2025年3月31日月曜日

お花見もいいけど、ご神木もなかなか味がありますよ

 2025年3月末の週末は、2週連続で房総におりました。花見に行く気満々でしたが、あいにく22日〜23日の週末は桜が間に合わずで、ちょっと趣向を変えて「房総のご神木」を訪ねることにしました。

まず向かったのは、富津市の東大和田「興源寺」の「環の大樟(くすのき)」という巨木です。興源寺は「酒匠(ソムリエ)の館」の看板で有名な小泉酒造の近くにある真言宗のお寺で、その入口の階段あたりにこのご神木が聳えています。


中央部がパックリと穴になっています。富津市のウェブサイトに説明がありました。

主幹はすでに枯死して中心部が大きな空洞となっているが、切り株から伸びた2本の「ひこばえ」が大きく生長し、あたりを覆っている。

樹高は約23m、根回り約20.7mで、千葉県内の樟の中では最大のものである。昭和10年(1935)、県指定天然記念物の第1号として指定された6件のうちの一つである。昭和3年の報告では、その時点ですでに主幹が腐朽して空洞となっていたようである。

「ひこばえ」という言葉は初めて目にしました。樹木の切り株や根元から生えてくる若芽のことだそうです。

次に行きましょう。次は君津市にある「賀恵渕の椎(かえふちのしい)」です。



君津市のWebには「八坂神社境内にあって、樹高20.7m、目通り8.5m、枝張り最大21.0mもある巨木です」とありますが、神社っぽい佇まいはなくて、畑の中に突然現れる感じ。「新日本名木百選」に選ばれ、君津市指定の天然記念物でもあるそうです。

こじんまりした社務所はありましたが、周辺にブランコや滑り台などあって、子どもの遊び場の一部って感じですね。



色んな角度から眺めることができますが、これは確かにデカい木です。地球の歩き方「日本の凄い神木」によれば、「房総ナンバーワンの異相」と紹介されています。樹高19メートルに対して、枝張りが南北に33メートルと書いてあって、君津市の説明とは数値が違っていますね。



長年に渡り、強風から周辺の田畑や集落を守ってきたのでしょう。まさに守護神のようなご神木ですね。

クスノキと、シイのご神木を堪能したあとは久留里まで足を伸ばし、ランチを摂って帰宅。その途中、いつも水(ご神水)を汲む「古船浅間神社(こせせんげんじんじゃ)」に立ち寄ります。


ここに生えている2本の銀杏の木も実に見事。両方とも樹齢は310年以上と推定されており、左の木は高さ約24.5m、幹周り約5.7m。右の木は高さ約24.5メートル、幹周り約3.4mの大木です。

ご神木巡りはここまで。その翌週3月30日には、館山の城山公園に桜を見に行きました。



満開やや手前ですね。7分〜8分ぐらいの仕上がりでしょうか。次の週末あたりがベストかも知れません。



館山城からの帰り、坂道を下っていると、城山公園内にもこんなご神木がありましたよ。何本もの幹が合体していてただならぬ気を感じます。根が異常に太くて長くて不気味な感じもありますね。

次は神奈川県とか静岡県あたりにご神木を訪ねてみたいと思っています。

▼ 日本の凄い神木: 全都道府県250柱のヌシとそれを守る人に会いに行く



2025年2月27日木曜日

超久しぶりに鋸山に登った件。みんなが「ヤバいヤバい」と言ってます

 昨年(2024年)末の話になりますが、実に久しぶりに鋸山(のこぎりやま)に登りました。房総半島随一の景勝地です。今回、往復ともロープウェイに乗ったのですが、前回これに乗ったのがいつだったのか、iPhoneの写真をひっくり返しても思い出せず、帰って自宅のPCで確かめたら、前回の訪問は2007年のことでした。実に17年ぶりってことになりますね。


ロープウェイは新しくなっていますが、改札が、切符にハサミを入れる昔ながらのスタイルで、ちょっと懐かしい気分になります。


通常、ロープウェイは山の斜面に併行して、地面を舐めながら登っていくものが多いのですが、鋸山のロープウェイは切り立った山に向かって直角三角形の斜面を登っていく感じ。足下、地面が遠くに見えるのでなかなかスペクタクルな体験ができます。

