2022年5月17日火曜日

東京湾一周クルーズに行った件。金谷港出発→久里浜経由ね

 5月15日の日曜日、3年ぶりの実施だという「東京湾周遊特別クルーズ」に参加しました。富津の自宅から見える海上や沿岸の建物や風景を、間近で見られるいい機会だと踏んだのです。数日前に、主催の東京湾フェリーのウェブサイトで申し込んだところ、チケットはまさかの郵送で届きました。めっちゃアナログw


当日は、早起きして9時頃に金谷港に到着。いつも運行しているフェリー船に乗って、まずは久里浜港に向かいます。この時点で、参加者は15人ぐらいだったか。


久里浜につくと、実に大勢の参加者がウリウリ乗り込んで来ます。合計300人ほど。それでも、主催者によると、船室が密にならないように、定員を半分程度に絞ってあるんだそうです。

配布された書類から、スケジュールと行き先を抜き出しておきます。

10:10 久里浜出航
10:20 鋸山
10:30 浦賀水道航路
10:35 東京湾観音
11:00 第一海堡・第二海堡
12:00 海ほたるパーキングエリア
12:10 風の塔
12:20 東京スカイツリー
12:30 羽田空港D滑走路
13:10 横浜ベイブリッジ・ランドマークタワー
13:40 横須賀港
13:50 旧東京湾海上交通センター
14:10 久里浜港入港

ね、なかなか盛りだくさんでしょ? 久里浜を出て、東京湾を北上し、羽田空港あたりでぐるっと回って久里浜まで戻ってくるという、総行程4時間のなかなか盛大なイベントです。チケット代は大人6000円、子ども5000円。金谷港から参加の人は、金谷〜久里浜の往復チケット代がプラスでかかります。


定刻通りに船は出発し、東京湾をゆっくりと走ります。船内放送を聞いていると、色んな学びが得られます。「船は世界共通で右側通行であること」「東京湾は、1日に600隻を超える船が往来する過密な湾」「東京湾内は12ノット(約22キロ)未満で走行しなくてはならない」……なるほどなるほど。

リストにある「鋸山」とか「東京湾観音」などはかなり遠目に眺め、「我が家はあの辺かなあ」など目をこらしながら進んで行きます。「東京湾観音は、1961年に建立された」とのこと。そうこうするうち、「第二海堡」が現れます。説明は省略します。


続いては「海ほたる」。よくぞこんな施設を作りましたね。そもそもアクアラインって、ウルトラ変態ハイウェイですよね。半分が海中トンネルで、半分が海上のブリッジだなんて世界中探してもここ以外にないんじゃね?


お次、「風の塔」。これまた変態的な建築物ですわ。トンネルの空調のためにあるというね。


いずれも、アクアラインユーザーにはお馴染みですね。今回、海上から見るのは初めてです。

「ダッシュ海岸」にも出演しているという海洋環境専門家の木村先生が、船内放送のゲストで来ていて、「東京湾の水はとてもキレイになってるが、生き物の数がなかなか増えない」みたいな話をしていました。道中けっこう長いので、客が退屈しないように、主催者もいろいろ考えていますね。

だいぶ東京に近いところまで船が来ると「ディズニーランド」や「スカイツリー」も見えるっちゃ見えますが、スマホで撮影しても、あんまり大きく写らないので割愛。そんな中、今回の周遊クルーズで最大の見せ場がやって来ます。


「羽田空港D滑走路」です。D滑走路なんで、羽田空港で4本目の滑走路。そんで、このD滑走路が環境に配慮するために、なかなか大変な工法で建造されたという話が放送から聞こえてました。

このD滑走路では、離陸する飛行機と着陸する飛行機をそれぞれ眺めることができます。


乗船時に、バッジをもらったんですが、左側のはフェリーの絵柄なのでこれは分かります。でも、右側のが飛行機の絵柄で、「船のツアーなのになんで?」って思ったのですが、謎が解けました。いい感じに飛行機が見られるよって意味だった。そして、ツアー最大のカタルシスがD滑走路にありました。興奮しているカップルがいます。動画撮ってる人もたくさんいます。


