど出るところ。これに飛び乗り、1時間ほど周辺の海をのんびりクルーズします。


右に見えるのが、有名なチャイニーズ・フィッシング・ネット。船上から眺めると、海には小さな魚がたくさん見えます。なんと、イルカのペアにも遭遇しました。

クルーズから戻ると、ガーデンパーティーの準備がたけなわでした。夜、結婚式が行われるそうです。


7時を過ぎると、ステージでは楽団の演奏が始まりました。メインボーカルがいて、ハルモニウム(床置きアコーディオン)、ギター、タブラー、フルート(木製)などが伴奏するガザル音楽の楽団です。


招待客が続々到着します。今日の結婚パーティーは500人規模だそうです。


ホテルの人が言うには、こんなの小さい方だよと。先週は2000人規模のパーティをやったんだよと言ってます。宴会は盛大なほどいいという価値観ですね。


食事はバイキング形式。お酒はありません。驚いたのは、男女のエリアが別々なんです。会場の右半分(楽団がいるところ)は男子が座る席だけ、左半分(玉座があるところ)は女子が座る席だけ。


新郎新婦の席に、ゲストが集まり記念写真を撮る光景は日本と同じ。


会場は、特にバリケードなどなく、ホテルの宿泊客も中に入り放題、写真撮り放題です。かなりオープンで、誰でも歓迎という雰囲気ですね。

この間、我々は結婚パーティー会場の隣にあるオープンレストランで夕食を摂っていたのですが、パーティーが気になるので、何度も食事を中座して写真を撮りに行ってた次第。パーティーは夜11時頃まで続いていましたが、酒が出ないせいか、おおむね健全な印象です。酔って叫ぶ人とか、万歳する人とか一切いませんでした。

2011年12月30日金曜日

南インド旅行記2011-2012 その3 コーチンでSIMフリー


Jet Airwaysでコーチン(コチ・COK)へやって来ました。到着ロビー内にAirtelの出店があって、すかさず「SIMある?」と飛び込みます。次々にお客が訪れるので、お店のお兄さんもてんてこ舞いです。

通常インドでSIMを買う場合は、パスポートのコピー、ビザのコピー、写真(3.5×4.5センチ)、さらにはホテルのコンファメーションのプリントアウト(か同等のもの)が必要。事前に書類を準備していないと結構面倒なんです。インドにはコンビニとかないので、現地でこれらを手配するのは至難の業。


ところが、この空港の出店は、到着便が着いてから数十分しかビジネスチャンスがないため、次々に訪れる客を逃さず全員処理したい。いちいち書類の提出を求めていたら、まったく商売になりません。

ということでお店の兄さんが、申込書を作るかたわら、私のパスポート、VISAのページ、私の顔、ホテルのコンファメーションを次々にデジカメで撮影していきます。これはある意味合理的。おかげで、持参した書類は何一つ提出しなくて済みました。お兄さん、後でデジカメの写真見ながら書類を作るの大変だろうけど、インド人もやればできるじゃん!

AirtelのSIMはiPhone4で使います。海外でSIM購入した場合の鉄則は、お店でパケット通信の開通までをしっかり確認すること。

まずは、ノーマルサイズのSIMをSIMカッターでカットしてもらい、マイクロSIMサイズに。iPhone4本体に挿入し、Airtelの電波を受信します。

しばらくすると、Airtelの表示は現れますが、データ通信の表示が見えません。お店のお兄さん、色々試すもうまくいかず、ここでいったんiPhone4を再起動。

すると、「Airtel」の表示の右に「E」の文字が出て、データ通信が使えるようになりました。やはり困った時は再起動です。ちなみに「E」はエッジのことで、3Gに比べるとエラく遅い。どうやら、コーチンでは3Gにまだ未対応のようです。

いずれにせよ、これで道中ネットに繋がるようになりました。しかし、スピードが絶望的に遅い……。



空港から送迎の車で1時間15分、我々を待っていたのは素晴らしいサンセットでした。海沿いのガーデンで、何やら宴の準備が。ひょっとして……。(続く)

南インド旅行記2011-2012 その2 野田首相、インド来てんの?


