2017年5月31日水曜日

カンヌから半日遠足。モナコ、エズ、ボノの別荘

カンヌ映画際2017に来ています。しかし、連日見る映画がことごとくダークでヘビーなので、ちょっとここらでブレイクを入れましょう。カンヌを離れてコート・ダジュールの景勝地を観光することにしました。友人たちから「モナコに行けば?」「エズって町が最高に素敵よ」といくつか情報を得ています。


現地集合・現地解散ツアーが数多く揃う「Veltra」にちょうどいいのがありました。

「紺碧色のリヴィエラ海岸 エズ・マントン・モナコ公国<終日/日本語ドライバーガイド/モナコ発>」

ツアー名がナイスです。ケツにリンク置いときます。

所要時間4時間で、1人120ユーロです。1人しか参加者がいない場合は、2人分(240ユーロ)払えばツアー催行となります。私の場合もこれでした。

出発はニース各地。9時スタートと14時スタートがありますが、ニースまでカンヌから電車で30分ほどかかるので、朝イチのはパスして14時の回を選びます。


こんなやさぐれた感じの電車に乗って、ニースへ向かいます。2等なら7ユーロ。ニースは、フランスで5番目に大きい都市だそうです。しかし人口は40万人。

14時にニース駅にてガイド兼ドライバー氏と合流します。結局、参加者は私ひとりでした。貸切ツアーのスタートです。

海岸沿いの道を北東へ向かってドライブし、モナコを目指します。


ヴィルフランシュ=シュルメールの海岸線。ブーゲンビリアが咲いています。なんてラブリーな南仏の景色。

「ほら、あそこに見える赤い建物が、ボノの別荘ですよ」

「ちょ、ちょっと止めてください。写真撮るから」


これがボノの別荘だそうです。プライベートビーチつき。ボノがここに滞在するときは、入り口にガードマンが立っているので、すぐにそれと分かるそうです。

「丘の上にはエルトン・ジョンの別荘が。あちらにはショーン・コネリーの別荘もありますよ。ミック・ジャガーのは、数年前に売りに出されましたね」

そう言えば、今年カンヌ映画際にエルトン・ジョンが来ていましたが、ご近所だったんですね。

そうこうするうち、モナコに到着しました。モナコの町は、週末に行われるモナコグランプリ(F1)の準備で大忙し。


仮設の観戦スタンドが急ピッチで建設されています。

私が行ったのは火曜日ですが、木曜日のフリー走行は、無料で見学できるそうです。へー、そうなのか!

「でもね。モナコGPの期間中は、ホテルが1泊3000ユーロからになりますよ」

「げー。1泊37万円!」

「3000ユーロは一番安い方で、1泊5000ユーロぐらいはザラですね。ロブションの料理を食べながらレース観戦するランチコースが、1300ユーロです」

モナコGP、ハンパねえ! 本物の金持ちしか見られないレースだわ。

「いえいえ。ニースならホテルが安いから、ニースに泊まって、レースをモナコまで見に来ればいいんですよ。レース自体のチケットは300〜500ユーロぐらいですから」

なるほど。それなら許容範囲です。次回モナコに来ることがあれば、是非レースが見たい。

「ちょっとモナコGPのコースを車で走ってみましょうか?」

「是非是非!ぜひぜひ!」


スターティンググリッド付近。ここら辺はレースに向けて、すでに一方通行になっています。

左に見えるのが、あの有名なヘアピンカーブ(分かりにくいけど)。ここらはまだ対面通行ですね。


このヘアピンカーブは、かつては道路に面したローズ・ホテルにちなんで「ローズ・ヘアピン」と呼ばれていましたが、その後経営が変わり、今はフェアモントホテルになってます。

レースの準備中だったので、本番のコースをそのまま走るのは無理でしたが、それでも半周ぐらいは実際と同じコースを走ってもらうことができました。助手席からタイムラプス撮影したのがこれ。24秒。終盤がめまぐるしいw


レース関連以外では、グレース・ケリーのお墓参りができます。墓所がある聖ニコラス聖堂内は、写真OKです。


モナコは人口3万5000人ですが、ネイティブモナコ人は5000人ぐらいしかいないそうです。残りの3万人は、この国にセカンドハウスと居住権を持つ、世界中の大金持ちってことですね。

