2016年12月20日火曜日

iPhoneがステディカムに大変身!DJIのジンバル、Osmo mobileを買ってみた

最近、ひょんなことで東京郊外の撮影所を訪れる機会がありました。その際、撮影所のスタッフたちにドローン出現後の空撮事情、移動撮影事情など聞いてみた時に「あ、そう言えばこれ凄いっすよ!」と見せてもらった機材がこれ。


スマホで動画(スチル写真も)を撮影する際に使うジンバルです。移動撮影用のスタビライザーね。DJIのOsmoという機種で、カメラの着いてないタイプ「Osmo mobile」です。

で、翌日、自分でも買っちまいました。Amazonで。


どうでもいいけど、付属のケースが微妙です。小学生の頃、ソロバン塾に通っていたのを思い出しましたよw。ソロバンケースだわ、このシェイプ。

早速Osmoをセットアップしてみましょう。iPhoneをステイにハメ込んだら、ダイヤルをグリグリ回して固定します。ここは簡単。

ただ、そのままだと水平が安定しないので、スタビライザーに対してiPhoneがバランス取れるように、調整ノブを回しながら細かくステイを出し入れしてFIX。ここ結構面倒くさ。


さあ、ポジションも固まったので、早速撮影してみましょう。

本体の電源をONにします。電動でステイがクルリと回転してウィーンと起き上がります。おおー! 重りでバランスを取るのではなく、電動アシストで姿勢をキープするんですね。


撮影は「DJI GO」という専用アプリで行います。Osmoの本体に組み込まれたボタンを操作して、iPhoneのカメラから撮影可能です。

挙動になれてきたので、家の外に撮影しに行ってみましょう。神楽坂の狭い路地を通過する様子を、動画で撮ってみました。1分21秒。


全然ブレません。途中、走っている部分もあるのですが、画面はすこぶる安定しています。

これは凄いわ。ステディカム並みの安定感。もう、気分はエマニュエル・ルベツキでっせw

公式の商品説明動画では、スタビライザーとしての基本機能に加え、人物を顔認識して追いかけるアクティブトラック機能、モーション・タイムラプス動画など、さまざまな付加機能も紹介されています。

Osmo mobile紹介動画(1分34秒)


GoProにしても、ドローンにしてもそうですが、撮影機材はどんどんコンパクトになり、しかも機動性が恐ろしく向上しています。いま、チープ革命の主戦場のひとつは、映像ソリューション業界です。ふだん使っているiPhoneとちょっとした機材で、誰でも簡単にプロ並みの映像が撮れる時代。

今回、DJIの商品を初めて買いましたが、この深センのメーカーからはしばらく目が離せませんよ。何しろ、世界のドローンのシェアのうち、70%を占めているのがDJIなんですから。

amazonのリンク


2016年12月18日日曜日

「ローグ・ワン」初日に鑑賞。「スター・ウォーズ エピソード3.99」だった


「スター・ウォーズ」(以下SW)の新作はとにかく早く見る。初日に見ると決めています。なぜなら、早く見ないと色んなノイズが入ってきちゃうから。

以下、例によってネタバレなし。「ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー」のレビューです。


冒頭、LUCAS FILMSのロゴに続いて、おなじみの「a long time ago in a galaxy, far far away…」が登場します。しかし今回、例のテーマ曲も台形スクロールの状況説明もありません。このあからさまな「本物じゃないよ感」がとても気になります。

事実、そこから30分ほどは登場人物の紹介と状況説明シークエンスが延々続くのですが、これがけっこうかったるい。初めての惑星、初めての都市、初めてのキャラがどんどん出てきますが、イベントが乏しいので全然頭に入りません。要素が整理できない=眠くなる。前半は正直シンドかった。

しかし、スタートから30分ほど過ぎたあたり。ドニー・イェン演じる盲目の戦士が出てきたところで、脳内アラームがけたたましく鳴りました。

「おおおおお。カンフー座頭市!」

アクション、キレっキレです。まさかSWに出演するドニー・イェンを見られる日が来るなんて。しかも座頭市がモチーフなのは間違いない。「I'm one with the Force, and the Force is with me.」彼の繰り返す台詞が頭にこびりついて離れなくなってしまいました。