昨夜、ムンバイに着きました。朝起きて朝刊(The Hindu)みたら、何と野田首相がインドのシン首相と2ショットじゃないですか。


そういえば、2年前の年末にデリーに来た時も、鳩山首相(当時)が来ていて話題になってたことを思い出します。「鳩山もここで紅茶を買った」「鳩山もここで絨毯買った」なんて、ガイドが日本人観光客相手に鳩山を使う使う。ちょっとうんざりした記憶があります。当時の鳩山さんは、日本でも海外でも人気あったんだよね。首相になりたての頃でね。

さて、午後はJet Airwaysでコーチンに飛びますが、午前中は特にやることもないので、ムンバイのホテルでWiFiルーター開通の儀。

ところが、羽田で借りたWiFiルーターが全然ネットに繋がらず、日本のサポートデスクとのやりとりで午前中がほぼ潰れてしまいました。基本的に、現地キャリアの電波をしっかり捉まえられないという症状です。Vodafoneとか、AirtelとかAircelとか、管理画面にキャリア名は一応表示されるんだが、電波弱すぎでアンテナが1本も立たないという状態。


問題のルーターはこいつです。さすがに全額返金ってことで話がつきましたが、そもそもインドで使うにはかなりハードルの高い代物でしたね。インドの携帯インフラの脆弱さに乗っけるには、ちょっと役不足だったと。

夕方、コーチンに着いたら、町の携帯屋にSIMを買いに行くことにしましょう。いつもそうしているわけですから。

2011年12月29日木曜日

南インド旅行記2011-2012 その1 香港で乗り継ぎ6時間


HKG(香港国際空港)のラウンジでこれを書いています。今朝10時のJALで羽田を発って、14時に到着。同じ日の19時55分のジェット・エアウェイズ便に乗り換えて、ムンバイに到着するスケジュールです。

この6時間弱の待ち時間をどう過ごすか? これがなかなか大変です。

免税ショップ群はかなり充実していますが、基本的に買いたいものがないのであんまり時間つぶしになりません。仮に欲しいものがあったとしても、帰りにまたここに来るので、いたずらに旅の荷物を増やすというのもスマートではありません。

マッサージ屋に心が動きますが、店先のプライスリストをみると、バンコク国際空港なんかと比べて値段がけっこう高い。つか、東京と変わらない。それより、これから旅が始まるというのに、のっけからマッサージってのもいかがなものかと。

そんなことを考えながらターミナルをブラブラ。この空港は、ノーマン・フォスターが基本デザインを行っています。現地をブラブラしている分には、空間はそれほどカッコイイとは思えませんが、写真を撮ってみるとなかなか様になってます。さすがですね。


それからこの空港は、ショップの裏側にまわると、駐機している旅客機がけっこう間近に見られます。シンガポール航空のA380を発見したのですかさずパチリ。


今回、6時間弱を空港で過ごしてみて、一番の長所と感じたのは、無料のWiFiがターミナル中に飛んでいること。

「#HKAirport Free Wifi」というのがそれです。このWiFiに接続し、ブラウザを立ち上げるとログイン画面が現れるので、「Accept and Continue」ボタンをクリックすれば無料で繋がります。iPhoneでもiPadでも問題なく繋がります。ただ、10分ぐらい何もアプリを操作しないと接続が解除されてしまうので、またログインからやり直す必要があります。

結局、ありあまる待ち時間も、ネットが無料で繋がればそれなりにつぶせるってことが分かりました。現地の天気を調べたり、日本のニュースを見たりTwitterやFacebookをチェックしたり。

さあ、やっと搭乗だ。次はJet Airwaysでムンバイまで行きます。

2011年12月25日日曜日

ジャズとイスラムの幸せな融合


最近、ピンク・マルティーニと共演する由紀さおりがiTunesチャートを賑わしていますが、少し前のジャズチャートを席巻していた、もっと面白い楽団をご紹介しましょう。