ふり返れば、東京湾の向こう側に富士山を拝むことも可能です(天気が良ければ)。


乗車時間は4〜5分ほど。山頂駅に着いたら、展望台で景色を楽しんであまり歩かずに帰ってくるでもOKですが、せっかくなので回遊コースを散策することにします。回遊コースは「40分コース」「60分コース」「90分コース」の3通りが提案されています。

今回は、もっとも短い40分コースを選びました。

道中、岩肌むきだしの案外険しい道が続きます。すれ違う観光客たちが、みな「ヤバいヤバい」と言っています。本当に、全員が口を揃えて「ヤバいヤバい」って言いながら歩いているんですよ。それ以外のボキャブラリーがないみたい。面白いね。

「坂がキツいわ」とか、「気をつけないと危ないよ」とか、「これは大変だ、とっても疲れそう」……。色んな感情が「ヤバいヤバい」という言葉に集約されているのが、今どきのジャパンです。

そんなことを考えながら歩いていると、案内所が出現。ここで拝観料700円を払って、チケットを買います。このチケットは大切に保管しておきましょう。また後で出番がやってきます。ヤバい石段を登ると「地獄のぞき」に到達しました。この出っ張りが鋸山のシンボルですね。ここで折り返し。


帰りしなに「百尺観音」を拝みましょう。アフガニスタンのバーミヤン大仏、こんな感じだったのかな。バーミヤンのはもう見られませんね。百尺観音の前で、アジア人の仏教徒が数名お祈りしています。タイの人かな。


1937年と刻まれた明大生の落書きも、本当はイケナイことですが、今や逆に貴重に感じます。88年前ですよ。遺跡だな。


せっかくなので、日本寺の大仏も見に行きたいのですが、歩き疲れてきたので、一旦ロープウェイで下山します。駐車場から車で行こうと。

ロープウェイ乗り場の駐車場を出て、国道127号を館山方面に走ると、トンネルの先に有料登山道がありますが、それを無視してさらにトンネルを2つくぐると「日本寺」という地味な案内が出てきますので、それを左折。ちなみに、こちらは有料道路ではありません。


日本寺の大仏は、日本一大きい大仏だそうです。31メートルの高さです。

ちなみに、大仏手前の入口で、すでに購入してある日本寺のチケットを見せれば入場可能です。これ、知らないと二度チケット代払っちゃうことになるのでご注意ください。

日本寺では、弘法大師が護摩を焚いたと言われています。こんな石窟が参拝コースに点在しています。


帰りは温泉なんかもいいでしょう。もっとも、房総半島は温泉がそれほど多くないので、この「海辺の湯」一択ですかね。


鋸山、今回は17年ぶりでしたけど、これからは体力診断も兼ねて年に一回ぐらい登ってみようと思います。なかなかスペクタクルな観光地だと再確認できました。房総の名勝だよね。あと、ハードコアな参道を歩く人々のぼやく「ヤバいヤバい」が、どう変遷するのかにも興味がありますよ。


2025年1月31日金曜日

これは超絶便利! 文字起こしアプリ、ここまで進化してたのね

 つい最近、銀座のAppleストアに行きました。新しいiPadを購入するためです。それまで使っていたものがだいぶくたびれてしまい、本体の縁の部分にあるボリュームボタンが埋没してしまったので、さすがに新調した方がいいだろうと。


買うモデルは決まっています。店員のお兄さんをつかまえて、「iPad Proの12.9インチください」→「容量は何ギガにしますか?」→「256GBでお願いします」→「色はどうしますか?」→「スペースグレーで」ってな具合で注文し、在庫を確認してもらいます。

すると、一段落したタイミングでお兄さんが「すみません! ボク、自分のことを話すのを忘れていました。ちょっと自己紹介してもいいですか?」と。

珍しいことを言うなあと思いつつ、「ええ。どうぞどうぞ」と返したところ、「実はボク、聴覚障害でお客さんの声が聞こえません。でも、話すことはできるので、こんなアプリを使っていまお客さんと会話しているんです」と言うではありませんか。

「ええ!ウソでしょう。ちゃんと会話が成立してますよね」って返したら、iPhone上で動いているアプリを見せてくれました。店員さんと私の会話が、リアルタイムで画面に表示されていきます。ほとんどタイムラグはない。かなり速い。おかげで、何のストレスもなく会話が成立します。

「これは凄い! 何というアプリですか?」


「『YY文字起こし』というアプリです。聴覚障害の人向けのアプリで、今まで有料だったんですが、最近無料になってとても助かってます!」

これは仕事で使えるわって思い。家に帰って早速ダウンロード。会社のオンライン会議で試してみます。


おお〜。いい感じです。これ、全部Zoomでの会話です。一文字もテキストをタイプしていませんよ。漢字の変換も完璧じゃないですか!

