2013年6月25日火曜日

イダン・ライヘル中毒状態。イスラエルに行きたくなってきた

イスラエルのミュージシャン、イダン・ライヘルにすっかりハマっています。ほとんど毎日聞いています。

前回のエントリでは「イダン・レイチェル」と書きましたが、YouTube上に転がっているインタビューのフッテージなど見ると、Idan Raichelと書いて「イダン・ライヘル」と発音する感じですね。

Wikiで調べてみると、イダンは1977年生まれの現在35歳。2002年にはイスラエルでアルバムデビューしていて、これまで通算で6枚ものアルバムをリリースしていました。つまり、前回紹介した「Quarter to Six」が7枚目。


こちらが、世界マーケットでリリースされたファーストアルバム「THE IDAN RAICHEL PROJECT」です(通算では3枚目)。


で、こちらが世界市場におけるセカンドアルバム。通算5枚目で、タイトルは「WITHIN MY WALLS」。このジャケだとちょっと目つきが悪いね。

YouTubeも紹介しましょう。ちゃんと作り込んだPVがありました。「WITHIN MY WALLS」に収録されている曲です。

The Idan Raichel Project - Chalomot Shel Acherim (Other People's Dreams)


最初から最後まで、イダンひとりがボーカルを担当している珍しいトラックです。いつもは別にボーカルがいます。

もう一本。こちらはファーストアルバム収録。

The Idan Raichel Project - Mi'Ma'Amakim (Out of the Depths)



イダンの楽曲には、アフリカや南米やイスラエル以外の中東からもたくさんのミュージシャンが参加しています。

イダンとそのバンドの軌跡をまとめた「The Story Of The Idan Raichel Project」というクリップもありました。




ライブの盛り上がり感なんかもよく伝わってきます。



私的には、ファーストが一番お気に入り。多国籍&多民族の音楽が絶妙にミックスされています。実に素晴らしい。そして21世紀的です。これ、私の大好きなインド系イギリス人ミュージシャンであるニティン・ソーニーの楽曲にも通じるところですね。



「WITHIN MY WALLS」は、女性ボーカルのトラックが多いアルバム。この女性ボーカル群がまたいいんだ。全部いい。

こうなると、当然ライブにも行きたくなってきます。公式HPによると、8月にイスラエルでライブがあるみたいです。テルアビブやエルサレムで。是非、イスラエルでライブが見たい。

私は、1989年にイスラエルに行ったことがあるんですが、この旅行は実に刺激的な経験でした。見るもの聞くもの食べるもの、すべてが驚きの連続で。いつか再び訪れたいと思っていたんですが、その後、湾岸戦争やパレスチナ自治区の問題やテロや爆撃など色んなことがあって、なかなか物騒なエリアになってますよね。日本人ならあんまり近寄りたくないよね、的な。

だけど、私にとってはふたたび訪れる理由ができましたよ。やっぱライブはホームでないと。

まあだけど、イスラエルに限らず中東に行くのはそれなりに根回しも必要なので、その前に、できればシンガポールあたりで演ってくれるとありがたいんですが。

ちなみに、ここ数日イダン・ライヘル情報をネットで漁っていたら、私のブラウザにはこんなものが表示されるようになっちまいました。


ええ。ヘブライ語のAdWords広告です。何ということ!



2013年6月19日水曜日

イスラエルのイケメン・ミュージシャンに惚れた!

6月のある日、私のTwitterのタイムラインにこんなツイートが流れてきました。


ここ5年ぐらい、インドとイスラム圏を中心としたワールドミュージックしか聞いていない私としては、このエル・スール・レコードはなくてはならない情報源です。

このレコード屋さんは渋谷にあって、私も何度か行ったことがありますが、今となってはほとんどレコ屋にも行かなくなりました。

なので、オンラインの色んなソースから情報だけ拝借して、iTunesで買うってのが最近の音楽消費のスタイルです。何だか、レコ屋さんには申し訳ない気持ちでいっぱいです。

レコ屋さんのWebにもiTunes(とかGoogle Playとか)のアフィリエイトがあるんなら、購入時にメリットを返せるのですが、それをやっちまったらレコ屋のアイデンティーがどこへやらってことでしょうかね。

