2014年8月20日水曜日

バスクで大活躍したアプリ。ヨーロッパ行くなら必携だよ!

バスクでもiPhoneが大活躍しました。もはや、iPhoneのない旅は考えられません。

今回は、HuaweiのWiFiルーターを持参し、フランスではOrangeのプリペイドSIM、スペインではVodafoneのプリペイドSIMを買って使っていました。日本から持って行ったソフトバンクのiPhone5sをメインに使いますが、これを機内モードにし(バッテリー節約のため)、WiFiをオンにしてルーターに繋ぎます。

どこの国へ行っても同じですが、旅先でもっとも使うアプリはGoogle Map、次にTripAdvisorって感じです。Google Mapは目的地までのルートと交通機関を調べるために使うほか、カーナビとしても使えます。ただし、機内モード+WiFiだと、位置情報の精度が若干落ちるので要注意。WiFiルーターと一緒に移動しているのが原因でしょうか。


そしてTripAdvisorについては、海外の旅先で、レストランやホテルの入り口にステッカーが貼られているのを本当によく見かけます。私もアプリはよく使いますし、レストランは、Yelpなどのグルメアプリと比較しながら決めていくとハズれません。


あとは今回、バスクの観光系アプリもいくつか使いました。ビルバオの地下鉄路線図とか。

そしてこの度の旅で、超絶便利だったのがこれ。


Word Lens

動画のリンクを貼っておきましょう。文字にかざすだけで、どんどん翻訳してくれる。
https://www.youtube.com/watch?v=h2OfQdYrHRs#t=30

バスクは、英語が今いち通じないお店が多いんです。特にスペイン側は。レストランなんかで、メニューがスペイン語(とバスク語)だけしかないことが多い。そんなときにこのアプリが大活躍します。


これが元のメニュー。スペイン語。これを解読するため、Word Lensを起動します。


アプリを立ち上げ、iPhoneをかざすと、ほら、この通り。リアルタイムで英語に翻訳してくれます。7〜8割方解読できてます。


カメラが対象の文字からずれると、翻訳結果が揺れて読めなくなるので、そんな時は画面右端にある「||(ポーズ)」ボタンを押すと、翻訳箇所を静止させることもできます。

しかも、辞書はダウンロードしておけばいいので、ネット環境がなくても使えます。素晴らしい。

このWord Lens、Googleに買収されたみたいで、私がDLした5月の時点では3000円分の辞書が無料になっていました。エグジット記念無料セールってことだなw。

いまApp Storeで見たら、辞書はまだ無料のようです。西英、仏英、伊英……、露英もあるね。


ほら、全部「無料」って書いてある。

このアプリ、iPhone版、iPad版、Android版があります。お早めにどうぞ!(無料期間が終了してたらごめんなさい)

 iOS (iTunes)
https://itunes.apple.com/jp/app/word-lens/id383463868?mt=8

Android( GooglePlay)
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.questvisual.wordlens.demo&hl=ja

凄い時代になったもんです。これ、日本語の辞書も搭載されるといいのにねえ。


バスク旅行のナンバーワンは、オーベルジュ・バスク

今回のバスク旅行、最後の夜(8泊目)は、サン・ジャン・ド・リュズから山に向かって15分ほど走ったところにある、オーベルジュ・バスクに宿泊しました。

アラン・デュカスのもとで10年修行したというセドリック・ベシャドという若いシェフが営むオーベルジュだそうです。


バックヤードが素晴らしい。木立はまばらで、芝生が広がり、その向こうに遠く山並みが見えます。クッションをひいて寝そべっている老夫婦が気持ちよさげ。



お部屋にあったウエルカム・ドリンクがシャレオツです。イチゴの味がするお水。マカロンも添えてあります。

客室は、バルコニーつきだけど、壁が高くて空しか見えないのがちと残念。



これはシャワー・ブースにあった、ソープ&シャンプー。バスタブはありませんが、シャワーはハンディに加えて天井固定もあるのでまあよしとするか。


ディナーです。まだ日没前ですが、20時を過ぎています。窓を開け放ち、庭を眺めながらの実に気持ちのよい晩餐。このオーベルジュは、部屋で過ごすのではなく、庭中心で過ごすのが正解ですね。


前菜その1。右の皿に乗っているのは鰹節を削ったもの。和風アレンジ、悪くないですよ。


前菜その2。サーモン&ムース&泡。


ようやく日が沈んだ模様。涼しい風が時おり流れてきます。





メインその1。フォアグラですね。これも前菜だったかな。



メインその2。塩ダラのグリル。食感がプリップリで面白い。


ちょっと外に出てみましょう。外からレストランをみると、こんな感じです。



デザートその1。ジェラートうんまい。


デザートその2。唐草模様のお皿が何気にかわいい。


コースが終わり、あたりも暗くなりました。庭の木がライトアップされてカックイイ!

