2018年4月20日金曜日

京都の寺院、照明がアップデート

今回、京都ではいくつかの寺院を訪れました。そこでちょっとした気づきがあったので記しておきます。


東寺です。私たちが訪れた時は、五重塔の中が特別公開されていました。塔の1Fの東西南北に1つずつ設置された窓が解放されて、中の神体を見学することが可能です。

これ、昔訪れた時は建物の中に入れた記憶があるのですが、今回は窓の外側から見学できるのみ。案内の男性に「以前は中に入れましたよねえ」と聞いてみると、意外な返答が。

「昨年(2017年)の9月頃に、内部の照明をすべてLEDに取り替えたんですよ。そうしたら大分明るくなりまして、外からでもよう見られるようになりました。それからは、お客さんを中に入れるのは止めました」

さすがこの五重塔は国宝だけあって、文化庁の方針としても「むやみに人を入れてはいけない」とのこと。それはそれで残念ですが、LED効果は東寺の中のあちこちに見られます。

これが効果絶大だったんです。

金堂の如来や菩薩なんかが、くっきりはっきり照らされて見違えるような姿に。LEDは指向性が強いので、光背なんかもバキっと浮かび上がっています。仏像の目を見ると、眼球が光って見えます。

衝撃でした。仏像がかつてと全然違って見える。なんて神々しい。

これ、恐らく「照明デザイナー」が入ってますね。色んな角度から仏像がベストの見栄えになるように細かくライティングされているのが分かります。東寺、やるなあ。

しかし、そんな仏の姿を写真撮影してはいけないのが京都の悩ましい所ですね。寺という寺、博物館という博物館が一切撮影禁止です。マンガ本を並べているだけの「マンガ博物館」でさえ撮影禁止とか、もう意味が分かりません。ルーブル美術館なんか、何十年も前から撮影OK(フラッシュはNG)だっていうのに、こんなソーシャルな時代にかたくなに「撮影禁止」を貫く京都。残念でしょうがない。


仕方ないので、チラシの写真でも置いておきましょう。

東寺以外の寺も、LEDが設置されていた寺がいくつかありました。しかし、単に白熱灯をLEDに変えただけって感じのところが多かった。ライティングをもう少しデザインしたら、もっと仏にシズル感が出るのにね。

とはいえ今後、このLED化の波は日本中の寺や美術館・博物館に広がっていくでしょう。いままでと違った表情を見せる仏像たちに会いに出かけるのが、ちょっと楽しみです。


皆さまも、京都を訪れる機会があったら、寺院の照明に注目してみてください。ちょっと驚きますよ。


2018年4月19日木曜日

京都ですっぽん食べるなら、スタート時間をよく考えた方が…

今回(2018年1月)、京都にやってきたのは、すっぽんを食べるのが目的です。私と奥さんと奥さんの母とその友人の4名です。


お店は「大市」。創業340年という老舗中の老舗で、地元の旦那集や歌舞伎俳優なんかもしばしば訪れる名店です。2カ月ほど前に電話で予約したんですが、5時の回と7時の回があるってことで、私たちは5時の回にしてありました。

メニューは「○鍋(まるなべ=すっぽん鍋)」のコースのみで、ひとり2万4000円です。


先付け(すっぽんのしぐれ煮)に続いて、すぐに鍋が出てきます。しかも、同じ鍋が2回出ます。

そして、スタートから45分経過ぐらいで、もう雑炊の準備が始まりました。


4人なので、卵が4個浮かんでます。スープがグラグラで美味しそうですねえ。でも、鍋が始まってから締めにかかるまで、ちょっと慌ただしいかも。

雑炊が終わると、デザートタイムになり、デラックスなおかみ登場。

饒舌なおかみと会話しているうちに、6時半となり、片づけモードに突入。あと30分で次の客が来るからね。

すっぽん、美味しいんですが、もっとゆっくり食べたい。

次回行くとしたら、7時の回以外の選択肢はありません。

あと、ワインも飲みたいんですけど……。ビール、日本酒、ハイボールって感じでしたからね。

寒い冬の京都ですっぽん鍋って最高にゴージャスな体験でしたが、若干の不完全燃焼を覚えました。

人気店での食事は、ケツが気になる時間を選んじゃダメだよなってことが最大の学びでしたかね。


お店を出てホテルへ戻ると、京都タワーがエロい感じにライトアップされていました。次のエントリでは、京都における照明の話でもするかな。


2018年4月18日水曜日

京都の名所スターバックス、外観は渋いけど中が激込みで……

アップするの忘れてましたけど、3カ月前、(2018年)1月頭に2泊3日で京都に行ってきました。1月5日の金曜日に東京を出発し、7日に帰ってくる日程。正月の三が日が過ぎて一段落していたせいか、人出もそれほど多くなく、週末なのに非常に動きやすくていい時期でした。「正月三が日あけの最初の週末」の京都は狙い目です。