続いては、モナコを後にし、エズ(Eze)に向かいます。

エズは、崖の上にあるこぢんまりとした集落で、中世の佇まいがラブリーです。


階段をえっちらおっちら上っていくと、てっぺんに植物園(入場料6ユーロ)があって、そこからの絶景が素晴らしい。


エズにはホテルが2軒あるので、泊まりで滞在するのもよさそうです。レストランからのビューが素晴らしいとのこと。

40分ほどの滞在で、エズ観光は終了。

モナコとエズの他にも、予定されてた観光ポイントがいくつかあったのですが、カンヌに帰る電車に合わせ、ツアーを早めに切り上げてニースの駅へと戻ります。貸切だとフレキシブルでいいですね。


カンヌに帰って、ひとり寿司ディナー。醤油が2種類(辛口と甘口)で、ロールは海苔が内側ですね。

グルテンフリーは、一応、続いています。


▼紺碧色のリヴィエラ海岸 エズ・マントン・モナコ公国<終日/日本語ドライバーガイド/モナコ発>

2017年5月30日火曜日

連日の「映画修行」。カンヌ映画祭で面白かった映画は?

カンヌ映画祭に初めて参加して気づいたことには、このイベントは、カンヌ市内に点在する30以上のスクリーニングルームで、毎日200回以上のスクリーニング(上映)が行われるという、いささか気が狂ったような催しだってことです。「映画祭」なんだから、色んなところで色んな映画が上映されてるのは当たり前ですけど、それにしても12日間でのべ2000回以上の上映が行われるなんて常軌を逸しています。


これは、オランピアという映画館。9スクリーンあって、一般の興行と映画祭の上映が両方行われています。

上映には、非常に大ざっぱに分けて2種類あります。監督やキャストが登壇し、招待客やプレス向けに行われる「公式上映」と、マーケット(マルシェ)に映画を買い付けにきたバイヤー向けの「マルシェ上映」です。要するに、映画を「買わない人向け」と「買う人向け」。私たちは「買う人向け」のマルシェ上映を中心に、スクリーニングルームをハシゴするように見ていきます。

朝イチの上映は8時30分からで、最終は22時30分スタート。時には深夜24時30分スタートの上映もあります。


バイヤーの人たちは、毎日4〜5本、多い人で7〜8本の映画を見ます。といっても、本編を全部通して見るわけではなく、「つまらない」あるいは「商売にならない」と見切った時点で席を立って、次のスクリーニングに向かいます。

だから、常に通路に近い席に座る。上映が始まって、5分で出る人もいます。退場者が続出すると、何か場内が殺伐とした雰囲気になります。「退場者が多い=売れない作品」でほぼ間違いない。

そして、上映される映画は、もちろんヨーロッパ映画が中心。ダークな色調、あるいはダークな内容のものがやたら多い。例えば、シリア難民が流入しすぎて社会問題になっているのがテーマの映画がたくさんあります。LGBTものもかなり多い。

パルムドールを取った「The Square」という映画も見ましたが、個人的には「ヘンな映画だなぁ」という感想しかありません。監督の才気がにじみ出るキラーショットはいくつかあるけど、まとまりに欠ける軽量級作品という感じ。パルムドールとは驚きでした。


逆に、重い話なのに忘れがたい凄い映画もありました。「Loveless」という映画です。「裁かれるは善人のみ」のアンドレイ・スビャギンツェフ(←なんて覚えにくい名前)監督の新作で、完全に結婚生活が破たんしている夫婦の家から、ひとり息子の12歳の少年が行方不明になる話です。

冒頭、カメラは固定アングルで、沼を映しています。何の変哲もない沼を。沼の周囲の木々には雪が積もっています。冬景です。この沼の画が、角度を変えて3カットも4カットも続くんですわ。「これ、どこの沼だよ。この沼、世界遺産かなにかかよ?」って突っ込みたくなるぐらい延々と。

途中のストーリーは一切省きますが、主人公の夫婦に、観客はまったく共感できません。夫婦の間に愛はなく、お互いに不倫関係の相手がいて、しかも自分たちの子どもすら疎んじている始末。「感じられるは不愉快のみ」。

そんな展開の末、なんと映画のラストシーンで、冒頭の冬景の沼が再び登場するんですね。「ピンピンピンピンピン……」というピアノの高音とともに。

私は思わず「ぐおおお」と呻いてしまいました。イライラしながら鑑賞していた観客は、最後の最後、沼のカットに到って、この辛いストーリーの結末を知るというもの凄い仕掛けでした。辛いけど大きなカタルシス。遠大なループ構造。ちょっと感動したな。審査員賞ゲットだそうです。さすが。


そんなこんなで、参加初日から4日間で14〜15本の暗い映画を見た私は、身体も頭もヘロヘロです。

朝っぱらから映画を見る。暗い。重い。
映画館を出ると南仏の最高の青空。何だこのギャップ。
次の映画がまた暗くて重くて辛い。
青空の下、白ワイン飲みながら美味しいランチ。ひゃっは〜。
午後の映画もまた暗くてヘンでワケわかんない。

これ、何かの修行ですね。カンヌ映画祭の神髄がだんだん分かって来ました。



自身の体力とメンタルについて熟考の結果、5日目はオフにして、ひとりでモナコに遊びに行くことにします。 

2017年5月29日月曜日

初めてのカンヌ映画祭。デビッド・リンチに会えるかな?