料理は大変素晴らしかった。はっきり言って、ムガリッツよりも全然好印象です。とても上品で、洗練を感じます。

お部屋は全部で12室です。レストランに食事だけしに来るお客さんもけっこう多いですね。ミシュランで星が1つついてましたね、このレストラン。

朝食もオシャレです。天気が良ければ庭のテーブルで食べることもできます。


以上、大満足のオーベルジュ。宿泊&2食つきで、ムガリッツのランチと同じぐらいの値段でした。お値打ちの宿です。今度は2〜3泊したいですねえ。庭でのんびり過ごしたい。

2014年8月18日月曜日

フランス・バスクの青い空、インスタグラムでどうぞ

「特殊聖地」ルルドを後にし、俗世に戻りましょう。

復路も、高速を爆走してバスクに戻ります。今日から2泊3日はフランス・バスクをめぐる行程。そのスナップをインスタグラムでアップしていたので、ここでリバイバル。(Instagram: @naokomai)

まずは、「フランスでもっとも美しい村」のひとつと言われる「サール(Sare)」です。


青い空と白い雲、ドーン! 晴天に恵まれました。現地はとても蒸し暑く、あまり快適ではなかったのですが、この写真はインスタグラム・マジックの産物ですね。実際、サールはこぢんまりとして、人も少なくて、見える山並みがキレイでとても美しい村です。あと、ここの村のAkokaというレストランで食べたランチがしみじみ美味かった。
何というか、スペイン・バスクからフランス・バスクへやってきて、料理がいきなり洗練されたという衝撃。山の中の小さいレストラン(つか、食堂)なのにすごい実力。スペインのバルなんか目じゃないよっていうか、てやんでえ、こちとらフレンチだ。文句あっか!みたいなね。周囲を飛び回るハエが多いのが難点なんですけど。


昼食後、車でしばらく走り、ラ・リューヌというところで登山鉄道に乗りました。全長4.2キロ。片道35分の小旅行。車両が木製で、時速8キロしか出ない割にはなかなかスリリングです。道中、「山だ!」「谷だ!」「花だ!」「馬だ!」「人だ!」「海だ!」「対向車だ!」と景色は次々に(しかしあくまでスローに)移り変わります。道中は予想以上にスペクタクル。超おすすめです。ひょっとして「鉄」クラスターの人は狂喜乱舞するんじゃないかと。

それは「この鉄道、何のために作ったんだ?」と考えたら分かるんですよ。石炭の採掘場もない、木材の伐採場もない、産業に何も関係ないのに作られた鉄道。昔の貴族が、山の上で景色を楽しむために作った鉄道なんです。何という贅沢、何という景色。

フランス・バスクを旅するなら絶対に乗った方がいいですよ。この鉄道、コスト構造考えるに、いつまで存続してるか分からないもん。鉄道の駅まで行くのに、車がないとちょっと不便なんだけどね。


途中、サンチャゴ巡礼のスタート地点(の1つ)でもある、サン・ジャン・ド・ポーなど通って、本日の宿泊地サン・ジャン・ド・リュズへ。

海沿いの町です。サン・セバスチャンと同じ海岸線に戻ってきました。


従って、ビーチはやはりこんな感じで芋洗い。これは、ビアリッツの海だったかな。 まあ、スペイン・バスクであれフランス・バスクであれ、海岸に行ってしまえば、アノニマスな大西洋のビーチという感じ。 フランス・バスクにいる間は、天気が良かったのでラッキーでした。しかも夏だから日が長い。夜10時過ぎでこんな感じだもんね。


サン・ジャン・ド・リュズに1泊した後は、山間のオーベルジュに1泊し、ビアリッツとバイヨンヌを軽く巡って(雑貨屋とかチョコレート屋とか)おみやげを探し、最終的にビルバオ空港でレンタカーをドロップしました。