サッチャル・ジャズ by サッチャル・スタジオ・オーケストラ

パキスタンのラホールという都市にある、サッチャル・スタジオという音楽スタジオの専属楽団が、「テイク・ファイブ」や「イパネマの娘」なんかをカヴァーしているアルバムです。オーケストラの構成は、シタールにタブラ、ストリングス(チェロ&バイオリン)が30本ぐらい。まあ、百聞は一見(&一聴)にしかず。こちらをご覧下さい。


笑える? いやいや、この人たちは本物ですよ。正真正銘のプロフェッショナル。それにしても、指揮者のオッサンは怪しすぎですね。

このアルバム、今年の夏にiTunesのジャズチャートで1位になっていたんです。

日本のamazonでは、このジャズのカヴァー・アルバム1種類しか手に入らないのですが、個人的にはこっちが好み。


純朴そうなおねえさんの熱唱が心にしみます。ボリウッド映画の主題歌で、「Sayooeni」という曲ですね。

サッチャル・スタジオ・オーケストラ、素晴らしい。ラホールにも行ってみたいですねえ。

2011年11月30日水曜日

山小屋、シーズン終了。蜂の巣どーする?

週末は、久々に山梨に行ってきました。山小屋のあるノースランドは、12月から3月ぐらいまで雪に覆われてしまうので、水道管の水を抜く必要があるのです。


夜になると気温は0.5度に。水道管、凍る手前です。寒いんですが、せっかく来たので1泊します。

翌朝、近くに立ったソフトバンクのアンテナを見に行きました。


パラボラつきです。衛星経由で電波を集めるのか? 一応、持参のiPhoneはバリ5本立ってます。山の家でもソフトバンク開通。これは嬉しい出来事でした。


水道の水抜きを完了し、さて帰ろうと思って軒を見上げたところ、ご覧のような蜂の巣が!


デカい上に、夥しい数のハチが出たり入ったりしています。怖えええええ。

管理人に聞いたら、「今月中にはハチは出て行くだろう。一度ハチが出て行けば、もうそこに戻って来ることはない」との見立て。へえ、そういうものなんですか?

なので、来年4月に戻ってくるまで、この蜂の巣は放置プレイとなりました。


帰りは富士山がバッチリ。やはり、冬場はよく見えますね。この光景、今年は見納めとなりました。

2011年10月22日土曜日

シャンパーニュへGO! フランス・クロアチア旅行記2011その6

パリ、東駅からからTGVで40分。シャンペンで有名なランスへやってきました。いわゆるシャンパーニュ地方です。

目的は、もちろんシャンペンを飲むためにシャトーを何カ所か訪ねる予定です。しかし、ちゃんと予約してないと入れてくれないところも多く、結果から言えば2勝2敗。

ランス駅を降りて、まずはランチ。そして、世界遺産の大聖堂を見学。


シャガールのデザインしたステンドグラスは大人気。


そして、3時半に予約していたポメリーへGO。


ここのカーブは、内部に現代アートの展示が行われていて、ちょっと不思議な空間になってます。


アートに加え、インダストリアル・ノイズがずっと流れていて、さながらデビッド・リンチ的な空間世界。


ツアー見学の後、各自2杯ずつ飲んで27ユーロ。ポメリーを後にします。もう夕方5時近い時間。


テタンジェは最終のツアーが終わっており、門前払い。


すぐ近くのG.H.マーテルに行きますが、営業時間内ながら、予約客でいっぱいなのでとこちらも門前払い。


主よ。もう一杯ぐらい飲ませてくださいよ。

とはいえ、もう開いているシャトーはないので、レストランでシャンペンを頼み、生ガキに生ムール貝のディナー。


翌日、朝イチでマムに突撃! やった、入れた。


お姉さんがガイドしてくれます。

朝なので、1杯つきで10ユーロのコースをチョイス。一同、大満足でパリに戻りましたとさ。次はドンペリ飲みに行きたいもんだ。

2011年10月5日水曜日

パリで自転車ヴェリブに乗ってみた フランス・クロアチア旅行記2011その5

今年5月にイギリスを旅行した際、ロンドンの公共自転車に乗りました。これはもともと、パリで07年に導入されたものがベース。パリのヴェリブという公共自転車システムを、ロンドンがパクったわけですね。

