2023年9月7日木曜日

福島に、ダリを見に行こう!

 サルバドール・ダリに関する映画「ウェルカム トゥ ダリ」を見ました。1970年代、ニューヨークで個展を開催する前の、ダリと彼のミューズのガラ、そして彼らを取り巻く人々の無茶苦茶な日々が描かれていて、大変面白かった。アリス・クーパーとダリが仲良しだったなんて、この映画見るまで知らなかったなあ。

2023年9月1日公開「ウェルカム トゥ ダリ」

この映画を見ると、無性にダリの作品が見たくなります。「ダリの代表作って何だっけ?」ってなるんです。有名なダリ作品のモチーフは登場するけれど、作品そのものはあまり映画に出てこない。

確か、日本にダリのコレクションで有名な美術館があったよなってググってみたら、凄いヤツが福島県にありました。

「諸橋近代美術館」です。公式サイトを見たら、ダリの絵画、彫刻、版画作品など約330点のコレクションがあると書いてあります。そいつは凄い。ダリの美術館は、ダリの生まれ故郷のフィゲラス(スペイン)と、フロリダにあるものが有名ですが、日本にもそれらに引けを取らない立派なヤツがあったんですね。

早速、映画を見た翌日に訪れてみることにしました。新幹線で東京駅から郡山駅まで行き、在来線、バスと乗り継いで行く方法など、いくつかのアクセス方法が公式サイトで案内されています。が、今回はあんまり移動に時間をかけたくなかったので、新幹線で郡山、郡山からレンタカーという作戦で行きました。

11時台の新幹線に乗って1時間20分ほど。郡山駅で昼食を摂って、13時に予約したレンタカーをピックアップ。


今回、トヨタレンタカーに空車がなく、オリックスレンタカーで車種おまかせで借りられたのがこちら。スバル フォレスター。料金が6時間で7000円ほどだったので、ちっこいのが来ると思ったら、SUVがきた。

高速道路を使って猪苗代湖まで行き、一般道に降りて合計1時間ほどのドライブ。無事に諸橋近代美術館へ到着しました。


何なんだここ。ヨーロッパの古城みたいな佇まいです。建物の手前の池も大きくて、なかなかの本物感が漂っています。

中に入ると、隻眼のダリがお出迎え。チケットは大人1300円。学生500円。東京の美術館よりだいぶ安いですね。


この日の展覧会は「ミュージアム・ワークス みんなの知らない美術館」というもので、「諸橋近代美術館で所蔵するサルバドール・ダリの作品やセザンヌ、シスレーなどの西洋近代絵画作品を、保存や修復という観点からご紹介します。また、これまで展示機会が少なかったダリの版画作品である《カサノヴァ》や《シュルレアリスムの24のテーマ》なども一堂に展示します」との内容。

見れば分かりますが、要するに、ただ絵を飾っただけではなく、その修復方法や保存方法などについて軽い蘊蓄が添えられているという展示です。もちろん、主食はダリの絵です。そこにちょっとしたオカズが添えてある。

展示の作品は撮影NGですが、ダリ作品はかなりのボリュームで、想像以上でした。絵画や版画のほかに、彫刻もたくさんあって、「よくぞこんだけ集めたな」って心の底から思いました。


この夏、アメリカで「バービー」と「オッペンハイマー」がクソコラされて、一時ネットで炎上していましたが、そのモチーフになったのは、これじゃないですかね。ダリの1947年の作品「ビキニの3つのスフィンクス」。こちらの作品も展示されており、ショップではポストカードが購入できます。

いやあ、堪能々々。お腹いっぱいになりました。こんなにたくさんのダリを日本で見られるなんて、信じられない体験です。展示内容も入れ替えが行われるらしいので、今後も年に1〜2回ぐらい訪れてみようと思いましたよ。


レンタカーで来た道を戻り、猪苗代湖でトイレ休憩し、郡山から新幹線で帰京。およそ9時間ぐらいの小旅行でした。総コストは3万円ぐらいでしょうか。次回は1泊旅行で来るだな。