カンヌ映画祭にやってきました。カンヌの町に来るのは初めてです。南仏自体が初。いや、98年のワールドカップでどこか行ったかも。ツールーズだったか? あんまり覚えていません。


今年のカンヌは70周年記念ということで、いろいろ楽しいことがありそうです。期間は5月17日から28日まで。私は17日の夜に着いて、24日の朝には帰路に着く日程です。

主なミッションは、日本で受けそうな映画があったら、買い付けのサポートをする。主体的に買い付けするわけではなく、あくまでサポートです。

そして、日本で公開されるされないに関わらず、優れたドキュメンタリー映画を発見すること。これはSXSWでも共通の、近年の個人的ミッションです。


隠れミッションとしては、デビッド・リンチ監督の「ツイン・ピークス」のワールドプレミアを鑑賞するというのを想定していたのですが、結局カンヌでの上映は5月25日になり、ワールドプレミアじゃなくなっちゃった。LAで5月19日にプレミア(=ワールドプレミア)、21日には北米でオンエアスタートとなるので、25日のカンヌはあんまり意味がない。一応、ヨーロッパプレミアではありますが。

おまけに、私は24日には現地をアウトする日程ですので、残念ながらリンチとはすれ違いになるという……。カンヌじゃなくて、LAに行くべきでした。でもまあ、それはそれでそれほど残念とは思いません。もともとカンヌ行きを決めた時点で、リンチはカンヌの予定になかったわけで。

リンチには会えませんでしたが、リンチのコラボ案件にばったり遭遇しました。


アニエスbが、ちょうどこのカンヌ映画祭合わせのタイミングで、リンチデザインのTシャツを発売しています。カンヌのショップでは、私がぶらりと訪ねた時に、ちょうどレセプションが開かれていて、当該Tシャツがディスプレイされていました。


あと、フランスでリバイバル公開される「イレイザーヘッド」と「ローラ・パーマー最期の7日間(Fire, Walk With Me)」のポストカードがお店に置かれてました。

あとは、マッチが山積み。FIRE, WALK WITH MEですからね。


アニエスbでは、日本からカンヌ映画祭に参加している仲間にも偶然出会って、何か不思議なモーメントでした。

私は、夕食を摂りにマハラジャというカレー屋に行く途中、たまたまアニエスbの看板を見つけたんですよ。で、リンチのTシャツの件を思い出して、ちょろっと覗いてみたら、偶然レセプションやってたという。

おかげでシャンパンを3杯もいただいて、大変ハッピー。


そうそう。映画祭のメイン会場のパレでは、リンチに関するドキュメンタリーのチラシも置いてありました。2017年は、デビッド・リンチ・イヤーってことになりそうですよ。


はやく「ツイン・ピークス The Return」が見たいですよね。日本ではWOWOWで7月22日から。 

2017年5月8日月曜日

Mavic Proで、初めてのドローン空撮にチャレンジしてみた

GW後半は、山梨県の山奥でドローンを飛ばして遊んでました。


今年(2017年)の1月に、DJIのMavic Proという折りたたみ式のドローンを購入していたんですが、東京都内では絶望的なまでに飛ばす場所がないんですよ。

2015年に航空法が改正されて、ドローンを飛行させてはいけないエリアが、ざっくり下記のように決められました(ただし、許可があればOK)。

A 空港周辺の空域
B 地表又は水面から150メートル以上の高さの空域
C 人口集中地区の上空

「SORAPASS」ってサイトで地図を見ると分かりますけど、東京都内は、ほとんどがCの人口集中地区に該当します。地図の赤い部分ですね。もうね、絶望的に無理。


ただし、屋内なら無許可でOKで、私も一度だけ、学校の体育館で飛ばしたことがあります。

今回は、ドローンを買ってから2度目のフライトってことになります。4カ月でたったの2回しか飛ばせていない。


念のためSORAPASSで調べてみると、山梨県のノースランドキャンパーズビレッジ、地図のてっぺん付近ですが、Cの件は余裕でクリアです。早速飛ばしてみましょう。

Mavic Proは、プロペラ収納時はこんな大きさです。


専用のコントローラーだけで操作できますが、iPhoneまたはiPad miniがあると、より楽しく飛ばすことができます。


こんな風に、コントローラーがiPhoneを挟んで固定できる仕様になってるんです。


プロペラを広げると、かなり大きくなります。新聞紙の横幅と同じぐらい。

操作はけっこう簡単です。まず、本体とコントローラーを起動して、コントローラーの操作で離陸させる。すると、Mavic Proは空中でほぼ静止しているような状態でホバリングを続けます。