さて、パリにやって来たからには、ヴェリブに乗らないわけにはいきません。


自転車ステーションはこんな光景。ロンドンと変わりません。しかし自転車の色が渋いっす。さすがパリ。


ステーションには操作パネルを装備した司令塔が立っていて、ここでユーザー登録と貸し出しを行います。日本語には対応していませんので、英語の表示に切り替えて操作します。


旅行者は、ICつきのクレジットカードがあればユーザー登録可能。ユーザー登録すると、こんな紙が出てきます。右下に印字されている8ケタの番号と、ユーザー登録時に入力した4ケタの暗証番号を組み合わせて利用します。


1日1ユーロが基本料金で、30分までは無料。以後30分刻みで利用料が課金されます。

パリでは、まず乗りたい自転車に目星をつけてから、操作パネルを操作した方がベター。

なぜなら、ロンドンでは各自転車が格納されているドックで番号を入れて自転車を取り出しますが、パリでは司令塔で自転車を選択するからです。パンクしてたり、チェーンが外れていたり、サドルが汚れていたりと、コンディションの良くない自転車もけっこうありますから、まずは状態のいい自転車を選び、その番号を覚えて操作パネルに向かいましょう。


ドックから自転車を取り出します。自転車を外す操作はロンドンよりイージー。自転車は20キロぐらいの重量。3段変速つき。これはいずれもロンドンと一緒です。


ヴェリブがロンドンのともっとも異なる点は、カゴとカギがついていること。

カゴは荷物を入れるのに便利ですが、信号待ちでひったくりに荷物を盗られないように、ハンドルにバッグの取っ手を引っかけておくことを忘れずに。


また、カギがついてますから、こんな風に、柱にくくりつけられたヴェリブも時々見かけます。


ただし、これだと盗難に遭ったり返却を忘れたりするケースもあるので、ドック・トゥ・ドックで使った方がいいですね。ロンドンみたいに。

ただしこの日の私は、サンミッシェルでヴェリブを借りて、10分先のルーブル美術館付近で返却しようとしたら、ルーブル近くの3カ所のステーションがどこも満車。10分乗って、返すのに30分待ちというマヌケな状態に。


こんなiPhoneアプリ(Paris by Bike。無料)を使えば、AR機能が最寄りの空いているステーションをナビゲートしてくれます。だけど、目的地が目の前なのに、500メートル先のステーションに返してそこから歩いて戻るってのも何だかなあ。

それはともかく、ロンドン同様パリも道路は自転車向けにきっちり整備されていますので、そこは好感度大。


当たり前ですが、パリは自動車同様自転車も右側通行なので、くれぐれもお間違えなく。これに慣れるのが意外に大変。そして、自転車は歩道じゃなくて車道を走らなくてはいけませんよ。


こちらは、犬も車道を歩けってサインです。パリではなく、ランスで見かけました。

2011年10月2日日曜日

モンサンミッシェルの罰当たりなオムレツ屋 フランス・クロアチア旅行記2011その4

パリからTGVでレンヌへ。そして、レンヌでレンタカーに乗り換えてモンサンミッシェルへやって来ました。前回ここを訪れたのは、1998年のワールドカップ・フランス大会の時。つまり、13年ぶりの再訪です。


到着したのがちょうどお昼時ということもあり、例のオムレツ屋で食事ということになりました。13年前、やはりお昼時にこの店でランチということになり、行列に並んだ末に、たいして味もしない名物料理に割高な勘定を支払った記憶があります。

しかし、主よ、人間は過ちを繰り返してしまう生き物なのですね。


その店、有名なプラールおばさんの店は、お昼時なのに意外なほど空いていました。給仕が、表紙の右肩に日の丸のついた、ペラペラのメニューを持ってきます。早速開いてみると、20ユーロ、10ユーロといった値段が見えます。そうだよ、13年前は味のしないプレーンなオムレツに20ユーロぐらい払った記憶があるよと思い出しながらメニューの検討を始めると、先の給仕が戻ってきて、我々のメニューを取り上げてしまいました。