道中、海沿いのドライブがなかなか楽しかったですよ。サーファーもたくさんいたな。だけど、みんな駐車場難民になってた。当地で駐車場ソリューション・ビジネスを始めたら絶対成功するよなあって思いつつ。

次のエントリでは、今回のバスク旅行の最後の宿(ディナーも素晴らしかった)をご紹介。

しかしインスタグラムだと、写真がデカく見えますね。サイズが正方形になるからね。

2014年8月17日日曜日

究極のパワースポット、ルルドに行ったら驚いた

バスクを巡る旅もいよいよ折り返し。今日はレンタカーを借りてフランスへと侵入します。

レンタカーを安く調達するには「rentalcars.com」が便利ですが、以前、モロッコでこのサービスを使った際にあまりにマイナーな店を選んだがために苦労させられた経験があり、今回はヨーロッパのビッグチェーン「Europcar」を選んでみました。

決めたぜ!レンタカーでアトラス越え

ホテルからタクシーでEuropcarのオフィスに行ったのですが、このタクシー内に飛んでたWiFiがクッソ早くてビックリ。ヨーロッパは、ホテルも携帯キャリアもネットが遅くて閉口しますが、このタクシーは何なんでしょう。やればデキるじゃん! メールとかSNSをチェックするのに好都合なので、もっと長くタクシーに乗っていたかったのですが、あっという間にEuropcarに到着してしまいました。複雑な気分。


駐車場から脱出するのにちょっと苦労しましたが、無事にプジョー208をピックアップ。ディーゼルターボです。なんと!カーナビが付いてます。でかした、Europcar。燃料満タンプリペイドを購入し(=給油せずに返してOK)、早速出発。

さて、今日の行き先はルルドです。ルルドの泉のルルドです。バスクを訪れるにあたり、巡礼で有名なサンチャゴ・デ・コンポステーラかルルドのどちらかへ足を伸ばそうと思い、熟考した結果ルルドに決めたと。聖地巡礼は、どこの国でももっともポピュラーな旅のひとつ。いろいろな発見があって大変有意義です。

しかし、そんな物見遊山な考えでルルドに行った私たちは、現地で驚愕の事実に直面します。我々はかの地で何を見たのか? 


フランス国境を越え、WiFiルーターのSIMをフランスのOrangeに入れ替えます。カーナビがいい加減だということが判明したので、Google Mapでもナビります。えらく遠回りした末、高速道路E80/A64に乗ってルルドを目指します。

高速道路を100キロぐらいで走っていると、後ろから来る車にビュンビュン抜かれてあせります。

標識を見れば、制限速度は130キロ。ヨーロッパは高速のデフォルトが違うんだった。ウチのプジョーくんの、おっとり気味のディーゼルターボ・エンジンに渇を入れる時が来たようです。

呼吸を整え、右足に渾身の気を送ります。そこから先は、車窓からの景色をあきらめ、150キロで激走。一度も追い抜かれずにルルドについた。ふぁ〜。


一方通行逆走を指示しまくる、使えないカーナビと悪戦苦闘しながら、ルルドのホテルに着きました。ヨーロッパの町は、駐車が一苦労ですね。ヨーロッパにおけるレンタカー旅は、「ラウンドアバウト」「駐車場」「高速の料金所」あたりが3大イベントでしょうかね。ちょっとしたRPGやってる感覚になりますよ。ビルの地下駐車場とか、まるでダンジョンだしね。車はギリギリ入ったんだが、自分が車から降りられないよ、みたいなケースが頻出します。


さて、ルルドの町は、さながら温泉地のような雰囲気です。山があり谷があり、観光客向けのホテルがひしめきあって建ち並び、お土産屋が軒を連ねています。

聞けば、ルルドの泉には水汲み場があり、行けば誰でも無料で好きなだけ水を汲むことができるとのこと。


だから、近隣のお土産屋には、こんなペットボトルがたくさん売られています。醤油差しみたいなのもあるぞ。


大容量のものもあります。容器はどこでも売ってます。

私たちは、水汲み場に隣接する水道局(?)の事務所で売ってる小さなボトルを7〜8個買いました。1個1ユーロ。箱にお金放り込んで勝手にもっていくスタイル。


見れば、色々な国からやって来たと思われる大勢の人々が水を汲んでいます。


ここで、ルルドの歴史について超簡単に。

ルルドは、19世紀の中頃に、14歳の少女ベルナデッタが聖母マリアに遭遇したというエピソードで有名になりました。ベルナデッタは聖母マリアと何度か遭遇し、マリアの示すところに泥水が湧いている泉を発見します。やがて泉からは清水が溢れるようになり、泉の水によって不治の病が治る奇跡が続々起こり、世界中から参拝者が訪れるようになったというわけです。

