2011年4月27日水曜日

iPhone片手に動き回った履歴がトレースできる神アプリ

ここ数日、iPhoneやアンドロイドが位置情報を長期間保存しているという記事が話題になっていますよね。

実際にiPhoneには位置情報が貯まっていて、それを可視化できる凄いアプリが登場しました。今日のiPhone iPad Wireに掲載されています。

早速、私もこのアプリ、iPhone Trackerをインストールしてみました。


ほら、この通り。円になっているところが、iPhone4購入以来私の行ったところ。円の大きさが、滞在の頻度と連動しています。

東京が中心で、香港やバンコク、シンガポールに行ったことも記録されています。今年の1月に行ったインドに丸がないのですが、インドでは(SIMフリーの)iPhone3GSを使っていたので、そもそもiPhone4を起動しなかったのかも知れません。


地図を拡大してみます。日本国内ではこんな感じの移動です。青森県は私の実家、四国には昨年高知から愛媛に旅行しました。福島や仙台あたりに丸があるのは、東北新幹線で帰省したときの記録でしょうね。


関東圏まで拡大。山梨にしょっちゅう行ってることが見て取れます、成田空港や千葉市のフクダ電子アリーナにも時々行きます。アクアラインで東京湾を横断し、房総からフェリーで三浦半島に移動した履歴もバッチリ出ています。

凄いというか、気持ち悪いというか、どちらかといえば前者です。私の場合。

そもそも、数年前に携帯電話にはGPS機能が必須になっていて、警察がキャリアを通じていつでもユーザーの行動をトレースできるという話は聞いたことがあります。なので、今回のAppleの仕業については、あんまり驚きませんでした。

それにしてもこのアプリは凄い。チェックインとかしてなくて、これだけ行動履歴がビジュアライズされるってのは驚きです。ちなみにこのアプリ、Mac版しかありません。Windowsでは動きませんし、iPhoneアプリでもありません。Macユーザーの方は是非お試しあれ。

しかし遊び人の方は要注意ですな。履歴を消去するアプリも出ているようですよ。

2011年4月25日月曜日

震災後、初青森。下北半島は核の半島

週末、青森県むつ市の実家に帰省してきました。震災後初の帰省で、一人暮らしの母のメンタルヘルスケアが主な目的。

まだ東北新幹線が開通していないため、東京〜三沢のJAL便は見事に満席です。この便は、東京から被災の大きな岩手に向かう人たちの貴重な足にもなっているため、震災直後から空席が少ない状態が続いています。驚いたことに、震災とは関係ないと思いますが、羽田〜三沢のJAL便はアメリカン航空とのコードシェア便になっていました。

三沢からはレンタカーで実家のあるむつ市に向かいます。今回の車は新型ヴィッツ。BELKINのiPhone/iPodトランスミッターが活躍します。


さて、三沢空港から北上を始めます。六ヶ所村に入ると、原燃サイクル施設が見えてきます。


今、福島でくすぶっている燃料棒は、やがてここに運ばれるわけです。青森県の人たちはシビれますねえ。


原燃サイクル施設の近くには、石油備蓄基地もあります。ドラム缶4億2000万本分の石油が備蓄されているんだとか。この施設は、事前予約すれば見学も可能。化石燃料ですから、原子力に比べればまあカワイイもんです。


六ヶ所村には、あちこちに風力発電サイトもあります。まさにエネルギー銀座ですね。私がよくみそカレー牛乳ラーメンを食べるろっかぽっかという温泉施設もこのあたり。


このけったいな建物は、六ヶ所村原燃PRセンター。驚くべきことに、平常通り営業しています。建物手前に見える公園施設では家族連れが遊んでいました。

六ヶ所村、先の震災の後はとっとと通過したくなるエリアです。


しかし、六ヶ所村を脱したとたんに東通村(ひがしどおりむら)が待っています。超魔界村のようです。この村には、原発があります。現在東北電力が1機を運転中、さらに東京電力が新しい原発を建設する計画があります。


そんなわけでここのPRセンターは、東北電力と東京電力の相乗り施設です。この週末は臨時休業となってました。休業で正解ですよね。この時期、誰が原発のPR施設を訪れたいというのか。


これが東通原発。国道338号線からこれぐらいクリアに見えます。原発の施設ってシュールですよね。渦巻き模様の煙突、その左に水色の建屋。不気味としか言いようがありません。