今回、京都におけるメインのミッションは「スッポンを食べること」だったのですが、他に何しようかリサーチしていると、「東山に、町屋風のスタバがある」という情報をキャッチ。さっそく行ってみることにしました。


場所は二寧坂というエリアです。観光客が、このスタバの前で立ち止まっては写真を撮るので、すぐに分かると思います。


なかなかオシャレです。中に入ってみましょう……。店内は、猛烈に混み合っています。

2階に座敷があるはずですが……。

座敷がぎゅう詰めで、フェリー船の混み合った二等席みたいになってます。


立ってコーヒー飲むしかない……。

このスタバは、コーヒーを飲むところではないですね。見学して写真をインスタにアップして終わりにした方が正解です。

京都の東山区では、もう一軒カフェに行きました。

5種類の違った豆を楽しむことができる、「五焙オリジナル」京都5店舗コーヒー飲み比べ体験。1200円(2人だと1800円)。

「エチオピア イルガチェフゲデブ(ミディアムロースト)」「ブルンジ ブジラCWS(シナモンロースト)」「グァテマラ ウエウエテナンゴ(シティロースト)」「ブルンジ ブジラCWS(フルシティロースト)」「コンゴ チェガンダ2000(フレンチロースト)」の5種類です。


もう、どれがどんな味だったか覚えていませんが、サイズ小さめとはいえ、5杯飲むと胃が痛くなるということが分かりました。次回は1種類だけにしておこう。

それにしても、京都はオシャレなカフェがやたらと多い町ですね。そして、コーヒー豆は、アフリカ産が席巻してますね。ネットのニュースで読んだのですが、アフリカ産のコーヒー豆は、次の5年間で取引量が2倍に増える見込みなんだそうです。上位5カ国は、エチオピア、ウガンダ、コートジボワール、タンザニア、ケニア。

今年は、アフリカ産の豆に注目してみたいと思ってます。

ところで、今回の京都旅行のお供はこれ。「京都の壁」って相当に安易なネーミングですけどね。

2018年4月10日火曜日

新宿のApple Storeに行ってみた。かまってほしい人にオススメ

4月8日の日曜日(2018年)、新宿にオープンしたてのアップルストアに行ってきました。旅行や出張に行っても、目的地にアップルストアがあると知ると、何を置いても「巡礼」にはせ参じてしまうのが信者の性。ちなみに、このブログの1つ前のエントリにも、LAのセンチュリーシティーのアップルストアが登場してます。

とりわけ、新しくできた新宿店は、私の自宅からもっとも近いアップルストアになるもので、さしずめ我が家の菩提寺って感じかな。こちとら新宿店の檀家相当ってことで、身体を清めてからいそいそと向かいました。


場所は新宿三丁目の丸井本館の1Fです。訪問したのは夕刻だったのですが、まあ、もの凄い人出です。前日のグランドオープン前には1000人以上が並んだってニュースもありました。

新宿店はそんなに面積が大きいわけではなく、しかもワンフロアしかない「タウンスクエア」型の店舗だということです。そこに客がごった返してる。


入り口の正面には巨大モニターと可動式の椅子が設置され、いろいろなプレゼンテーションが行われていますが、このエリアは接客スペースになってましたね。

タウンスクエアだけあって、入り口は正面の他にもあります。こちらは、隣接するルルレモン側からの入り口。複数の入り口があるアップルストアって案外珍しい。


私たちは、アップルウォッチのベルトを買いにいったのですが、ベルトが展示されているテーブルを眺めていると、「何かお探しですか?」と店員さんから声がかかります。そうなんです。新宿店は店員の数がやたらと多い。