それはさておき、買ってみました。イダン・レイチェル・プロジェクト。アルバムのタイトルは「Quarter to Six」です。


ジャケはこれです。ターバンがインドのシーク教徒っぽいですが、生まれも育ちもイスラエルのミュージシャン。なかなかのイケメンとお見受けしましたよ。

YouTubeにも音源があったので、早速聞いてみましょうか。

The Idan Raichel Project - Achshav Karov (Closer Now)



映像はないですが、曲はかなりいいですよ。メロディ重視のワールドミュージックですね。しかも暗い(いい意味で)。ピーヒャラ系の笛が絶妙に絡んでいます。

こんなのもありました。

"Mon Amour" taken from the album "Quarter to Six"
מתוך האלבום "רבע לשש" "Mon Amour"


これも暗い! しかもアフリカン! それにこの中東風ギターの音色。凄い才能を感じます。このPVも、スチル写真をうまく使ってローコストで仕上げてますねえ。

挿入されている演奏シーンを見ると、イダン・レイチェルはドレッドヘアですね。ドレッドのユダヤ人、雰囲気満点です。

いやあ、これはヤバい。凄いのを見つけてしまいました。早速ヘビロテモードです。






2013年6月13日木曜日

iOS7をインストールしてみた

6月10日(日本時間11日)に行われたアップルのWWDCは、まあ概ね予想通りの内容でした。個人的に、期待していたけどガッカリだったのはMacBook Airでした。


新しいMacBook Airが、Retina採用していなかったこと。しかもストレージのマックスが256GBのまま(現行機種と同じ)だったこと。Retinaはともかく、ストレージはせめて512GBぐらいになって欲しいところです。だから、今回のモデルはもちろん購入見送りです。

だけど、この筐体で将来的に512GB以上はあり得るのか。もしかしたら、MacBook Proをチョイスすべきなのかも知れません。もっとも私の場合、iTunesの楽曲のデータ量がかなりのボリュームを占めているので、日本でもiTunes Matchがスタートすれば、256GBでもまったく問題なくなるのですが……。

さて、WWDCで発表されたプロダクトでは、円筒型のMacProがだいぶ盛り上がっていましたけど、個人的にもっとも興味を引かれたのはこれ。


iOS in the Car。カーナビでありながら、ニュースやメールもチェックできるようなデバイスですね。Siriがベースだってところが超不安ですが、今のカーナビって高額な割に機能が少なすぎるし地図のアップデートもやりにくいしで、あんまりリーズナブルなガジェットとは言えません。将来的に、このAppleのiOS in the Carが出て、さらにWazeを買収したGoogleが、同様のAndroid in the Carガジェットを投入した時点で、旧来のカーナビメーカーは駆逐されてしまうんじゃないかと思ってます。

さて、iOS7です。会社のエンジニアがデベロッパー用のベータ版をDLしていたので、早速インストールしてみましょう。昔使っていたiPhone4に。

はい、無事にインストールできました。

できましたが、このベータ版を使った感想などもろもろをアップするのは規約上NGとのことなので、以下、WWDCのデモとサイトにある動画を見た感想ということで、Appleのスクリーンショットを使って説明することにします。

ロック解除用のスライダーボタンは廃止され、画面の任意の場所をタッチして右にスワイプするとホーム画面へと遷移します。


はい、ホーム画面。アイコンのデザインは、マットな感じになってます。いわゆるフラットデザインと呼ばれている意匠です。

ま、フラットデザインだ、脱スキューモーフィズムだいろいろ言われてますが、一般の人には、何が変わったかあんまり分からないでしょう。単純に、デザインをよりシンプルにリニューアルしましたって説明でいいんじゃないかと。

デフォルトで入っているアプリをいくつか見てみましょうか。


メールはこんな感じ。超シンプルです。MUJIみたい。もちろん、日本語環境では「受信」とか「下書き」といった具合に日本語で表示されていますよ。

現行のメールアプリと比べてみましょうか。


実にさっぱりしました。何気に、ヘッダ部分のアイコンがOS6よりも小さくなった気がしますね。この画面だと、●●●●●とWiFiのアイコン部分です。この●はアンテナの電波強度を示すんだそうです。もう「バリ5本」とは呼べないですね。 