YouTubeの音声とかでも試してみましょう。


凄い凄い。いやあ、なかなかいいですよ。ルビも表示されるし。インタビュー取材とかで十分使えそうなレベル。

翻訳機能もついてます。設定をガッツリ行う必要がありますが、英語→日本語で試してみましょう。

これは、CESでラスベガスに行った時のヤツです。Metaのブースでスタッフの方の説明を文字起こし&翻訳。


ちゃんと説明の内容が理解できます。ただ、矢継ぎ早に話者が喋っている場合、翻訳を表示するタイミングが難しいというのはあります。

空港でも使ってみました。バゲッジをドロップする際のエアラインスタッフとの会話。


重量超過で追加料金取られちゃいましたw

翻訳はやや不完全な部分もありますが、必要十分ではないでしょうか。意外に耳もよくて、距離が多少離れていてももちゃんと聞き取っている。

アプリを開発したのは、アイシンという会社です。トヨタ家列の自動車部品メーカー。ちょっと意外ですが、開発の現場や工場などで役立つアプリなのかも知れません。

一応、無料で使えるのですが、連続で2時間までしか使えないなどの制限があります。文字起こしは、同時に録音しながら実行するので、多少意味不明な箇所があっても、あとで録音を聞き直しながら推敲できます。もう、これでICレコーダーとか不要ですね。興味を持った方は是非使ってみてください。「YY文字起こし」、iOSアプリ、Androidアプリが無料でダウンロード可能です。

2024年12月29日日曜日

神田運転免許センターで国際免許ゲット。パーキングメーターに関する覚え書き

 ラスベガスのCESに参加するようになったこともあって、渡航の際に運転する機会がちょいちょい増え、国際免許を発行してもらう習慣が復活しました。国際免許は有効期限が1年なので、年に1回、最寄りの神田運転免許更新センターに出向くことになります。


神田運転免許更新センターは、大手町駅から徒歩5分なので電車でも全然不便なく行けるのですが、運転免許センターにはやはり車で行きたいなあと思ってしまうのが人情。

でも、いま都心の駐車場は駐車料金がクッソ高いですよね。10分300円とかザラにありますしね。新宿区のウチの近くでも30分500円とかなら安い部類です。

そこで、1時間300円の路上パーキングメーターを狙うわけですよ。以下、来年の自分のために覚え書きです。


神田運転免許更新センター(千代田区内神田1丁目)の前の道は、かなり幅広な一方通行です。で、センター目前の左車線にパーキングメーターが数カ所ありますが、これらはまず空いていません。しかし、センターを左に見ながら竹橋方面に進むとすぐに「神田橋」の交差点があり、そこを過ぎた右側に現れるパーキングメーターが狙い目なんです。3〜4枠しかありませんが、これが意外に空いている。4〜5車線ぐらいある広い一方通行の、一番右車線にある枠なので気づかれにくいんでしょう。神田橋過ぎたら、車を右にガバっと寄せるのがポイント。


はい、無事に駐車できました。

この枠から徒歩2〜3分で運転免許センターにたどり着けます。

今回、国際免許の手続きのみだったので、受付(機械受付になってました)から免許証発行を受けて車に戻るまで22分。なかなか達成感大きめでした。


かかった費用は、駐車料金込みで2650円なり。

このパーキングメーター作戦、免許証の更新手続きの際にも使えるかも知れません。ゴールド免許になれば、更新の際の講習が30分ほどで済みますから、トータル1時間以内でクリアできるかも。いま、神田運転免許更新センターにおける免許証の更新は、Webでの予約制になっているみたいなので、ほぼ待ち時間なしで行けそうです。


現状、私はブルー免許ですが、次回の更新まで無事故無違反でやり過ごし、ゴールド目指すというのがミッションに加わりました。東陽町とか鮫洲とか行きたくない。神田で1時間で終わらせる。駐車料金300円で済むなら電車賃より安いです。2026年の誕生日まで、プチ修行だなw