ちなみに、私の実家はこの東通原発から40キロ圏内。シビれますねえ。

そんなこんなで今回は、これまでとはまったく違うメンタルでの帰郷となりました。さらに下北半島では、マグロで有名な大間でも大間原発が計画中です。もはや計画通りに建設されるとは思えないのですが、どうなることやら。

当地は、東日本震災での地震や津波の被害はほとんどなかったようです。しかし、福島の例を見るにつけ、近隣に原発関連施設がこれほど多く存在するというリスクは計り知れない。


らーめんおふくろ」という地元の食堂で、美味い塩ラーメンを味わいつつ、しみじみとそんなことを考えていた週末@下北半島でした。

2011年4月16日土曜日

iPad2、良い点と悪い点

iPad2を使い始めて2週間た経ちました。ほぼ毎日、家や会社で使っています。他人に見せると、まだ日本では珍しいので「おー、ちょっと触らせて」となります。で、そのリアクションは「意外と重いね」というのが圧倒的。

旧iPadと代わりばんこに持ってみると明らかに軽いのですが、こちらのサイトによるとその差は80グラム。80グラム程度軽くなったところで、体感としてはあんまり変わらないってことですね。

では、2週間使ってみての、良い点と悪い点を。

良い点

1.風呂のフタが優れもの
iPad2は、風呂のフタ(以下フタ)も含めて、「iPad2というパッケージ」であると強く思います。iPadからの最大の変更点は、実は本体ではなくフタなのです。


左が旧iPad×純正ケース、右がiPad2×フタです。iPad使ってる人って、Apple純正の黒いソフトケース使っている人が多いですよね。少なくとも私の周りのiPadユーザーは全員そうです。私もこの純正ケースを使っていますが、実はあまり気に入ってません。

出し入れはとても力が要るし(だから着けっぱなしになる)、周囲にはバリが張り出しているし、長時間使った後はカバーがめくれてしまうし。何よりカッコ良くない。


その点、フタは凄い。脱着は、ガッチャンとくっつけ、引っ張って外すだけと極めて簡単。くるくる巻きとるだけでスタンドになる。スタンドは2つの角度で使えます。


ご覧のように、宙ぶらりんにしてもフタはだらりと垂れ下がることなく、三角に巻かれた状態を維持します。実は、ヒンジのついてない方の端にも磁石がついていて、巻いた時にくっつくようになっている。

あと、iPad2の設定画面には「iPadカバーによるロック/ロック解除」というがあり、これをONにしておくと、ホームボタン押さなくても、フタを開けた時から使うことができます。

2.カメラがついてる
iPad2には、前後面にカメラがついています。しかし、iPadで写真撮る必要性、あまり感じませんよね。もっぱらFaceTimeやSkype用ってことでしょう。ところで、写真撮る際にパシャッというシャッター音はしません。アメリカ市場向けだからでしょう。

3.画面が明るい
4.バッテリーが長持ち

この辺は、ファーストインプレッションご参照ください。

悪い点

1.USBプラグが挿入しにくい。
iPad2は旧iPadに比べるとかなり薄くなりましたが、側面のRが急カーブで、iPhone3GSみたいな感じです。これによって、側面についているボタン(音量や画面の向きをロックするボタン)が操作しにくくなりました。さらに、USBプラグを挿入するジャック部分にもRがついているため、とても挿入しにくいという難点があります。これはちょっといただけないですね。


2.カメラのクオリティが今イチ
新たに装着されたカメラなんですが、スチル写真のクオリティは今ひとつです。上でも書きましたが、そもそも写真を撮影するデバイスじゃないでしょっていうAppleのメッセージの現れかも知れません。

3.iPadアプリで、iPad2未対応のものがある
今回、iPad2でもっともガッカリしたのは、ちょいテレが使えなかったこと。一瞬映った後、すぐアプリが落ちてしまいます。バッファローにも問い合わせてみましたが、まだiPad2には対応していないという正式な回答でした。これについては、いずれアップデートされることを信じるしかありませんね。これ以外には、動かないアプリはありません。今のとこ。

以上、良い点と悪い点をまとめてみました。じゃあ、iPad2は買いなの? どうなの?

iPad持ってない人で、iPhoneユーザーの方にはオススメします。
すでにiPad持ってる人にはオススメしません。あまり違いがない。

そんな感じでしょうか。

2011年4月14日木曜日

iPhone、iPadのお供に。巻いてたためるキーボード

ゴールデンウィークの旅行に向け、旅先で使えそうなガジェットをネットで物色していたところ、シリコン製の柔らかいキーボードを見つけて思わず購入。トレードワークス社のトランザクションというラインの製品です。