メモアプリ。基本的に、デフォルトのアプリは白バックが多いです。そして、ボディが白なら、ヘッダもフッタも白に統一っと。


時計。世界時計の画面ですね。タップすると、アナログ時計が「10:40」みたいな数字の表示に切り替わります。

こちらも現行アプリを出してみましょう。


「世界時計」のバー、そして下部メニューの部分を見るとよく分かりますが、iOS6ではボディ部分と色味を変えてボリュームのあるデザインになっています。iOS7は上から下まで同じ色味でサッパリ仕上げ。それにしても、フォントが細くなりましたねえ。日本語版もフォントは細くなってますよ。お見せできませんが。

ストック(株価)は何故か真っ黒。株取引って、ブラックなイメージなんでしょうか。「ウォール街」のゴードン・ゲッコー的な。


デフォルトのアプリの中のいくつかは、地味に高機能化しているものもありましたが、現時点で特筆すべきものはそれほど多くありません。ただし、個人的にひとつ「オヤっ」と思ったのがこれ。


カメラです。撮影メニューに「SQUARE」というモードが追加されています。

まあ、要するに、撮った写真が1対1の正方形で保存されるモードです。

最近、InstagramとかリコーのCaplioみたいに、スクエアな写真をアウトプットするカメラ(やカメラアプリ)が増えてきていますよね。

Facebookなんか見ても、投稿された写真は、タイムラインに表示されるときにすべてスクエアにトリミングされているし、どんなソーシャルメディアも、アイコンはすべてスクエアだし……。

ここに近未来の新たなスタンダードが見て取れます。そう、恐らく3年後ぐらいには「写真はスクエアが標準」になっているんじゃないかと。

以上、一足お先にiOS7を体験してみた最大の発見です。

iOS7、本チャンは9月1日の発売(Siri情報によると)とのことなので、iPhoneユーザーの皆さまにおかれましては、あと2月半ほどお待ち下さい。


↑こちらのページに行けば、エアーiOS7が置いてありますよ。

2013年6月9日日曜日

瑞巌寺、行くなら今でしょ!100年に1度のチャンス

快適な和風旅館に別れを告げ、朝の涼しい時間帯に瑞巌寺へ。

ここも東北屈指のパワースポットですよね。正門からストレートに伸びる杉並木の参道も見事ですが、私は右側の石窟のある道の方が好きです。アジャンタ・エローラの小さい版。

そして、ここにも津波の記憶が記されています。杉並木の脇にこんな立て看が。


さて、平成25年5月末現在、瑞巌寺は「平成の大修理」(平成20年11月〜平成30年3月頃)のまっただ中です。

本堂を中心に、かなりの部分の補修工事を10年かけて行うという。


てことは、「瑞巌寺行っても、あんまり見られるものがないんでない?」と思う方も多いことでしょう。概ねそれは正解です。だって、本堂が工事中なんですもん。

しかし、それと引き替えに、普段は見られないものを特別公開しているんです。

平成30年まで続く大修理の詳細や、展示物の内容は、瑞巌寺のHPなどをご覧いただくとして、ここでは平成25年いっぱい、しかも日曜日しか見られないものをご紹介しましょう。

それは、「瑞巌寺本堂の改修工事現場」です。


これはなかなか珍しい機会ですよ。フル木造の大伽藍、しかも国宝です。その改修工事現場が見られるというのは。

前回の改修工事は明治36年頃(1903年)。明治天皇の寄進などによって半解体&補修復元の大工事を行ったそうです。

つまり、今回の工事は100年ぶりの大がかりなもので、まさに一生に一度見られるかどうか。

しかも、総工費は14.6億円にもおよぶそうです。

どうです? 見たくなってきたでしょう。

この工事現場は、今年(2013年)の12月まで。毎週日曜日09:00〜15:30、30名限定で公開されています。

見学するには入場料と別に1000円の寄進が必要です。だけど、この1000円の見かえりに、屋根の工事の際、寄進者の名前を書いた板を屋根瓦の内側に設置してくれるというありがた〜いおまけつき。

早速、1000円払って受付を済ませます。


中に入ってみましょう。ヘルメットをかぶり、専用の靴に履き替えます。

足場に沿って設置された階段を上っていくと、こんな光景が飛び込んできます。


これは壮観ですねえ。本堂の骨格構造が見渡せます。使われている木材は実に立派なものばかり。

基本的に、構造部分の木材は、一度バラして同じものを同じ箇所に戻して再び使うんだそうです。で、痛んだ部分を取り替えたり、退色したところを塗り直したりといったリフレッシュを行う工事なんだと。

工事現場に立っている警備員がめっちゃ饒舌なので、どんどん質問して説明してもらってください。警備員の格好をした学芸員って感じで驚きますよ。

繰り返します。工事現場の公開は今年(2013年)の12月まで。毎週日曜日09:00〜15:30、毎回30名限定です。お見逃しなく!