後半は、惑星ジェダの地上および宇宙空間で激しい戦闘が繰り広げられます。ここに至ると「やっぱIMAXにしとけばよかった」という後悔も覚えるほど映像に没頭している自分に気づきます。

それにしても、主人公ジンを演じるフェリシティ・ジョーンズの出世っぷりが半端ないですね。「博士と彼女のセオリー」→「インフェルノ」→「ローグ・ワン」とトップスターの道を堂々歩んでいます。オックスフォード出身だって。スゲ。


それから、今回初登場のドロイド「K-2SO」が非常に重要な役割を占めていました。彼はコメディリリーフとして秀逸で、ひとりでC-3POとハン・ソロのロールをこなしていましたからね。

監督は「GODZILLA」のギャレス・エドワーズってことで、今回、ヒューマンドラマがしょぼいのは想定内。しかし、そんなハンディをしっかり埋めてさらにお釣りが来るほど、戦闘&アクションシークエンスの出来が素晴らしい。フォースに頼らない、ガチなファイトばかりなので好感度が高いんですわ。


ダース・ベイダー登場シーンは、涙している人もいましたね。「ああ、やっぱSWにはこの人がいないと」って感じでね。私は思いっきり笑ってしまいましたけど。

この映画は、SWの「外伝」とか「スピンオフ」とか言われていますが、なかなかどうしてメインストリームにズッポリ収まる見事な構成になっています。言ってみれば「スター・ウォーズ エピソード3.99」。見終わった瞬間、ほんと終わった瞬間に、シリーズ第1作目「エピソード4」が見たくなります。絶対になりますから。


2016年12月15日木曜日

オスカー最有力「ラ・ラ・ランド」を見た。オープニングの長回しに気絶寸前

見てきました。現時点におけるアカデミー賞最有力作品「ラ・ラ・ランド」。ゴールデングローブ賞で7部門ノミネートされてる。監督は一昨年の「セッション」で一躍名を馳せたデイミアン・チャゼル。ハーバード出身の弱冠31歳です。


この映画、秋のベネチア映画祭やトロント映画祭ですでにかなりの話題になっていました。チャゼル監督、今度はミュージカルです。ミュージカルは超絶苦手な私ですが、チャゼルの監督作なので見ないわけには行きません。チャゼルのこれの前の仕事は「10 クローバーフィールド・レーン」の脚本(共同ね)でしたけど、それも律儀に見ておりまして。

さて「ラ・ラ・ランド」、ネタバレなしでレビューしましょう。

冒頭、ロサンゼルスのフリーウェイのシーンで映画は始まります。大渋滞のフリーウェイ。カメラが横移動し、並んでいる車を次々映していきます。

するとカメラは車道の中に入り込み、車の運転席で歌を歌う女性にフォーカス。ここら辺で、観客はこのシークエンスがワンカットのステディカム撮影であることが分かります。

さらにカメラは、上り車線、下り車線、中央分離帯と縦横無尽に動き回り、車の中や車の外や、屋根の上で歌ういろいろな人々を忙しく追っかけます。

凄いんですよ。この路上のモブシーンが。しかも歌や踊りの振り付けつきを、ワンカットでやっつけてる。どんだけリハーサルしたんだよって思います。

映画見る限り、当該のフリーウェイ以外の近隣の道路は普通に車が通行しているので、2〜3キロメートルぐらいを封鎖して撮っているようです。

この長回しシークエンスは5分ほど続き、楽曲の終了「ジャ~ン!」とともにタイトルの「LA LA LAND」が「ドーン!」と登場したところでカット。

もう、ここで立ち上がって拍手したい気分になります。ベネチアでは、ここで実際にスタンディングオベーションが起きたらしい。それほどスペクタクルに溢れたオープニングシークエンスです。