届いた時の状態がこれ。最初は、何が届いたか分かりませんでした。デカいガムのボトルかと。


取り出すとさらにコンパクト。くるくる巻いて、同梱のゴムバンドでくくって持ち運べます。いい感じです。


Apple純正のワイヤレスキーボードに比べ、かなり小ぶりです。左側のカマボコ状態の部分がバッテリーで、USBtoミニUSBのケーブルで充電します。

黒、白、ピンク、グリーンと4色ありますが、先日手に入れたiPad2が白なので、このキーボードも白にしました。定価7350円が、楽天で5980円。ブルートゥースでワイヤレス接続します。

このキーボードが惜しいのは、小さすぎるサイズです。重量が95グラムと激軽なのは嬉しいのですが、キーが小さすぎて打ちにくいのが致命的欠点。タッチタイピングはちょっと厳しくて、雨だれ式の方が正確に打てます。従って、現時点で私が持ち運び用に使うなら、リュウドのこちらのキーボードを選びます。

大きさが同じぐらいだったら、こちらのシリコン製を選ぶんですけどね。残念でした。

2011年4月10日日曜日

MUJIのiPadアプリは神アプリ、と思いきや微妙な件

ゴールデンウィークの旅行のために、情報収集を始めました。

旅先の情報集めといえば、まずはガイドブックで基礎情報。続いて紀行文(単行本)や雑誌の特集で掘り下げるという順番でしょう。ガイドブック業界は相変わらず「地球の歩き方」が主流で、最近は「ロンリープラネット」あたりも見かけるようになってきましたが、どれをとっても帯に短し的な印象は否めません。なので、最近ガイドブックは図書館で借りてすますか、あるいはネットにある情報で代用することも多くなりました。

旅の目的にもよりますが、雑誌の旅行特集の方がはるかに役立つ情報が載っています。出色なのは何と言っても「FIGARO japon」。続いて「Pen」や「CREA」や「旅(新潮社)」もまずまず。あとは「Casa BRUTUS」もディープです(ただし目的地は限られる)。で、これらの当該地特集号(バックナンバー)をネット書店で購入したり、図書館で借ります。


購入した場合は、当然のようにカット&スキャン。図書館で借りた場合も、後で役に立ちそうなページについては、フラットベッドのスキャナー(プリンター兼用のやつですね)でスキャンし、EvernoteやGoodReaderに保存しておきます。

そしてiPhone登場以降、世界中の大都市については、地下鉄の路線図や観光地の情報などを網羅した旅行者向けのアプリが数多くリリースされています。こうしたアプリをiPhoneにインストールしておけば、旅先の街角でガイドブックや地図を広げて、危険な目に遭うということも避けられるし、何と言っても身軽に旅ができます。

今回の目的地ロンドンについては、Tubeやバスの路線図やら、有名なAtoZというマップの電子版(バカ高い)やら、さまざまなアプリが出てきます。さすが大都会ロンドン。そしてアップルストアのある町です。ただし、こうしたアプリにはクズアプリも山のようにあるので、できるだけ無料のものを落とすようにします。

という具合にアプリを調べるうちに、思いがけないものを見つけました。MUJI to GOというiPadアプリです。さっそくDLして使ってみると、これがなかなかの優れもの。


世界時計には、12の都市を保存できます。


天気も、12都市分をスクロールで一覧できます。


国別のコンセント形状が、ビジュアルとともに表示されます。


通貨の換金レートも一覧表示できます。この換算レートは、アプリ内の電卓とも連動しています。

久々に感動しました。特に目新しい機能はありませんが、旅に必要な機能を見事に集約している点で実にお見事。

お見事なんですが、このアプリについて非常に残念に思うことが2つあります。

1つ目は、横位置でしか使えないこと。これは開発者がサボったのかな。ちなみに、同じくMUJIが出しているiPadアプリでカレンダーアプリがあるのですが、こちらは逆に縦位置でしか使えないんです。で、カレンダーアプリからMUJI to GOへはリンクが張られており(逆はなし)、そのリンクを辿っていくと、毎回、縦から横にiPadを持ちかえなくてはなりません。

iPadって、縦メインで使う人と横メインで使う人と2通りいますが、私は縦メイン。そして、ほとんどのiPadネイティブのアプリは、基本、縦横どちらでも使えます(Keynoteなど例外はありますが)。ここら辺は、将来のアップデートに期待するとしましょう。

あと、もう1つの残念は、このアプリがiPhone用でないこと。そもそも旅に持って行くには、iPadは重すぎると思っている人も多いわけで、iPhone用に作った方がはるかに支持されると思うのですが、何か技術的な問題があったのでしょうか。

このアプリを使いながら、何でこれがiPhone用に作られなかったのか考えています。世界時計や通貨換算など、すでに他のアプリがたくさん出てるから? 海外で不用意にデータ更新しちゃうと、パケット代が凄いことになるから? それとも、MUJIのサイトがiPhone用に最適化されていないから? 