やっぱ、飛行機が飛んでるの見るとアガるよねえ。

そして、ここからは復路です。

驚くことには、乗船直後からお酒をガンガン飲んでる人がけっこういる。ずーっと飲みっぱなしのグループもある。周遊ツアーの常連さんなんですかね。


甲板には、出店がずらりと並んでいます。「富津市」「鋸南町」「館山市」といった房総の自治体が、甲板で土地の名物(おもに食べ物)を売っているのです。ここでおつまみや食事を買って、酒飲みながら食べる喋る。みんな楽しそうですよ。


左上に見える三角形は「八景島シーパラダイス」。さっきの風の塔もそうでしたが、ヨットの帆をモチーフにしたデザインなんですね。ヨットと一緒に見るとよく分かる。そうそう、房総界隈ではあんまり見かけないヨットが、神奈川の海にはたくさん見られます。

さらに、横須賀港や観音崎を右手に見て、船は久里浜港に戻りました。



久里浜で乗船のお客さんたちは、タラップからゾロゾロと降りていきました。私たちは、同じ船で金谷港に戻ります。

総行程4時間超えのクルーズでしたが、めったにないツアーでなかなか楽しかったですよ。東京湾はもう堪能したので、次は瀬戸内海とかクルーズしてみたい。地中海とかね。

2022年5月9日月曜日

フクアリで「オシムさんを偲ぶ観戦」に行ってきた

 2022年5月8日、今年はじめてのサッカー観戦に行ってきました。ジェフ千葉vsファジアーノ岡山、J2の公式戦です。

4月30日の夜、イビチャ・オシムさんの訃報を聞き、自他ともに認めるオシム信者であり、ジェフ千葉サポーターである私は、深夜に友人とチャットして「これは追悼に行かねば」と。そして、直近5月8日のフクアリでのジェフ千葉の試合のチケットを確保したのです。


逝去の翌日から、オシムさんを追悼する記事が続々とネットに溢れています。巻、阿部、佐藤勇人ら、ジェフ時代のいわゆる「オシム・チルドレン」はもちろんのこと、代表で指導を受けた中村憲剛や遠藤保仁、中村俊輔など、一見繋がりが薄そうな選手たちも、けっこう熱く思い出を語っているのが印象的です。私も、これまで見てきたサッカーの選手や監督で、オシムさん以上に影響を受けた人物はいません。「オシムの言葉」をはじめ、「オシム」と名のつく書籍はすべて読んだし、試合もほとんど見ているし、試合が終わった後も、勝っても負けても、オシムさんが何をいうか楽しみで、その言葉を心待ちにしていた記憶があります。

当日、フクダ電子アリーナに行くと、献花台が設置してありました。また、キックオフ前のセレモニーでは、オシムさんがジェフの監督だった頃のハイライト映像が流れ、オシムさんの肖像が描かれた横断幕が入場。


この横断幕は、いつもは、ゴール裏席の左端に張ってあるヤツです。こんな感じでね。


黙祷を行い、試合が始まりました。選手の腕には喪章。

しかし、オシムさんがジェフを指揮したのは2003年から06年まで。もう15年以上も前なんですね。なので、今の選手の中にはオシムさんの薫陶を直接受けた選手はいないし、あんまりピンと来ないんじゃないかとも思います。

しかし、これを見てください。「イビチャ オシム 私達の心に生き続ける。永遠に」


そうなんです。サポーターからすれば、チームの最盛期を現出した「伝説の監督」なわけで、その時代があったから、13年連続でJ2にいるチームにも愛想をつかさず応援し続けているというのは間違いない。ウチのチームが強いチームを倒していた、週末になるとサッカーを見に行くのがとても楽しかった、あの頃がまた戻って来ないかなと密かに思ってDAZNを見守っているわけです。


「走りながら考えろ」「ライオンに追われた兎が肉離れを起こしますか?」「日本のサッカーを日本化する」……オシムさんの残した言葉を今でも覚えています。サッカー監督でありながら、哲学者のように言葉を紡ぐ、凡百の監督たちとはレベルの違った名匠でした。冥福を祈ります。

ちなみに、試合は1-0でジェフが勝ちました。アディショナルタイムのゴールという辛勝っぷりでしたが、いいはなむけになったと思います。少なくても、私はいい気分で帰路につきました。

そして「オシムの言葉」をまた読み始めています。大好きな本です。