写真は、かつてカンボジアで撮ったもので、今日のトピックとは無関係。でも、なぜかこの写真を使いたくなった。胃腸内にバリウムが流れるイメージかな。
さて、胃のレントゲンが終わってすべてのメニューが終了、昼食のサンドイッチを済ませた後は、検診の結果がFBされる医師との面談まで1時間ほどの時間があります。
この時間は、外出してもよいことになっているので、毎年私は病院の裏手にある川沿いに散歩に出ます。隅田川の下流のようですが、東京湾を埋め立ててできた隅田川支流というような川ですね。
川沿いのベンチに腰掛けて、例年であれば雑誌や新聞など読んで過ごすところですが、今日はiPad持参です。気になっている仕事もあり、メールチェックもしたかった。
ポケットWiFiもちゃんと繋がり、メールも快適に見られます。一仕事済ませ、ツイッターなど眺めていると、私の座るベンチに誰かが近づいて来ます。
「楽しいですか?」
初老のおばさんが話しかけて来ました。
「本とかいろいろ読めるんですよね」
私が持っている端末が、iPadであることを認識しているようです。「よくご存知ですね」と答えます。
「落っことすと壊れちゃうんじゃないですか?」
確かに、私が今いる場所で、コンクリの地面にiPadを落としたらガラスは割れてしまうでしょう。
「いや、でも家で使うぶんには落としても大丈夫じゃないですか?」
「私も欲しいって言ってるんだけど、落としたら壊れちゃうと言われて買ってもらえないのよ」
どうやら、このおばさんの家族がiPad購入に反対しているようです。しかも、落下させて物理的に壊れることが最大の懸念のようで。
私も、初めてiPadを手にした時に、「意外に重い」「落としたらガラスが割れる」「指で触るからけっこう画面が汚れる」という、マシンとしての性能以外の部分で気になる点があったことは事実です。しかし、それは「MacBookよりは遙かに軽い」「落としたら割れる、画面が汚れるのはiPhoneでも同じだ」という相対的な推測・比較のもとに軽く片づけてしまいました。「そんなのリスクのうちに入らないよ。このデバイスを使って、できることの方が遙かに凄いし楽しいじゃない」と。
しかし、このおばさん(およびそのご家族)は、MacBookもiPhoneも所有したことがないのでしょう。「アクシデントで物理的に壊れる心配」が、「そもそも使いこなせるかどうかの心配」より前に立っている模様です。
「iPadにはお年寄りも興味津々」というのはよく聞く話です。現に、私も親にiPadをプレゼントしようかと真剣に考えてもいます。しかし、前述のように物の見方がちょっと違うジェネレーションに対して、Appleは、何らかの対策プロモーションをした方がいいかもしれません。
例えば、アップルケアで、ガラスが割れても無償で本体ごと交換できるプログラムとか、デフォルトでフィルム貼り付けおよび土手の高いシリコンケースをセットにして、落とした時の破壊リスクを軽減しておくとか。
考えてみると、落っことしたら割れて壊れる、鏡のような、陶磁器のような、そんな危うい情報デバイスはいまだかつて存在しなかったということなのでしょうね。意外な発見でした。
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