正解は分かりませんが、いずれにしても残念です。こちらも将来の対応に期待しましょう。

2011年4月9日土曜日

知られざる、村上春樹の近著

JALマイラーな私のもとには、JALグローバルクラブから毎月「AGORA」という会報誌が送られてきます。そのAGORA最新号に、村上春樹が旅エッセイを綴っていました。題して「ギリシャのふたつの島」。


会報誌なのに村上春樹だなんて凄いやと思い、この媒体についてググってみると……AGORA、なんと67万2000部出ています。数字が細かいなと思ったら、ABC協会調べというから2度ビックリ。ABCの認証を受けた唯一のカード会員誌なんだとか。

村上春樹の小説は「ノルウェイの森」や「1Q84」など、私もいくつかは夢中で読みました。でも、正直それほど特別な感慨は持っていません。むしろ影響を受けたのは、彼の書いた紀行文の数々です。中でも、「遠い太鼓」と「雨天炎天」はそれぞれ数回読んでいるはず。


村上春樹は「ノルウェイの森」を、ギリシャやイタリアの島で執筆していましたが、その時の暮らしの模様を綴ったのが「遠い太鼓」。「島で執筆」といえば、南の島でヤシの木の下カクテル煽りながら、美女をはべらせ高級万年筆でといった、イアン・フレミングやヘミングウェイ的な執筆活動を想像してしまいますが、この本に綴られるのはそういうのとは正反対の日常です。村上春樹は、住む家を探すために自分で現地の不動産屋と交渉し、いざ住み始めると、(本人いわく)片言ながらギリシャ語やイタリア語を使って現地の人たちとコミュニケーションし、市場で魚や野菜を求めて料理したり、毎日欠かさずジョギングしたりと、しっかりその地に根を下ろし、つつましく生活しながら執筆を続けます。

「遠い太鼓」は、ローマに始まり、ギリシャのスペッツェス島、ミコノス島、シチリア島と拠点が移動します。南ヨーロッパ紀行文としても楽しめるし、文化人類学的にも興味深いし、何より、(後の)ベストセラー作家の創作の舞台裏という意味で面白い。おそらく「ノルウェイの森」があれほど売れなかったら、この本はそれほど注目されなかっただろうし、私も手に取ることはなかったかも知れませんが。

今回のAGORAのは、当時暮らしたギリシャの島を、25年ぶりに村上が再訪するという企画。


ミコノス島で、当時住んでいたフラットの管理人ヴァンゲリスの消息を訪ねたり、スペッツェス島で通っていたパトラリスの店で食事をしたりと、「遠い太鼓」を読んだことがある人には懐かしいエピソード。ウルルンで、かつて滞在した土地を再訪するような企画ですよね。今回はカメラマンも同行しています。

このAGORA、購入もできるようですが(どうやら定期購読だけみたい)、オークションサイトで見たら、今月号は100円ぐらいでごろごろしてました。興味のある方は是非。

2011年4月4日月曜日

iPad2ゲット! ファースト・インプレッション

東日本大震災は、iPad2の日本発売も流してしまいました。日本での発売日は当初3月25日の予定でしたが、Appleは震災直後にこれを延期し、新たな発売日は未だアナウンスされていません。

3月14日のアメリカでの発売がかなり盛り上がったことは、震災のニュースにかき消されそうになりながらも、ちゃんとチェックしていました。また3月25日には、日本以外の主要なマーケット(ヨーロッパとかアジアとか)での発売が始まったこともチェックしていました。

しかし、日本での発売はいつになるのか予想もできません。たまりかねて、LAの知人が営む黒船ガジェットにオーダーしました。そして本日、iPad2が我が家にやって来たのです。


同梱物一式。風呂のフタはレザーの黒にしました。


旧iPadと2ショット。今回購入したiPad2は、白の32GBです。


裏側はこんな感じ。右側のiPad2は、左上部にカメラがあります。iPadはAppleマークを頂点になだらかにRを描くのに対し、iPad2の裏面はフラットで、エッジ付近に急なRがつけられています。この写真を見ると、iPad2の方が厚さがあるように見えますね。