体感的には、銀座店の3倍ぐらい店員がいる感じです。ぼーっとしてると、すぐに「何かお手伝いしましょうか?」って声がかかる。かまってほしいお客さんをお待たせしない。

私たちは、結局お目当てのベルトは在庫切れで買えなかったのですが、「表参道店にも銀座店にも在庫はありません」と、近隣のアップルストアの在庫も調べてくれます。「なので、ネットのアップルストアで購入いただくのをオススメします」と。


そうなんですよねえ。アップルストアの店舗って、もはやPCやガジェットなどのブツを買いに行くところじゃなくて、ブツを見に行く、確かめに行くところになってた。デザインや使い勝手をアップルストアで確かめたら、家に帰ってネットで注文。配送には2〜3日かかりますが、荷物を持ち帰らなくていい。あと、妥協して本当に欲しいものじゃないものを買わなくてすむ。


そうやって、信者はまた少なからぬお布施を払って、功徳を積んでいくのでした。 

2018年4月4日水曜日

Apple、Tesla、Amazonも!LAのセンチュリーシティモールが熱い

SXSW2018の帰りは、LAに2泊しました。これといった重要なミッションはなかったのですが、友人何人かに会って食事するのと、ワーナー・ブラザースのスタジオツアーに参加してみようと。


思ったより楽しかったWBスタジオツアーのあと、けっこう時間があったので、ビバリーヒルズにほど近いセンチュリーシティに最近できた、センチュリーシティ・ショッピングモールに行ってみることにしました。

そしたら何と、サウスバイ(=SXSW)帰りの私たちにはビンゴすぎるモールだったんです。

このモールには、ハイブランドやファストファッションの各店から、Macy’sとかBloomingdaleなどの百貨店もあるんですが、私が興奮したのはテック系の3店舗ですね。


まずはテスラ。なんとなんと、最新車種ながら生産が全然はかどっていないことで話題の「モデル3」が展示してあるではありませんか! モデル3の実車、初めて見ましたよ。


何を隠そうこの私、2016年にモデル3を注文しています。納車の時期は2019年って連絡が来ていますが、全然信用していません。だって、注文したときは「2017年納車予定」だったんだよw。それにしても、実車を見ずに自動車を注文したのは人生で初めてなんですが、ブツを間近に見て、運転席に乗ってみて、ちょっと安心しました。


ガンメタのボディはなかなかゴージャス。インテリアは革張りでしたが、悪くない仕上げ。


インパネ周りは超絶シンプルです。ステアリングとタブレット型の操作パネル以外はなーんもない。拍子抜けするほどの潔さ。

早く乗りたいなあ、テスラ。いったい、いつ納車される事やら。


そしてこのモールには、アマゾンブックスがありました。アマゾンが経営する、リアル本屋です。


棚のディスプレイが、いかにもアマゾン。「この本が好きな人は、これらの本も好きなはず」。そうです、アマゾンのレコメンド機能が本屋の棚にも進出している。


お店の4分の1ぐらいの面積は、アマゾンEchoの売り場になっていて、日本ではまだ売っていないEcho ShowとかEcho Spotなどの実機を見ることができます。日本にあるリアルな本屋とはだいぶ違った雰囲気のお店でしたね。本屋とガジェット屋が一体化しているような。


最後はアップルストア。まあ、アップルストアはどこに行ってもアップルストアなんですが、この日はちょっと面白い売り物を見つけました。ヘルスケア関係です。


ノキアの血圧計です。Withingsを買収したんだよね、ノキア。ディスプレイがなく、スマホのアプリで動かすタイプなのでかなりコンパクト。


ノキア製品が2つ並んでますが、右がさっきの血圧計で、左が体温計です。この体温計がなかなか面白かった。肌にペッタンって吸い付けて計るタイプ。一瞬で温度が表示されます。

いずれも、日本では購入できないので、欲しい方はアメリカのアップルストアでどうぞ。


モールのあとは、サンタモニカのピアをちょろっと観光。そして、10泊におよんだ北米ツアーの締めくくりに、LAにおける私のボスが経営するマリナ・デル・レイの寿司屋「Moto Azabu」でディナー。


相変わらずの旨さです。お酒の種類もたくさんあるし(日本酒もね)、おまかせでもそんなに高くない。アメリカ人客の陽気な寿司の楽しみ方なんかもヴィヴィッドに感じられて、なかなか有意義な一夜となりました。