このシーンに続いて、主演女優、主演男優が紹介され、ドラマがスタートするのですが、さっきのオープニングが凄すぎて、なかなかドラマに入り込めません。

スタイルはミュージカルですが、もちろん、ドラマもしっかり作り込まれています。女優を目指して、ウエイトレスをしながらオーディションを受けまくるミア(エマ・ストーン)。ジャズを愛し、いつか自分の店を切り盛りすることを夢見て、不本意ながら他人のバンドのメンバーをやってるセブ(ライアン・ゴズリング)。

この2人が、恋に落ちる物語です。

私はラブストーリーはあまり得意ではないので、もっぱら、撮影と照明を中心に鑑賞していました。まあ、どんな映画でもそうなんですが。

撮影はグレイトです。大好物の「手持ちカメラで長回し」が随所に登場します。興味深かったのは、楽曲を歌うシーンがほぼワンカットに収められている点ですね。ワンナンバー・ワンカット。凄いチャレンジです。そして凄い臨場感に仕上がっています。

照明もグッドです。照明仕事は、カメラと同じく撮影監督の仕事です。今回、「アメリカン・ハッスル」などを撮ったスウェーデン人、リナス・サンドグレンという人が撮影監督をやっています。

ストーリーが進む中、なんかちょっと不完全燃焼だなあ、あのオープニングシークエンスを上回るシーンがなかなかないなあと思って見ていたら、最後の最後に凄いカットがぶっ込まれていました。

わーお。

チャゼル、あんた凄いよ。シビれたよ。さすがハーバードは違うなあ。


ところで、この映画を見て一番喜ぶのはジャズファンですね。デイミアン・チャゼルのジャズに関するこだわりがこれでもかとリフレインするし。

それから、この映画「ラ・ラ・ランド」のタイトルの意味するところが最後までわからなかったんですが、後でググったら簡単に出てきました。


「La La Land」ってLA(ロサンゼルス)の別名でもあるんですね。ドラッグでぶっ飛んでる状態もLa La Landだそうです。なるほどー。それはそれで違った映画の解釈が導けるかも。

2017年2月24日公開です。アカデミー賞授賞式の直前!

2016年12月5日月曜日

映画「メッセージ」が傑作すぎる。YOUは何しに地球へ?

確か、去年の今ごろはこのブログで「オデッセイ」を「来年(2016年)公開のベスト映画候補」だってレビューした記憶があるのですが、今年もまた来年(2017年)公開のベスト映画候補作を先取りしてしまいました。

またしてもSciFiムービーです。原題は「ARRIVAL」。邦題は「メッセージ」。プレス試写で鑑賞しました。ネタバレなしでレビューしましょう。


まずはポスタービジュアルをご覧ください。宙に浮かぶカツオ節のような物体はUFOです。形はだいぶ違いますが、立ち姿が「2001年宇宙の旅」のモノリスを連想させます。

このUFOが、ある日突然地上に出現します。しかも、世界中に12体も。彼らはいったいどこから来たのか、どうやって飛来したのか分からない。そして最大の謎は、彼らの目的です。そう、まさに「YOUは何しに地球へ?」を明らかにするのが、この映画のメインテーマです。

このUFOの出現で世界がパニックに陥る中、米軍はUFOとのコンタクトのために一人の言語学者に白羽の矢を立てます。映画の主人公ルイーズ(エイミー・アダムス)は、同じ任務にアサインされた数学研究者イアン(ジェレミー・レナー)とともに、地球にやって来たエイリアンとのコミュニケーションをあの手この手で試み、彼らが地球にやって来た目的を探っていきます。

この映画を見ながら思い出していた映画が3本あります。まず「未知との遭遇」。次に「インデペンデンス・デイ」。それから「インターステラー」。

この3作品で描かれていたモチーフを、もっとリアルに、より現代的に洗練させ、しかも3作品のどれにも似ていない映画に仕上げています。驚くべきは、映画の本当のテーマはSFではなく、ディザスターでもなく、ヒューマンドラマであること。ルイーズのパーソナルな物語となっていることです。


映画を見終わって、心理学的、哲学的スタディを経験したような不思議な気分になりました。「人生って何だ?」「幸せって何だ?」みたいなね。ルイーズに感情移入して、泣けちゃう人も意外に多いと思います。