ルルドの医療局では、2500件あまりの事例を「説明不能な治癒」としており、その中でも68件が「奇跡」と公式に認定されているんだとか。


だから、みんながルルドにやって来る。ルルドに来る人は、神にすがりに、病を治しに来るんです。

朝のミサを覗いてみると、車いすの人がやたら多い。ストレッチャーを使ってベッドのまま並んでいる人もたくさんいます。みんな青い簡易屋根をつけているので、遠目にもすぐに分かります。


ルルドの敷地内には病院もあるので、そこから毎朝ミサに来ている入院患者も多いんでしょう。また、町には制服姿の看護師さんがたくさん歩いているので、遠くから看護つきで来ている人もいるのでしょう。

ちょっと衝撃的でした。こんなに多くの病人(怪我人も)を、病院以外の場所で目撃したことはありません。色んな病名が頭をよぎります。みな、奇跡を信じてここに来ているんでしょうか。


ルルドの泉からは、渾々と水がわき出ていますが、泉そのものはカバーに覆われ、直接その水にふれることはできません。蛇口から出る水を汲んで、飲んだり体にかけるのです。水汲み場の奥には沐浴場もあり、決まった時間に沐浴することもできます。


ルルドは、正真正銘のパワースポットだし、カトリック最大の聖地ですが、他の聖地とは明らかに性格が異なります。最初ここに着いた時は、人の多さや、お土産屋や、街を走るミニ鉄道みたいな乗り物を見て驚き、「宗教的テーマパークか?」と思ったのですが、泉に行ってみると、そこを訪れる人々に楽しそうな笑顔は少なく、むしろ真剣な表情の方が印象に残ります。何というか「特殊聖地」って感じですね。もちろん、観光で来てる人もたくさんいるけど、そうじゃない人も多いんだよね。

以上、色々なことを考えさせられる聖地ルルドでした……行ってみないと分からないもんです。美食の町サン・セバスチャンの記憶も軽くぶっ飛んだよ。

2014年8月16日土曜日

レストランというより実験室。ムガリッツのランチを食べてみた

前日はバルでピンチョスをたらふく食べました。たぶん今晩もピンチョスでしょう。とはいえ、ピンチョスだけじゃあ物足りない。美食の町サン・セバスチャンに来たからには、星付きのレストランの一軒も訪ねておきたいところです。

というわけで、やって来ました「ムガリッツ」。ミシュランで星2つのレストラン。今は閉店してしまった「エル・ブリ」で有名な、分子ガストロノミー系の草分けの1つです。しかしぶっちゃけ、評価は賛否両論。ググって出てきたブログには、「理解不能」「こんなの食えネ」「見た目は凄いがちっとも美味くない」などの意見が散見されます。

楽しみじゃないですか。

ムガリッツは、お店のWebで予約を受けつけています。我々は、7月31日のディナーを予約しようとしたのですが、ディナーはかなり先まで埋まっている模様。ランチなら31日でも空きがあるということで、12:30から14:30までのランチコースを予約しました。

ホテルからタクシーで30分ほど。山の中にお店はあります。


少し早くついたので、外のガーデン席でワインを飲みながら待ちます。

やがて、そのまま外の席でコースの前菜がスタートしました。では、出てきた料理すべてをご紹介していきましょう。メニューに載っていた料理名とともに。


A dozen smeared radishes. ラディッシュ。指でつまんでそのままムシャムシャと。


Two taste teasers; grill-dried mussels and home-made blue cheese veil. 左のチーズがぶよぶよで面白い食感。