新たに持ってきたメニューは、分厚い合成皮革の装丁に、やはり日の丸がプリントされた豪華版。

今度は、25ユーロ、35ユーロ、50ユーロと先のメニューより高い数字が目に入ります。思わず「さっきのメニューも見せて」と言いますが「ノン、ノン」と断られます。もう、ハナからうさん臭い。恐らく、さっきのは団体客向けのメニューだったのでしょう。

メニューのトップに載っている、オムレツにオマール海老が添えられているランチセットみたいなものを頼むことにします。25ユーロ。どうやら、これより安いものは頼めないようです。日本人は。

腑に落ちない感覚を抱きつつ、一行4人は同じものをオーダーし、白ワインのハーフボトルをシェアすることにしました。オーダーの際に「海老は1匹? それとも半分?」と聞かれます。答えはもちろん「半分」です。海老を食いに来たわけではありません。

ワインがきて、付け合わせのサラダがきて、乾杯してる間もなく、オムレツと海老がやってきました。「早い!」いや「早すぎ」です。作り置きしてあったのは間違いありません。


もともとオマール海老なんて食べるつもりはありませんでしたが、その効用は認めることにしましょう。味のないオムレツと一緒に食べることにより、食事の淡泊さが緩和されます。昔に比べ、1人前あたりのオムレツの量も少なくなっているようで、普通に完食できます。

だけど、オマール海老とオムレツ、主客逆転してないか? まあいいか。そんなことより、問題は勘定です。勘定を見て、ほろ酔い気分が一気に醒めました。

4人で344ユーロ(約3万6000円)。オー・ララー!

勘定書には、例のオムレツセットが1人75ユーロと書いてあります。そんなはずはない。メニューには25ユーロと書いてあったじゃないの。給仕を呼びます。

「ちょっと、何これ?」

若いお姉ちゃんは、声をかけられた瞬間説明責任を放棄して、近くにいたチンピラ風のオッサンを連れてきます。

「ちょっとこら、何だこの勘定は?」

オッサンは我々に説明を試みますが、英語が良くしゃべれないので、何を言ってるのかさっぱり分かりません。らちが明かないので、奥から一層極悪な風体の若頭を連れてきます。

若頭が言うには、「オマール海老は100グラムで25ユーロ。あんたらが食べたのは、300グラムだから75ユーロなんだ」と。「オマール海老は、ミニマムで300グラムからだ」と。

「そんなの聞いてねえ。もう一回メニュー見せてみろ」

メニューには、確かに金額の下に「海老100グラムの値段」と小さく書いてあります。しかし、ミニマム300グラムなんてどこにも書いてません。オーダーの際に説明も受けてません。

「なあ、あんたらは海老を300グラム食べたんだ。だからこの値段なんだよ」


大天使ミカエルの足下で、かくも悪辣な商売に精を出す一家は、間違いなく地獄に堕ちることでしょう。聖なるプラールおばさんの伝説すら、もはや美談などではなく、守銭奴経営者たちが捏造したのではないかと思わされるほど。

これから彼の地を訪れる方、決してこの呪われた店で食事をしてはなりません。店の前で演じられる、チャンチャンチャンと卵がかき混ぜられオムレツに焼かれる見世物を堪能したら、通りに並ぶ他の店で食事されることをおすすめします。どうしてもオムレツが食べたい方は、この店以外でも食べることができますから。

2011年10月1日土曜日

ドブロブニクの変貌 フランス・クロアチア旅行記2011その3

アドリア海の真珠、ドブロブニクにやって来ました。金曜日の午前11:35の便、パリのCDG空港からクロアチアン・エアーで2時間半。帰りは日曜日の午後2時半DBV出発の便です。パリからの直行便は、週にこの往復しかありません。パリからこの町を訪れる客は、もれなく週末2泊3日を同地で過ごすよう強制されるフライトスケジュールです。