そうそう。瑞巌寺に行ったら、そのとなりの円通院に立ち寄るのもお忘れなく。このお寺は、ミシュラン2つ星ですよ。

想定外のスペクタクル。松島遊覧船の秘密

5月の終わり、1泊2日で松島に行ってきました。仙台エリアに行くのは、およそ10年ぶりです。

新幹線で仙台まで行き、レンタカーで松島へ。やや渋滞もあり、およそ1時間の道のり。遊覧船乗り場を目指します。

遊覧船は1時間に1本です。次の船まで時間があるので、瑞巌寺近くのコインパーキングに車を停めて、付近を散策しましょう。


五大堂を見学し、人気の雑貨屋(せんべい屋)をのぞいてみます。店内には「ここまで浸水しました」のサインが。


同様のサインは、いくつかのお店に見られます。それでも松島エリアは、沖に浮かぶ島々が防波堤の役割をしたおかげで、比較的津波の被害が軽く、復興も早かったそうです。周辺に暮らす人々のために、なくてはならない島々なんですね。まさに。

せんべい屋さんの供する無料のお茶で喉をうるおし、遊覧船乗り場へ。

遊覧船は、松島湾内を一周するルートのものと、塩釜港から出て松島へ到着するルートのがあります。我々が乗ったのは仁王丸というもっともポピュラーな船で、湾内一周コース。大人はひとり1400円。

船に乗ってみて驚いたことには、みんながこれを買ってます。


かもめのエサ。100円。

よく見ると、かっぱえびせんです。普通に市販しているもの。

かもめはかっぱえびせんが好物なのか?と半信半疑に思っていると、船が出航しました。
すると、エサを手にした人々はデッキに集まり、手すり越しにえびせんを空に向けてさし上げはじめます。


おおー。かもめが群がってきます。

そして、指先のえびせんを器用にくわえて飛び去って行くではありませんか!

こりゃ楽しそう! 我々もえびせんを買うしかありません。


飢えたかもめが、えびせんに食らいつく瞬間を激写!

すげえ。ていうか、かもめ、人に慣れ過ぎ。

次々とやって来ては、えさ(えびせん)をくわえて飛び去るかもめショーがあちこちで繰り広げられています。

誰も島なんか見ていません。

「かもめと遊ぶのは楽しいけど、こんな遊覧船ってアリなのか?」

大きな「?」が頭に浮かびますが、やがて船が沖合に向かうにつれ、かもめは船の周りからいなくなりました。

やれやれ。ようやく観光タイムです。沖の島々に目を移すことにしましょう。


残ったえびせんを食べながら、テープで流れる説明に聞き入ります。

見所の説明の後に、震災時の話が続きます……。地震発生の時も遊覧船は運行していたそうで、その後の津波到来から復興が始まるまでにいたる一連の話が聞くものの胸を打ちます。

帰りがけに、またしてもかもめがやって来ますが、帰路のかもめは、かっぱえびせんよりも、もっぱら海の魚を狙っていました。

よかったよかった。この辺りのかもめはえびせん漬けになっているのかと思いきや、きちんと野生を保っているようです。

およそ50分のクルーズには、風光明媚な島めぐりと、それよりも遙かに非日常的なかもめショーという2種類のスペクタクルが詰まっていました。さらに震災のエピソードの語り。

松島を訪れる方には、必須のアクティビティーだと断言しておきましょう。

もしも船酔いが心配で、遊覧船に乗るのが不安だという方も、是非、えびせん片手にデッキに出て下さい。そして、かもめと戯れてください。この船で、船酔いしてる人なんか一人もいませんから。


本日の宿泊は、岬の先にある旅館「松庵」です。なかなか素敵な宿ですねえ。楽しみだ。