Marshmallow sponge with onion and pine nuts. マシュマロ。岩石に乗ってでてきます。


Lacquered duck neck with herbs and dry grains. 鴨の絵が描いてある。首のところを食べるんです。


Caesar's Mushroom with sesame. これは日本では見かけないキノコ。



Black truffle slices. Fresh dressing of garlic and parsley. レイアウトにもこだわりが感じられます。


Vegetable tiles. A hardful of Highland grass. これ、最初からテーブルに無造作に置いてあって、後から「実はこれも食べられるのよ」って台の上に乗せられた。確かに食べられるんだけど、芝生食べてるみたいでちっとも美味しくない。無理があるよなあ。

ここで前菜が終了し、建物の中に入ります。



テーブルには、ガーゼに包まれたパンと、石ころのようなものが6個置いてあります。



「これも食べるのかな」と石を眺めていると、レストランのお兄さんが、「厨房へどうぞ」と声をかけてくれました。

厨房とは言え、私たちが通されたのは、料理を盛りつけているだけのフロア。料理を作るところは別のフロアで、さらにもう1フロア「ラボ」があるそうです。

ラボでは日々、色んな実験が行われているとのことで、お兄さんはこんな花を私たちに差し出し「さあ、食べて」と。


「この花には日本酒がスプレーしてあるから、日本人の口に合うよ」

「出てくるものは、何でも食べられる」というのが彼らの演出するサプライズのタネのひとつです。


ところで、ムガリッツは一度火災で全焼したそうですが、日本はじめ色んな国からのサポートで再建できたのだそう。

さて、席に戻ります。コースも中盤にさしかかってきました。


Set peanut with crab and squash cream. 何とも複雑な味のクリーム。

ここまで、手で食べる料理ばかりでしたが、はじめてフォークが出てきました。で、「そのフォークも食えるぞ」と。やはりそうきたか。

ポキっ。確かに食べられますが、砂糖のかたまりだね。


The game at the table; gambling a bite of bread and heavy cream. ここで、漫画と骨(写真の右端)が出てきました。「はいはい。これも食えってことだろ」と骨を口に入れかけましたが、そうではなかった。骨を使ったじゃんけんみたいなゲームを2人でやらされて、勝った方がキャビアをもらえるというゲームでした。

コースに戻ります。ナイフとフォークがセットされました。


Tomato with gelatinous broth. お肉の味がするトマト。面白い。そう、「美味しい」じゃなくて「面白い」。


Costal fish with costal herbs. だいぶ料理がまともになってきました。



ここで、すべてのテーブルにこのすり鉢が配られ、客が食材をすりすり。Linking... dip of fried bacon and saffron, cornbread.


Cod tongues in a bone marrow emulsion. タラの舌。タラタンです。


Pig tails and squid. ブタの尻尾なんて、日本じゃ食べないよねえ。


Steak cured in blue... spicy contrasts. ステーキはブルーチーズの味がします。


ここからデザート。ふたたび外の席に移動します。確かに、外の方が気持ちがいい。


Herbs and fruits stained with a cold blue cheese cream. ブルーチーズがまた出た。


Stracciatella. ストラッチャテッラって何のことだっけ? 


Lemon Succade with our herbs from yesterday and today. お店の菜園で取れたハーブ。


Strawberries with cream. イチゴクリーム。


An almost impossible bite: Sugary porta
テーブルに置いてあった石ころは、砂糖の塊でした。それを削ってふりかけます。


そして最後に、こんなパゴダのような物体が。


ひょっとして、中からお勘定が出てくるかなと思いきや、チョコレートでした。

コーヒーを飲みながらチョコを食べて、気がつけば4時間近く経っています。外で食べてる間は、そこら辺歩き回ったり、庭の写真撮りに行ったりとなごみながら過ごせます。他人の別荘に遊びに来たみたいなね。


いやあ、ムガリッツ。期待に違わぬランチコースでした。料理の美味しさというより、サプライズを追求する姿勢。それはそれでアリではないかと。「え? これ食べられんの?」「え? こんな味なの?」の連続は、次の一皿を楽しみにさせてくれますからね。




もちろん、「こんなの料理じゃねえ」って怒る人もいるでしょう。その気持ちも分かります。まあ、分子系が嫌いな人は二度と行かなければいいだけの話で。私は、ここは最高のレストランだとは思いませんが、数年後にまた訪れたいと思いますよ。また「驚き」に遭遇したいですから。

ちなみに、本日のお会計、2人で462ユーロ。加えて、タクシーの往復で45ユーロ。ね。数年に1回ですよ。