コントローラをいったん地面に置き、また別のカメラを使ってこんな風に写真を撮ることも可能。この間、一切操作しなくても、ドローンは宙にとどまっています。


これは凄い。驚きの安定性。

昔、Apple Storeで1万円ぐらいのドローンを買って飛ばしたことがあるんですが、あまりに操作が難しくて難儀したことがあります。やっぱ安いドローンじゃ話になんないってことなのか。

飛ばし方のコツが分かってきたので、空撮にチャレンジしましょう。Mavic Proは、4Kのカメラがデフォルトで装備されてます。

空撮といっても、コントローラーにある「RECボタン」を押すだけ。カメラにズームはなく、ティルトは2モードのみ。正面を撮るか、90度下げて真下を撮るか。

動画をひとつだけ貼っておきます。家のベランダの下からまっすぐ上空に飛行し、屋根を越えたら屋根に沿って水平に飛行したのがこれ。20秒。


屋根の上の状態をチェックするのに便利ですw

小一時間ほど空撮の練習をしましたが、操縦しながら、ドローン本体を見るか、画面を見るか(iPhoneのアプリでリアルタイムに映像が見られる)が悩ましい。

あと、上下の動きや前進後退の動きはけっこう滑らかに撮影できるんですが、旋回する動きを加えると、画面がカクカクしがちです。

ドローン、飛ばすだけならどうにかなるけど、滑らかに空撮するってけっこう難しいですよ。

そうそう。屋外での飛行ではGPSがしっかり機能するので、対象物にフォーカスをセットして、対象物をドローンが自動的に追尾するってモードも使えます。自動セルフィー動画を撮ってくれるという凄いヤツ。


あとはホント、飛ばす場所ですね。場所さえあれば、いろいろ遊べるのにねえ。

2017年5月4日木曜日

GWの青森県、桜が今イチなので「プランB」に変更したら大成功の巻

5月の1日、2日と(2017年)、実家の用事で青森県のてっぺんまで帰省しました。せっかくのゴールデンウィークなので、帰り(5月3日)は弘前あたりまで足を伸ばし、花見がてら1泊しようかと目論んでいたのですが、弘前市内の宿は完全に満室。もう、無慈悲なまでに満室なので諦めて、下北半島で花見をすることにしました。

そう、青森県は毎年GWが花見の季節なんです。3年前に桜を堪能した時の過去エントリをケツに貼っておきますよ。

ところが今年は……。


何だか桜の様子がヘンです。満開とはほど遠い。

まだ咲ききってないのかと思いきや、葉っぱが伸びてしまって、同じ桜の木で花と葉がまだらになっているんです。

きれいに満開になっている木もあるにはあるんですが、非常に少ない。地元の観光組合のHPによると、下北の桜は一年ごとに、いい年と悪い年があるんだと。なんか、ワインみたいだね。

完全にアテが外れてしまったので、花見を諦めてプランBへと作戦変更です。

聞けば、5月3日は下北駅伝が開催されるため、主要な幹線道路で交通規制が行われるとのことで、午前10時のスタートの前にむつ市を脱出することにしました。

東京へ帰る便は19時05分三沢空港発のJAL便でなので、時間はたっぷりあります。朝9時にむつ市の実家を出発し、レンタカーで、まずは青森市を目指します。

途中、横浜町(青森県上北郡)の菜の花畑がいい感じになっているのが見えました。


横浜町は、菜の花畑で町おこしに成功した町で、菜の花ドーナツとか菜の花ラーメンとか、色々な菜の花B級グルメを楽しむことができます。

今年(2017年)の菜の花フェスティバルは、5月20日・21日だそうです。

レンタカーで2時間半かけて、青森市までやって来ました。もうお昼時です。道中、食べログでアタリをつけておいたそば屋に向かいます。

青森市の新町商店街に2014年にオープンした、「かくだい」というそば屋です。そばは二八と十割がありますね。私は目下グルテンフリー中なので、迷わず十割を注文します。店員さんは「じゅうわりですね!」と復唱していました。