2024年11月29日金曜日

iOSにおけるテスラ操作が超絶便利に!「ヘイSiri、フランク開けて」とかね

最近、テスラの操作、と言っても乗車中じゃなくて、車に乗っていないときの操作が飛躍的に便利になったのでこれを書いています。


テスラーの皆さまは、iPhoneやAppleWatchなど、Apple製品を利用している確率が相当高いというのは、2023年の「TESLA FAN BOOK」の取材でもヒシヒシと感じていました。


実際、テスラ車のキーはクレジットカードのようなカードキーがデフォルトなんですが、iOS、アンドロイド用のテスラアプリがあって、それをスマホにインストールしておけば、スマホがキーになるので、カードキーすら不要になるという便利仕様。テスラーの多くはカギをジャラジャラと持ち歩かない人だってことで間違いないと思います。



テスラには、車を降りてドアを閉め、車から離れると数秒後に自動的にドアロックされる機能がありますが(アプリで設定)、これがうまく動かないことが度々あります。


そんな時、スマホのテスラアプリには「ドアロックが解除されています」というアラートが飛んでくるので、アプリを立ち上げてカギアイコンをタップすればロックできます。しかし、これが案外かったるい。そもそも、iPhone取り出すのが面倒です。


あと、フロントのトランク(=フランク)を開けたい時も同様です。「iPhoneを取り出す → アプリを開く → フランクボタンをタップ」という3アクションが必要。


最近、これを劇的に短くするテスラハックを発見しました。それは、iOSの「ショートカット」アプリ。


ここで、「新規ショートカット」のハンバーガーアイコン→「テスラアプリ」を選択→「フロントトランクを開けます」を選択。


さらに、各コマンドは「名称変更」ができるので「フランク」とか「トランク」と短くしておくことができます。これをやっておくと、Siriに命令するときにさらに楽になる。


私は「トランク」「フランク」「車をロック」「車をアンロック」の4つだけ登録しましたが、テスラアプリでは、他にも「すべてのウィンドウを閉じる」とか、「セントリーモード」とか、「ドッグモード」とか20ぐらいのアクションを選ぶことができます。


そして、これらはSiriで起動できます。つまり、ハンズフリー。


「ヘイSiri、フランク」

「ヘイSiri、車をロック」

これ、使いまくってます。

もちろん、iPhoneでもAppleWatchでも操作可能。


いやぁ〜。超絶便利です。まあ、Siriなので「ちょっとうまくいきません」はちょいちょい出ますが、やり直せば大体うまくいきます。


「Cooper」というのは、私が自分のテスラにつけた名前です。9月8日に納車されたのでクーパー。「ツイン・ピークス」のクーパー捜査官みたいで気に入ってますw


それはともかく、今回気がついたことには、iOSのショートカットを使うと、テスラアプリにはない機能がたくさん使えるという事実。テスラアプリに問題ありってことなのか? それとも、私がアプリの使い方を熟知していない? ちょっと悩ましいですが、便利になったのでよしとしましょう。

2024年10月31日木曜日

イーロン・マスクについて、被害者目線で語った珍しい書籍。筆者はTwitterジャパンの元社長

 今や、イーロン・マスクがどんな人物であるか、世界中で知らない人はいないと思います。私もかれこれ15年以上イーロン・マスクの動向をチェックし続けていますが、2017年にテスラのモデル3が発表され、スペースXのファルコンロケットが回収実験に成功したあたりが「イーロン・マスク2.0」。

そして今年(2024年)は、テスラのロボタクシー(サイバーキャブ)を発表し、スターシップで巨大ブースターロケットを箸状のアームでキャッチし、トランプ支援に盛大に乗り出すなど、さながら「イーロン・マスク3.0」といった具合ですね。

「世界一の大金持ち」ってのはどうでもいい話で、イーロン・マスク3.0は世界を「大いに驚かせる」というのと、「大いにうんざりさせる」というのを日々実践している感じです。

昨年(2023年)9月、文藝春秋から出版されたウォルター・アイザックソン著「イーロン・マスク」は、なかなか衝撃的な内容でした。「常に大きなリスクに立ち向かっていないと落ち着かない」「極めて有能なスタッフ以外はすぐにクビにしてしまう」など、彼の人物像は常人にはとても理解できるような類のものではなく、毀誉褒貶が相半ばするその激しいキャラクターについて非常にわかりやすくまとまっていました。