監督はドゥニ・ビルヌーブ。往年のF1レーサーみたいな名前です。直近だと、メキシコの麻薬戦争をテーマにした「ボーダーライン」とか、ヒュー・ジャックマンとジェイク・ギレンホールが出演した「プリズナーズ」とか撮ってます。実は私はこの監督の映画を1本も見たことなかったのですが、「メッセージ」を見て、初期の作品から見始めることにしました。

とにかく脚本が素晴らしい(エリック・ハイセラー)。撮影もグッド(撮影監督はブラッドフォード・ヤングという人。覚えておこう)。音楽も斬新(ヨハン・ヨハンソンというアイスランド人。これも覚えておこう)。凄い才能が結集していると感じます。監督は、これが初めてのSF作品だなんて信じられません。VFXのシークエンスは洗練されていて、映像的カタルシスも非常に大きい。「こんな演出、よく思いつくな」というシーンが次々現れます。

プロダクションノートから、例のUFOの造形に関する監督の語りを引用しておきましょう。

「当初、宇宙船は球体のように丸かったんだ。でもそれだと今までにも見たようなものになるし、それほど不吉な感じも奇妙な感じもしないと思った。だから、小石のような卵形の宇宙船にしようと考えたんだ。そして太陽系の軌道を公転しているエウノミア(別名、第15番小惑星)という小惑星を参考にして形を決めた。(中略)あの変な形がパーフェクトだった。不吉で謎めいていて恐ろしい感じがしたんだ」

ビルヌーブさん、そのこだわり、ナイスです。センス良すぎだわ。

本作はアメリカで11月に公開され、興行的にも好成績を記録しています。批評家からも絶賛評を集めており、RottenTomatoesでは93%フレッシュという驚異的な数値を叩き出してます。来年のアカデミー賞の有力候補となることは間違いありません。

だけど(だから)日本での公開は2017年の5月なんですよ。半年も先。まあ、分かりますよ。オスカーの結果出てからがビジネスチャンスだよねえ。

あと、最近のSFもの、宇宙ものの映画の邦題が迷走傾向なのも少し気になりますね。「Gravity」が「ゼロ・グラビティ」、「Martian」が「オデッセイ」、「Arrival」が「メッセージ」となかなかにガラパゴス。

予告編を貼っておきます。日本語版もあるのですが、ここは敢えてUS版のFinal Trailerを貼ります。だってこっちの方が雰囲気でてる(1分)。



最後に、このエントリで一番語りたかったことを。それは、このカナダの変態監督ドゥニ・ビルヌーブの次回作が「ブレードランナー2049」だってこと。あの「ブレードランナー」の公式な続編です。「メッセージ」を見てしまった今、「ブレラン2049」もまた大傑作となる予感大ですよ。だってこの映画が「ブレラン2049」の壮大なリハーサルだって考えたら……ワクワクドキドキが止まりません。スタジオも同じソニーですし。

「ブレラン2049」は2017年11月公開。来年は、5月の「メッセージ」もあるので、日本におけるビルヌーブ祭りになりますね。

ところで、「メッセージ」には原作がありました。「あなたの人生の物語」という短編です。著者はテッド・チャン。早速、Amazonで買いました。原作読んで、また映画見ます。来年の5月にね。




2016年11月24日木曜日

青森県の美しい木造の橋を訪ねてみた


今日は東京に雪が降りましたが、私は今月の上旬に実家のある青森県で一足先に初雪を体験しておりました。

で、その時に青森で初めて訪れた場所があったので記録を残すことにします。


それは木造の橋です。鶴の舞橋というロマンチックな名前がついてます。青森県北津軽郡鶴田町という、名前からして寒そうな場所にあります。

実際に行ってみたら、相当に寒かった。


橋はRのついた太鼓橋で、3つ連なったなかなか風情のある橋です。岩木山(津軽富士)がちょっとだけ見えます。

日本一長い三連太鼓橋だそうですが、三連太鼓橋が日本にいくつあるかは誰も知らないと思うので、日本一にはあまり威力はありません。

むしろ、吉永小百合が出演する、JR東日本のCFに登場した橋って方が押しだしが強くなりましょう(15秒)。



なかなかフォトジェニックなんですが、撮影するポイントを選ぶのがちょっと難しい。


こういうジグザグの渡り廊下を渡ると、岩木山をバックに橋を収められるポイントがあります。しかしこの日はあいにくのお天気で(雪が降ったぐらいですから)、岩木山も麓の方しか見えません。