感心したのは、そばの細さです。十割そばって小麦粉でつないでないので細く切るのが難しいんですが、ここの十割はとっても細い。これまで食べた十割の中でも最細ではないかと。思わず店員さんに「これ、包丁で切ってるんですか?」って聞いたら「そうです!」って即答来ました。

かくだいは、青森市のそば屋ランキングの堂々1位です。そばも美味しいのですが、このお店のもうひとつの楽しみは器です。お皿や器がいちいちシャレオツなんです。なんと、店主が器も自分で作っているそうです。

うーむ。ここの店主は、並みの使い手ではありませんね。

さて、十割そばを堪能した後は、青森市を南下して八甲田山へと向かいます。

この時期の八甲田山麓では、道路の両脇に雪の壁がそそり立つ「雪の回廊」をドライブすることができるのです。


今年は雪が溶けるのが例年より早かったようで、壁の高さは低目ですが、それでもご覧の通り。

途中、「睡蓮沼」という沼のあたりで路上駐車の車をたくさん見たので、私たちも車を停めて見物にいったらご覧の景色が。


沼は完全に雪に覆われていて、看板以外は影も形もありません。面白いですねえ。

「千年の秘湯」が売りな「蔦温泉」で休憩し、十和田湖を目指します。

十和田湖エリアでのオススメ立ち寄り地は、いつの間にか星野リゾートの運営になっていた「奥入瀬渓流ホテル」でしょう。

岡本太郎作のデッカい煙突がそびえ立つラウンジでコーヒーを楽しむもよし(喫茶タイムは14時まで)、裏の出口から出て渓流を散歩するもよし、温泉を楽しむもよし(立ち寄り湯については要確認の上で)、ここは十和田湖周辺における、かなり上質な空間のひとつです。


裏の出口にひょっこり立つ、この像も岡本太郎の作です。

2017年の6月1日〜8月31日は、「苔ガールステイ」という宿泊プランも準備中だとか。さすがですね、星野リゾート。「苔ガール」って初めて知ったよ。


星野リゾートを後にし、奥入瀬渓流に沿ってドライブを楽しんだ後は、十和田市のダウンタウンを目指します。十和田湖からおよそ1時間のドライブ。

はい、着きました。十和田市現代美術館。


ここは2008年にオープンした、日本でも屈指の現代アートの美術館です。奈良義智の絵が何気に壁画になってるし、1本の木が展示されてんなって思ってよくよく見るとオノ・ヨーコの作品だし、美術館の向かい側の広場には草間彌生のカボチャがデンって置いてあるという、なかなか凄い美術館です。

ここに来ると「青森県の田舎町になんでこんな凄いのがあんの? 十和田市ってそんなお金持ちなの?」って心底思いますが、その背景についてはWikipediaなどご参照ください。

閉館時間が17時で、最終入場は16時半です。車ぶっ飛ばして、16時20分に無事滑り込み。


私たちが訪れた5月3日は、常設展の他に「村上隆のスーパーフラット現代陶芸考」という特別展が行われていました。28名の作家が作った1800点の陶芸作品を見ることができます。

常設展は撮影NGですが、こっちの特別展は撮影OK。


これらも奈良義智です。マトリョーシカ的な。ちなみに、奈良義智は青森県の出身。

いやあ、十和田市恐るべし。ここは、わざわざ行く価値のある美術館ですよ。私はここに来るの2回目でしたが、また3年後ぐらいにやって来ると思います。

そう、この馬に会いに。


これ、ビルバオのグッゲンハイム美術館のパピーを思い出させるよね。作者は違うけどね。

十和田現代美術館から三沢空港まではおよそ40分のドライブ。17時の閉館後に出発して、18時前には到着可能です。帰りのJAL158便は19時05分ですから余裕ですね。

以上、朝9時から18時までの9時間、青森県の北端から南端まで駆け抜け、桜なしで十二分に堪能することができました。

GWの青森、お楽しみは花見だけじゃないのよってことで。


▼下北半島の絶景お花見スポット二景
http://naokomai.blogspot.jp/2014/05/blog-post.html

▼2017菜の花フェスティバルinよこはま
http://www.town.yokohama.lg.jp/index.cfm/7,2255,19,html

▼かくだい(食べログ 3.51)
https://tabelog.com/aomori/A0201/A020101/2008765/

▼アプティネット 雪の回廊
http://www.aptinet.jp/Detail_display_00000129.html

▼苔ガールステイ
http://www.hoshinoresort.com/information/release/2017/04/24838.html

▼十和田市現代美術館
http://towadaartcenter.com/