2008年の9月以来、3年ぶり2度目のドブロブニクですが、前回に比べ、たくさんの日本人を見かけます。

例えば、ドブロブニク港で人気のシーフード・レストラン「KONOBA」でランチを摂りましたが、店の中を見回すとお客の5組に1組は日本人という状態。イカスミのリゾットはじめ、ここの料理は実に日本人好みということもありましょうが。

それから、今朝乗ったスルジ山頂行きのケーブルカーは、一台まるごと日本人! げー。

ここ最近JALがチャーター便を飛ばしたりして、日本からも半直行で行けるようになりました。治安がいいし、食事も合うしで、世界遺産好きの日本人にとっては格好の観光地です。にしても、たった3年でこんなに増えているとは! ちょっとした驚きです。

先ほども出てきましたが、このたびのドブロブニク旅行最大のサプライズは、ケーブルカーの再開通です。


ほら、真新しいケーブルカーが、ドブロブニク旧市街とスルジ山の山頂を行ったり来たりしているでしょ。

実はこの山頂のケーブルカー駅、2008年にはこんな状態だったんですから。


1991年から4年間に及んだユーゴスラビア紛争で、ドブロブニクはNATO軍から激しい砲撃を食らったんですよね。頂上のケーブルカー駅を降りると、戦争記念館があり、戦争当時の模様をいろいろ知ることができます。NATO軍の砲撃がこの世界遺産の町に次々に着弾する模様の映像なども流れていて、かなり衝撃的です。

しかし、まさかこのケーブルカーが再開するとは思ってもいませんでした。ググってみたところ、2010年7月に復活した模様。

朝から大人気ですよ。

そして今回、現地でその存在を知り、参加できなかったのがこれ。セグウェイのツアー。ちょっと気がつくの遅すぎたな。

2011年9月25日日曜日

クロアチアでSIMフリー フランス・クロアチア旅行記2011その2

エールフランスでパリに夕方着き、ホテルの近所で中華料理を食べ、翌日のお昼の便でクロアチアの名勝ドブロブニクにやってきました。ここでも入国カードはありません。ヨーロッパ中で、ペーパーレス&個人情報のデータベース化が進んでいるのでしょう。

さて、我らの旅のミッションその1は、常に、当地でSIMを購入してiPhoneを開通させること。実はクロアチアには苦い想い出があります。3年前に初めてこの国を旅した際に、ザグレブからドブロブニクまでレンタカーでドライブ旅行したのですが、この時に日本から持って行ったソフトバンクのiPhoneをカーナビがわりに使っていたら、翌月、国際ローミング代で7万円以上の請求が来たのです。

ちなみにクロアチアは、今も国際パケ放題の対象国にはなっていません。恐ろしい。

ホテルにチェックインの際、フロントのお兄さんに携帯電話屋はどこだと尋ねます。お兄さんに言われた通り、旧市街の城壁の外にある「Vip」というキャリアの直営店を訪れます。


持参したiPhoneを見せて、プリペイドのSIMはあるかと質問。やりとりの結果、データ通信専用でリミット1GBのSIMを50クーナ(約750円)でゲット。安い! 例によってお店のお姉さんに設定方法を尋ねると、とても親切に教えてくれました。


まずSIMを入れると、こんな画面が出ます。このタイプは初めて見ます。「ロック解除」をタップ。

続いて「PINを入力」という画面が出るので、SIMカードの土台に記された4ケタのPINコードを入力。

すると、こんな画面が出るので「了解」をタップ。


これでめでたく開通しました。念のため、APNの画面もお見せしておきましょう。


テザリングもできますね。ただし、接続スピードはそれほど速くないので、PCを繋いで使おうとすると恐ろしくストレスフル。


SIMを買うのに、身分証明書などは必要ありません。Vipの他に、T-Mobileなんかも使えるようですが、ドブロブニクあたりではそもそもあんまり携帯電話屋を見かけませんよね。

何はともあれミッション・コンプリート。早速、ドブロブニク観光のiPhoneアプリも稼働させてみましょうか。