ススキの群れや木の枝と合わせて、まあこんな感じかな。


橋は、青森が誇るヒバの木でできています。


湖には、水鳥がわんさか飛来しています。この湖は津軽富士見湖と呼ばれるそうですが、正式名称は廻堰大溜池(まわりぜきおおためいけ)というため池です。

せっかくなので、橋を渡ってみましたが、とにかく寒いので早々に撤退します。


身体が冷え切ってしまったので、帰りは、思わず温泉旅館の日帰り湯に入ります。湖畔に立つ、つがる富士見荘で。

ここの温泉、なかなかいいお湯でした。ハンドタオルもバスタオルもフロントで調達可能です。ですが、シャンプー&ソープの備え付けがないことに、入ってから気づきました。次回は、ちゃんとフロントでシャンプー&ソープも買ってから入ろう。

青森空港から車でおよそ50分です。この橋も温泉も、ファイナルデスティネーションって感じではないですが、弘前方面や、津軽半島方面から青森空港に向かう場合に時間をもてあましそうな時なんか、ちょうどいい立ち寄り地になりますよ。 


2016年11月14日月曜日

ロサンゼルス空港に次々着陸する飛行機を、至近距離で眺められる絶好のポイント

さて、LA最終日です。15時45分のSQ便で東京へ帰ります。それまでの間、ロサンゼルス国際空港(以下LAX)の近くでプレーンスポッティングです。次々と飛来する飛行機を、間近で眺められる絶好のポイントがあるという情報を現地在住の友人から聞きつけ、行ってみることにしました。


場所は、S Sepulveda BlvdとW 92nd Stです。Google Mapで見ると、ちゃーんと「Airplane Landing View Point」と表示されてます。付近はちょっとした緑地になっていて、一眼やビデオカメラ持ってきてるウォッチャーが2〜3人います。


現場に行ってみると分かりますが、緑地から見物するよりも、緑地とハイウェイの間にある道路沿いの歩道から見る方が、はるかに大迫力。

道路には、こんな感じで誘導灯が5メートルおきぐらいに建っていて、その数百メートルぐらい上空を、次々に飛行機がLAXの滑走路に向かって降下していきます。


どんどん来ます。2〜3分おきに一機って感じ。ずーっと見ていても全然飽きません。

ただ、辺り一面にはタイヤの焦げたような臭いが漂っていて、この臭いがちょっと不快です。着陸する飛行機のタイヤ由来なのか、あるいは近隣の道路を走る自動車のタイヤなのか。


延々プレーンウォッチしていましたが、お腹が空いてきたので、すぐ近くにある「IN-N-OUT Burger」というハンバーガーチェーンの店に行きます。ここは、オーダーしてから作り始める、できたてのハンバーガーを提供することで有名です。しかも、ハンバーガーが1.95ドル、チーズバーガーが2.25ドルとかなり安い。今のLAは好景気なので、何を食べても割高感があります。なので、このハンバーガーの値段は嬉しいですね。拍手したくなるレベル。


ジャンクなフードに、飛行機見物というジャンクなエクスカージョン。なんか相性いいね。

飛行機眺めるのに、もっといい場所がないか、LAX周辺の道路を小一時間ほど歩いてみました。こんな感じで、滑走路の真横からタッチダウンの瞬間を見られるポイントもありました。


