2016年9月14日水曜日

SONYの超短焦点プロジェクター「LSPX-P1」を買ってみた

そうなんですよ、プロジェクターを買ったんですよ。巷で評判のSONYのLSPX-P1です。こちらは、自宅の庭というかベランダ(1F)の外壁に、キューブリックの「シャイニング」を映した画です。


自宅の外壁に「シャイニング」の双子、なかなかシュールです。近隣から苦情が来てはまずいので、さすがにスピーカーのボリュームはミニマムです。

この写真では分かりにくいのですが、画面はけっこうデカいです。画面の下部に光源が見えてます。壁から30センチ弱の距離から、80インチサイズで投影できるという超単焦点がウリです。

そもそも、なんでこれを買ったのか?

この夏、引っ越しをしたのですが、新居のリビングで家具のレイアウトを行うにあたり、テープルがここで、ソファーがあっちで……とシミュレーションしていたところ、思わず愕然としてしまった瞬間がありました。

家具のレイアウトって、「テレビをどこに置くか」ってことが一番重要なんですよ。←ここが愕然としたポイント。ほとんどの家庭において、そこは共通だと断言できます。

我が家の場合は、北側と南側の壁が、窓(あるいは扉)のない白くて広い壁面で、そのどちらかの壁に沿ってテレビを置くのが妥当との結論。そして通常、ここにテレビが置かれるだろうと想定される壁面の隅っこには、電源コンセントに加え、アンテナに繋がる端子が2つ出ているはずです。

つまり、テレビのレイアウトは、その部屋を設計した建築家によって予め決められているということになります。よほど特殊な事情がない限り、建築家の想定した壁面にテレビは置かれ、テレビの位置が決まることによって、自動的に住人がそれを見る位置、すなわちソファーやテーブル(食卓)を置く位置が決まるという仕組みなんです。

「これって、何かおかしくないか? 自分たちのライフスタイルが、そこまでテレビに縛られてしまっていいの?」

しかしまあ、ある程度の年齢に達した人々なら、テレビを見ない日があるとしても、テレビのない生活は考えられません。やや釈然としない気持ちを押さえつつ、何の障害物もない広々とした北側の壁面にオーディオラックを置き、その上にテレビを設置してみます。


あら、ちょっと小さいな。我が家のテレビは43インチなのですが、今となってはもうずいぶんと小さい部類。また、部屋が以前より少し広くなったおかげで、テレビを見る距離が遠くなっている。

もっとデカいテレビが欲しいなと一瞬思いますが、50インチとか60インチのテレビを買うってのもナンセンスです。エコじゃないし、なんだかテレビに魂を売った部屋みたいになる。

そんなこんなで、プロジェクターに思い至ったのです。壁が白いんだからプロジェクターって選択はアリだよね。スクリーンなしで投影できる。しかもSONYのこのタイプは、充電式なのでポータブルなんですよ。持ち運んで、どこの壁にでも映すことができる。

数寄屋橋のSONYのショールームに現物を見に行こうと思ったんですが、その前にAmazonで調べてみたら、なんと「残り1台」。その他のECサイトでは軒並み売り切れ。もうポチるしかありません。久々の大勝負だ。買っちまえ!


はい、翌日ブツが届きました。こんな箱に入っています。まるでAirMac Extremeみたいです。

開梱すると、これらが出てきます。右上がプロジェクター本体で、左の「白いApple TV」みたいな箱がトランスミッターです。この機器たちはBluetoothで通信します。あとはACアダプターが2セットと、リモコンのセンサーが1本。


ソースからのインプットはHDMI端子で、同じくHDMIのアウトプット端子から液晶モニターに出力することもできます(プロジェクターと液晶テレビの両方に映る)。操作はスマホの専用アプリで行います。


自宅で使うので、パワーポイントのスライドを投影するようなことはなくて、ソースはもっぱらBlu-rayレコーダーかAppleTVです。つまり、投影の対象は動画コンテンツがメインです。

早速、映画でも見てみましょうか。「エクス・マキナ」のBlu-ray(輸入盤)をプレイ。


思った通り、問題は光量ですね。けっこうキレイに映りますが、右下の液晶モニターと比べるとやはり暗い。ちなみに、日中はまったく使い物になりません。基本的に、部屋を真っ暗にしないとダメ。

あとねえ。別売の専用スタンドがダメですね。デザインはオシャレなんだけど、恐ろしく不安定で使い辛いんだ。椅子とかスツールなど、フラットな板の上に置いた方が全然使いやすい。安定感が違うんですよ。


もうひとつの問題はスピーカー。音があまりにショボい。AMラジオ並み。しかも、外部出力に対応していません。残念すぎる。

なので、このプロジェクターは普段使いじゃなく、用途を限定して、割り切って使う感じかな。

例えば、日本時間では深夜に行われるAppleの発表会を、寝室の壁面に投影して見る。


バッテリーが2時間しか持たないので、途中で寝落ちしても、いずれ本体のバッテリーが切れて消灯します。ヨーロッパのサッカーやテニスの試合を寝ながら見るにも好都合です。天井に映すことも可能だし。

あとは、冒頭で写真を貼ったように、屋外の壁や塀に映画を投影して鑑賞会をするとか。80インチなので、場所さえ確保できれば、20人規模の上映会ができますね。

私のお気に入りは、プロジェクターも液晶テレビも両方つけて、お気に入りのアーティストのPVをYouTubeで垂れ流すやつ。


リビングの照明はHueなので、青やピンクに調光すれば完全にクラブ気分です。プロジェクターの音はショボいんですが、モニター側にはBOSEを繋いであるのでサウンドもばっちり。もちろん、これをやるのは奥さんが留守の時に限りますがw


はっきり言って「帯に短したすきに長し」的なプロダクトで、他人にはまったくオススメしませんが、個人的には気に入りました。デザインは悪くないので、いずれもっと光量が明るくて、音もゴージャスなモデルが出れば、液晶テレビとガチで競合するのではないでしょうか。そしたら、いよいよテレビなしの生活も検討できるよねえ。テレビや映画を家で見る時は、オンデマンドで壁にプロジェクション。悪くないよ。頼むぜ、SONY。


あ、そうそう。One more thing.

このプロジェクターには、HDMI入力がひとつしかないので、HDMIセレクターも買いました。




二股分配器ですね、思いっきりアナログな。これをつけとけば、インプットでBlu-rayレコーダーとAppleTVを切り替えて使えます。


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