そんなイーロン・マスク関連の出来事の中で、2023年〜24年に起きたもっとも異様で、今でも物議を醸しているのが「Twitter(その後のX)の買収」でしょう。テスラの躍進も、スペースXの偉業も、世間は押し並べて「凄い」「偉い」と評価する内容です。しかし「Twitterの買収」については、「意味不明」とか「無謀な試み」などと評されたあげく、買収完了後の色んな仕様の改変に対して、さんざんな言われ方をされています。収益性もだいぶ悪化したらしい。

そんなイーロン・マスクによるTwitter買収の被害者が、そのダメージと心情について語った本を上梓しました。先の伝記同様、これも文藝春秋から出ているのが面白いですね。



イーロン・マスクを礼賛する書籍はたくさん出ています。「ジョブズを凌ぐ天才」とか「未来を創る男」とか、著者がイーロン信者になって教祖を祭り上げるような本も多くあります。その点、先のオスカー・アイザックソンによる伝記本は、比較的フェアーな内容で、いいことも悪いことも両方書かれています。そして今回の「イーロン・ショック」は、被害者目線から書いたという点で、極めて斬新です。イーロン・マスクに自分の城を破壊された人物の「恨み節」が綿々と綴られていて、なかなか印象深い。

冒頭、筆者は「イーロン・マスクの表の顔にはジャイアンがいて、裏側にはのび太がいる」と非常に分かりやすい例えを語っています。そして、そのどちらもが、本物のイーロンなんだと。ちょっと引用してみましょうか。

「Twitterの社員を7800人から3000人に減らすのも、あっという間に決断して執行してしまった。通常のリストラであれば、計画してから執行までに半年ほどかけてやるようなことです。それを3、4日でやってしまう」

シビれますねえ、7800人を3000人にリストラ。しかも3〜4日で実施。そんなことしたら、暴動が起こりますよね。確か、このリストラをやったのはコロナのリモートワークの時期だったので、暴動にならなかったんでしょう。社員が出社してたら大騒ぎだったはず。

「彼は「人間の心」に興味がないのだと思います。一方でイーロンは「人類を救いたい」とも言っています。彼の中で「人類」と「人間の心」はイコールではない」

これも、妙に納得感のある意見です。「人類を火星に移住させる」のが彼のミッション。そのミッションは壮大すぎるので、個人の感情の機微とか知ったこっちゃない。しかしその割には、かなり細かく他人を管理しちゃうという話も。

「実はイーロンの管理スタイルは「マイクロマネジメント」です。彼は自分ですべてを把握して、自分の感覚でものごとを創造していきたい人。だから、これだけの規模の会社を管理した経験のある経営者からすると、イーロンのやり方は、考えられないくらい「ミクロ」なのです」

イーロン・マスクの立ち居振る舞いは分かりました。それよりも、この本を読んでいて個人的に面白かったのはTwitter(現在のX)の今後の展望です。経営は大丈夫なのか? ちゃんと収益があがるSNSとして存続できるのか? これらについては、これまであまりネットで記事になっていない情報がありました。

「今後Twitterがどういう方向に進むのかはまだ分かりません。まだ売却する路線も残っていると思います。現に一時は、Googleに営業をすべて任せる案も上がっていました。Twitterという会社はサービスを運営するだけの会社で、そこでの広告は全部Googleが販売するという案も上がっていました。それもまだオプションとしては残しているでしょう」

「いまの社員に、彼からのメールを見せてもらったのですが、メールには毎週の売上報告に対して「ヤバい」とか「これは危険水域に入った」とか、そんなひと言だけが書かれていました」

「不安なのは、最近イーロンがTwitterの運営に飽きているように見えることです。いま彼はどんどんAIのほうに注力し始めています。「自分は叩かれるばっかりだし、Twitterの経営なんかもういいかな」と思っている可能性はけっこう高いのではないかと思っています」

なるほどなるほど。結構シリアスな状態が続いているんですね。Googleに広告を丸投げする案は、会社的にはアリかも知れませんね。それに、イーロン・マスクがもうTwitterの運営に飽きているっていうのも全然あり得る話です。もう、誰かにまかせて経営から撤退する日は近いかも。

筆者の笹本さんは、日本にTwitter文化を根付かせるのに多大な貢献をした、当時のTwitter Japanの社長です。しかしその後、イーロン・マスク本人に辛酸をなめさせられていたとはお気の毒としか言いようがありません。