ですが、やはり冒頭で紹介したスポットの方が飛行機が間近に見え、しかも腹を見せながらビュンビュン降りてくるのが見えるので、迫力が全然違います。マジでスゲえのよ。


オモロいとこ見つけました。LAでヒマな時には、また行っちゃいそうです。ヒマでなくても、わざわざ行っちゃうかも。

ここで注意したいのは、LAXの施設内に手荷物は預けられないってこと。スーツケースをガラガラ引きずっての飛行機ウォッチはさすがに厳しい。だけど、9・11以降、アメリカの空港では荷物の一時預かりは一切行いません。もちろん、コインロッカーもありません。

本来なら、日本への帰国便に乗る際にちょっと早くLAXに着いて、ついでに飛行機ウォッチと行きたいところ。しかしこの日、私は飛行機ウォッチの後、当日まで宿泊していたベニスビーチのホテルに戻り、荷物をピックアップしてからまたLAXに来ました。3〜4時間ほどの間に、ホテル←→LAX2往復。何だかなあ。

と、ここまで書いて、本当に荷物はどこにも預けられないのか気になってググってみると、こんなサービスがありました。

LAX LUGGAGE STORAGE

LAXからちょっと離れているけど、荷物を短時間(一日単位)預けることができる。IN-N-OUT Burger(=飛行機見物のスポット)から、車で6分、徒歩だと30分。荷物1個預けて、1日7ドル〜12ドル。一度ホテルに戻る手間を考えると、これを使うのはアリですね。

2016年11月10日木曜日

サンタモニカにある、TESLAのショールームに行ってみた

LA滞在、後半はビーチエリアに宿を取りました。今日は朝からサンタモニカをぶらぶらします。

3rdのプロムナードには、アップルストアがあります。ちょっと北に歩くと、ブルックストーン(Brookstone)があります。ここは意外に穴場なガジェット屋で、日本ではあんまり見かけないガジェットがわんさか売ってます。ただし「日本では見かけない」イコール「けっこう微妙」ってことでもある。


ほら、USBケーブルに栓抜きが合体したのとか。日本じゃ誰も買わないってwww

それから、サンタモニカでは、実にたくさんのテスラを見かけます。


顔が鉄仮面みたいですよね。エンジンがないから、フロントグリルに空気を取り入れる穴が必要ない。


そして、さっきのブルックストーンのショップからさらに北に歩くと、何とテスラのショールームがありました。


赤のモデルSと、白のモデルXが展示されています。


こんなカワいいテスラも。子どもが乗るヤツですね。ちゃんと動くみたい。人力かな。


あとねえ。Tシャツとかバッグとか、アパレル&グッズが売られてる。

これ、デザインけっこう微妙じゃないですか。全然欲しいと思わないし。


色々売ってますが、食指が動かなかったわ。

ところで、テスラといえば、自動運転が何かと話題ですが、カリフォルニアを車で移動していると、本当に自動運転が欲しくなりますよ。景色は単調だし、道路はドーンとまっすぐのところが多いし。運転していて、眠くならないワケがない。

これが例えば、箱根新道なんかを自動運転のテスラが制限速度ピッタリで走っていたら、後続の車は相当イラっとすると思います。まあ、日本ではなかなか難しいと思いますが、ロサンゼルスなら全然アリですわ。むしろ積極的に自動運転使いたいと思いましたね、今回の滞在で。

あ、ちなみに私、テスラのモデル3を予約してます。2017年末に納車予定。それまでに自宅に充電設備を用意しないと。実はここが凄いハードルなんですよね。賃貸住宅なもんで。

ランチは、サンタモニカの陣屋でとんこつラーメンを食べましょう。半年ぶりだな。


前回は人気No.1の「スパイシー・チキン」を頼んで今イチだったので、今回はNo.2の「チャチャチャ」にしました。「for garlic lovers」という副題がついてます。餃子もいっちゃいましょう。


……こっちの方が全然美味しかったですよ。No.1のラーメンより。次回はNo.3の「スパイシー・ウマミ・ミソ・ラーメン」を食べてみよう。 

2016年11月9日水曜日

LAにおける和食の新名所!マリナ・デル・レイの寿司屋「Moto Azabu」がウマい

トランプが大統領に当選してしまいました。大統領選史上最大の番狂わせですよ。明日以降、世界経済に何が起こるか分かりませんが、気を取り直して、少し間が空いてしまったロサンゼルス旅行記を再開します。