しかし実際にはこんなに薄い。iPad側面のボタンよりも、iPad2のガラス面は下にあります。


モニター画面を比べるとこんな感じ。同じ写真を同じ明るさで表示したところ。iPad2の方がはるかに明るいですね。


念のため、位置を入れ替えてみました。やはりiPad2の方がクリアです。


風呂のフタ。iPad2の印象は、実は、このフタの印象に引っ張られますね。ガチャッとくっつき、バタンと閉まる。そのメカニカルな感触とサウンドが、iPad2最大の特徴なのではないかと思います。サードパーティーのカバーやケースは、出る幕ないんじゃないかなあと。


たたんでいくと、スタンドにもなります。これは不思議なパーツです。


フタは磁石でエッジにくっつきます。つまり、エッジのあたりは普通の磁石もくっつきます。ちなみに、試してみましたが、旧iPadには磁石はくっつきませんでした。旧iPadユーザーで、風呂のフタだけ欲しい方は諦めてください。

一応、2台並べて、Webサイトの表示スピードやYouTubeの再生スピードなど比べてみましたが、明らかにiPad2の方が早いですね。新型なので、スペックが高くなってるということは明らか。当たり前ですけど。

以上、ファースト・インプレッションはそんなところ。日々使っていく中で、何か気づいた点があればまたレポートしてみます。

2011年4月3日日曜日

昭和8年築、都内最古の木造銭湯

桜も徐々に咲いてきていますが、例の都知事の一言のせいか、花見客はとても少ない週末でしたね。私の家の近所には、桜の名所・江戸川公園があって、毎年桜の時期は散歩がてらこの公園を何度か訪れます。神田川の土手に並ぶおびただしい桜の木が、川面に向かって枝垂れる景色が見事です。


今日の午後は、そんな桜の景色を眺めながら早稲田まで散歩。都電荒川線に乗って東池袋へと移動します。豊島区中央図書館で、予約していた図書をピックアップ。東京の図書館は、自分の居住している区以外の図書館でも、普通に貸し出しやインターネット予約のサービスが利用できるので便利です。


自宅に帰り、最近、ひょんなことから存在を知った近所の銭湯に行くことにしました。「月の湯」という何ともロマンチックな名前を持つこの銭湯は、昭和8年築といいますから、かなりクラシックな建物です。「月の湯かわら版」という公式のブログによると、「都内最古の木造破風造り銭湯」とのこと。エントリーを見ると、「ゆず湯」とか「バラ湯」などのテーマ風呂的イベントの他にも、音楽イベント「歌ごえ銭湯」とか、その名の通りの「古本まつり」など文化的なイベントも数多く催されています。

気になりますねえ。営業は、日曜、火曜、木曜の週3日。日曜は夕方4時からの営業ということで、4時15分頃に行ってみました。


外観はご覧の佇まい。先の地震の影響で、屋根の鬼瓦と煙突に被害があったようです。煙突は3月中に撤去してしまったとのこと。

脱衣所の、男湯と女湯の境目にある掛け時計がレトロでなんともいい感じ。見回すと、何だか若い人がたくさんいて不思議だなあと思ったら、彼らはテレビの取材クルーでした。20日の午前11時台にオンエアされる、テレビ東京の番組だそうです。


入浴料は、大人450人、中人180円、小人80円。中人というのは6歳〜11歳、小人は6歳未満のことです。

お風呂は、気泡が床から出ているマイクロバブル風呂。温度はやや熱めです。そして銭湯の定番、ケロリンの黄色い桶がありますねえ。やっぱこれでないと。

建物や内装は、さすがに年代を感じさせる古さですが、キレイに掃除されているせいかあまり気になりません。番台に座るおかみによると、毎月第2・第4日曜日は大人でも100円で入浴できるそうで、とても賑わうんだとか。

ポカポカに暖まって帰路につきます。それにしても、家から徒歩5分圏内にこんな伝統ある銭湯があったなんてまったく知りませんでした。これからちょくちょく利用することになるでしょう。

最後に、都電荒川線の中にぶら下がっていたナイスな広告を。


震災後、やれ不謹慎だ、まだ自粛だとか喧しい広告業界ですが、この電車の中は世間とはまったく違う空間みたいです。すがも平和霊苑、URLもナイスですね。