でも、最後の方に記されていますが、その後有名な配信事業者の日本代表に就任していて、それはそれでおめでとうございますという感想でした。イーロン・ショックを克服し、そこから多くを学んで、次なるビジネスの一歩を踏み出しているのです。

ほんと、イーロン・マスクって、上司になって欲しくない人物ナンバーワンって感じですが、なったらなったで、当事者にはとても大きな影響を及ぼすんだなってことがよく分かりました。

イーロン・マスク、次は何をやってくれるのか。まずはアメリカの大統領選挙ですね。もうすぐ結果がでますよね。

▼「イーロン・ショック 元Twitterジャパン社長が見た「破壊と創造」の215日」

2024年9月4日水曜日

秋葉原スーパーチャージャー訪問記。→ AIに「村上春樹」風味でリライトさせてみたよ

生成AIツール「Claude3.5 Sonnet」を愛用しています。今日は、新しいスーパーチャージャーに充電しにいった件を記したプレーンな文章を「村上春樹」風味にリライトしてもらいました。


以下、AIが村上春樹風にリライトした文章です。写真は筆者が添付;

8月のある週末、僕のテスラの充電残量が20%を切った。そんな時、人は充電に行こうと思うものだ。僕も例外ではなかった。ナビのスーパーチャージャー(SC)のアイコンに指が伸びる。それは、まるで長い冬の終わりに、春を告げる小鳥が枝に止まるような、そんな自然な動きだった。

普段なら、日比谷SCか新宿SCのどちらかに向かう。自宅から3キロちょっと。そこでは、駐車料金が入庫から30分まで無料だ。30分。人生の中では短い時間かもしれない。だが、その30分の中に、どれだけの物語が詰まっているだろうか。

しかし、この日は違った。見慣れない「秋葉原SC」という文字が、タッチスクリーンに浮かび上がっていた。自宅から2.8キロ。数字の上では、いつもの場所よりも近い。でも、距離は必ずしも親密さを意味しない。僕はそう考えながら、この新しい場所に向かうことにした。

秋葉原SCは、秋葉原UDXの地下駐車場にあった。ヨドバシカメラの向かい。線路を挟んで対面している。そこには、テスラのマークはなかった。けれど、ナビは僕を導いた。まるで、運命に導かれるように。

地下駐車場には、痛車が所狭しと並んでいた。それは、この街の物語を語っているようだった。

B2に降りると、見慣れたテスラの充電器が姿を現した。V3。250kWの力を秘めた4基の巨人たち。

張り紙には、1時間無料という言葉。それは、時間の贈り物のようだった。B1の管理室で手続きをする。そこで、僕の物語と駐車場の物語が交差する。


外に出ると、「CHABARA ちゃばら」という商店街が目に入った。


そこには、日本中の食べ物が集まっていた。長崎のトルコライス、千葉の落花生。それぞれが、遠い土地の記憶を運んでくる。


精進料理の店「こまきしょくどう」。自家焙煎の「やなか珈琲店」。それらは、この街の中で静かに息づいている物語たちだ。

秋葉原SC。それは僕の新しい「マイSC」となった。次はトルコライスを食べてみようか。そう思いながら、僕は充電を終えたテスラに乗り込んだ。街の喧騒が、静かに僕を包み込む。


村上春樹おわり。

いや〜、なかなかの春樹節じゃないですか。これ、アウトプットに15〜20秒ぐらいしかかかりません。

調子に乗って、枕草子風にリライトしたのがこちら。

充電器はやはり、秋葉原にあるものこそ良きものなり。

痛車の群れる地下駐車場、そこに佇むテスラの充電器の姿、いとをかし。V3とやらの250kWの力、四つ並びて立てるさま、まことに頼もしきこと。

張り紙に記されし一時間の無料、これぞ思いがけなき喜び。管理室にて手続きを終え、地上に出でし時の心地よさ、言わむ方なし。

UDXのレストラン、さまざまにありて目移りするものかな。されど、「CHABARA ちゃばら」こそ、心惹かるるものなり。日本全国の味の数々、目にも彩り豊かなるさま、いとめでたし。

長崎のトルコライス、千葉の落花生、竹岡ラーメン、かくも多くの味の饗宴、まことに楽しきものかな。

……いとおかし、Claude3.5。楽しきものかな。