今回のロサンゼルスにおける2つ目のミッションは、LAにおける私のボスがマリナ・デル・レイに開店した寿司屋を訪ねることです。

私が泊まっていたダウンタウンからマリナ・デル・レイまでは30キロ近くあります。いきなりUberでもいいのですが、今回は、LAで5月に開通したばかりのメトロ、エキスポラインに乗ることにします。エキスポラインは、ダウンタウンからサンタモニカを47分で結んでいます。

日本のSuica/Pasmoに相当するタップカードを購入し、10ドルほどチャージして、いざ突入。LAのメトロは、1回の乗車運賃が1.75ドルと激安です(2016年10月現在)。一度にどこまで乗っても1.75ですが、乗り換えてしまうと、そのたびに1.75取られるので要注意。



終点のサンタモニカ駅で降りると、ちょうどサンセットの時刻だったので、ピアに寄り道。ゴージャスな景色に出会えました。

ピア付近でUberを手配して(混雑エリア&混雑時間なので、これはいいチョイスではなかった)、マリナ・デル・レイに向かいます。

お店は、マリーナの北西、W・ワシントン・ブールバードに面した小さなモールの2階にあります。


カウンター席の寿司エリアと、テーブル席の居酒屋エリア、さらにテラスエリアに分かれています。けっこう広い。

カウンターの隅っこの席をアサインしていただき、板さん自慢の「OMAKASE」をオーダーします。


アワビは、やや小ぶりです。すなわち、トコブシです。近海で獲れるそう。ワサビはおろしたてで、とってもフレッシュ。


おつまみパートは端折って、握りセッションをご紹介。ヒラメ、金目、ノドグロのコンボ。ネタの50%は現地調達、50%は築地から空輸だそうです。ノドグロなんかも、一度築地を経由して届くんだとか。


エビはプリっプリです。皿に乗っている頭は、この後、焼くかみそ汁に入れるかチョイスできます。


光り物も活きがいい。ぶっちゃけ、東京の寿司屋と変わらないレベルです。板さんは、ケンさんという日本人です。大ベテラン。


日本酒もかなりこだわっています。客が酒好きだと分かると、いろいろ珍しいお酒が出てきます。


締めはアンキモ。温かいデミグラスソースがかかっています。アンキモのフォアグラ風。

すっかり堪能しました。海外でこれだけ美味しい、本格的な寿司を食べたことはありません。


YELPの評価もこの通り。ハリウッド・セレブや日本のセレブもよく訪れるらしいですよ。

マリナ・デル・レイやサンタモニカ方面に滞在の際は、是非訪れてみてください。かなりオススメです。お値段も、安くはないけどそれほどじゃありませんよ。

Moto Azabu Sushi Bar and Grill
日本語オッケー。年中無休。17:30〜23:00。

2016年10月26日水曜日

22年前の今日、ピンク・フロイドをロンドンまで見に行った件

ロサンゼルスの旅行記をさらに中断して、今日は懐かしい旅の思い出をば。

私は、ロンドンに行くと、必ずといっていいほど訪れる場所があります。


バターシーの火力発電所の遺跡です。ピンク・フロイドの「アニマルズ」のジャケで有名な。

プログレファンの聖地ともいえるこのモニュメントは、テムズ川のサウスバンクに今も悠々と聳えています。発電所の周りには、基本、観光地は何もないのですが、川の反対側にあるテート・ブリテンなんかと併せて観光ルートに組み入れるのがオススメです。

そのピンク・フロイドですが、その昔、私はロンドンまで彼らのライブを見に行ったことがありました。

今年の8月に引っ越しをした時に、その時のチケットが出てきたんですよ。ほら。PINK FLOYD IN CONCERT。フォルクスワーゲンがスポンサーしてる。


1994年、アールズコートでのライブです。22年前の今日、10月26日ですよ。

巨大な円形スクリーンをステージに吊るし、円の周囲にぐるりと配置された無数のバリライトがくねくねと動いて七色のスポットライトを照射し、スクリーンには映像を投影しながらバンドが演奏するという、音と光の洪水のようなステージは、ピンク・フロイドとその照明チームによる企画開発が元祖です。


今では、ローリング・ストーンズなんかもツアーでこのセットを採用していますし、2012年のロンドンオリンピックの開会式では、あの円形のセットを5つ使って五輪を作っていましたよね。

90年代、この円形スクリーン+バリライトのセットは、ピンク・フロイドのツアーの大きな呼び物でした。まだインターネットのない時代でしたが、その凄さはメディアやクチコミで我々の知るところとなり、「そんなに凄いんなら是非見たい」ということで、友人と2人でなけなしのお金をはたいて、わざわざロンドンまで見に行ったというわけです。

もちろん、当時日本では、ロンドン公演のチケットなんて入手できません。取りあえず現地に行ってどうにかすると。我々がやったのは、公演開始の2時間ぐらい前に会場に突撃して、ダフ屋を捜すという作戦。めっちゃ原始的、かつ確度の高い作戦です。お金はそこそこかかるけど。

確か、1枚100ポンドぐらい払ってダフ屋からチケットをゲットした記憶があります。チケット見ると、額面は25ポンドですね。まあ、今思えば100ポンドはそんなに高くなかったと思います。

アールズコートの会場は、キャパが1万人クラスでデカすぎずいい感じ。席についてみると、けっこう客の年齢層が高くて驚いた記憶があります。「全然プログレッシブじゃないじゃん!演歌みたいな客層だわw」って。


それはさておき、ライブは我々の予想を遙かに上回っていました。とにかく、ステージ上の消費電力が半端ない。日本では経験したことがない電力レベル。バリライトの数も80個近くあって「金かかってんなあ〜」とため息しきり。しかも、クライマックスになると、円形スクリーンの縁から火花(マグネシウム)が発射されたり、ワイヤーで吊られた円形スクリーンがじわじわ下降してきてギタリスト(デビッド・ギルモア)を激しく照らす強烈なスポットライトになったりと、クラクラしっ放しのもの凄いステージ。もう、シビれまくりです。

あまりに凄かったんで、翌々日に、もう一回見に行ったんですわ。

もうチケット調達の要領は分かっていたので、ダフ屋を見つけると交渉を楽しんだりとかして。


ゲットしてみると、前々日とはチケットの色が変わってました。こっちは22.5ポンドですね。チケット料金、細かく刻んである。

で、2回目の観戦では、円形スクリーンにおもむろに心電図が走り、心臓の鼓動音が「ドックン、ドックン」って響き渡るというオープニング。観客がざわめきます。

そうです。「狂気」です。「The Dark Side of the Moon」。心臓の鼓動に続いては、「Breathe, Breathe in the Air…」のヴォーカルが。

なんと、この日のピンク・フロイドは、「狂気」のアルバムを1曲目から通しでフル演奏したんです。


信じられない、そして忘れられない経験になりました。

この時に痛感したのは、「ロックバンドのライブは、ホームで見るべし」ってことですね。

実はこの6年前に、東京(武道館&代々木競技場)でピンク・フロイドが来日公演やったんですが、全然別物でしたから。電力が違う、火力も違う、スモークの量も違う……。全然別物だって、ロンドン行かなきゃ分からなかった。

以上、ふた昔前のロンドン旅行の思い出でした。そう言えば、バターシーの発電所遺跡は、ノーマン・フォスターらが参画して再開発をやってるらしいですよ。


以下、日刊建設工業新聞ブログより引用。

英ロンドンの中心部にあり、1983年に運転を停止した発電所跡地で進む同国史上最大規模の再開発プロジェクト。老朽化した発電所の施設を修復して複合施設として再生するとともに、その周辺に4000戸の住宅や三つのホテル、総延べ26万平方メートルのオフィスビルなどを建設する。13年夏に第1期工事に着手し、16~25年にかかて段階的に各施設・建物を開業していく。

エラいこっちゃ。またロンドン行かなくちゃ。


Photo credit: Nd3gnU - (Giulio Gambino) via VisualHunt.com / CC BY-NC-SA

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