さあ、寿司も食べたし、「ツイン・ピークス」のお土産ももらったし(寿司屋でもらったわけではない)、東京に帰ろう。 

2018年4月2日月曜日

SXSW2018覚え書き。ホテルはシャビー、映画は豊作、予約パスが改善

今年(2018年)のSXSWは、3月9日から3月18日まで実施されました。日本企業の出展や、日本からの参加者は年々増えています。私にしても、3年連続の参加となりましたが、おそらく来年も行くんじゃないかと。なので、例によって覚え書きを残すことにします。


まずはライドシェア事情。オースティンに、昨年は撤退していたUberとLyftが帰ってきた。要するに、移動には何の心配もいらないってこと。オースティン空港からもUber乗れます。

AI関係、VR関係はかなり充実してきた。もっとも賑わっていたのは、GoogleとロンドンのフィルハーモニアとNASAが共同開発した「ベートーベン 第5」。しかし、あまりの人気ぶりに予約殺到で体験できず。


代わりに、テレンス・マリックのVRがあったので体験してみた。個人的には大満足だったが、同僚2人は「全然つまらん」だって。芸術を理解できない人には難しいってのが、テレンス・マリックらしいよね。

テック系のセッションで、もっとも印象深かったのは「I’ve Got No Screens: Internet’s Screenless Future」ってやつ。何でも「2020年にはWebブラウジングの30%がスクリーンレスになるだろう」と。今は「スマホ・ファースト」だけど、ここ1〜2年で「ヴォイス・ファースト」になるよと。「スマホを見下ろす」時代から「アゴを上げる」時代になると。AIスピーカーがより普及した時代のことを言っています。


ソニーは今年も頑張ってました。ただし、ここはゲーミングがメインの展示で、ゲーム色がより強まった印象。私たちの琴線にふれるものはあまりなかった。


対照的に、パナソニックはあくまで家電押し。ここもブレない会社だね。この「Oni Robot」はめちゃめちゃ惹かれた。毎日、14時と18時にこれで作ったおむすびをふるまってたらしい。食べたかったよ。ちなみに、パナソニックの2Fのテラスは、ワイン(他のお酒も)が無料で飲み放題で大変素晴らしいスポットだった。


コンベンションセンターに展開していたマーケットプレイスでは、今年も日本コーナーが展開していた。中でも一番人だかりが出来ていたのがこれ。「SUSHI TELEPORTATION」。本当に寿司が転送されるワケじゃないよ。


映画では、デジタル関係というか「デスクトップ・シネマ」とでも呼ぶべき作品群が面白かった。ロンドンの女編集者が、スクープを狙ってISISの戦闘員にスカウトされるべくSNSを駆使してシリアとコンタクトするという「Profile」。中国のYouTubeとでもいうべき「YY」という動画プラットフォームで、人気No.1ユーチューバーになろうとする人々の涙ぐましい努力と葛藤を描いた「Peoples Republic of Desire」。インスタグラムに青春を賭けた若者たちが、それぞれのスイートでビターな体験を語る「Social Animals」。どれも日本では見られなそうな映画だが、強く印象に残ったなあ。


そういえば、各座席前にカウンターテーブルを備え、映画を見ながら飲食が可能なAlamo Lamarには毎日通ったんだが、ここのカーペットが「シャイニング」の冬のホテルのカーペットとおんなじなんだよね。これは笑った。気が効いてるわ。


SXXPRESS PASSのことも書いとかなきゃ。今回から、朝10時からのSXXPRESS PASS配布がなくなって、PASSはオンラインで当該映画の24時間前配布となりました。これは大変素晴らしいアップデートだよね。毎朝並びに行かなくていい。ホントよかった。私たちも何度もこのPASSを使ったよ。


今回、宿泊は「Extended Stay America」という★★ホテル。設備はかなりシャビーながら、1Fにコインランドリーがあったのは良かった。ランドリーを利用するにはクオーター硬貨が必要で、洗濯機にはクオーター8枚、乾燥機でさらに1枚を投入する。クオーターはフロントで両替可能。

レストラン事情にも変化あり。コングレスより西のエリアが、おしゃれエリアとして発展している。何度かこのエリアで食事をしたのだが、「Grove」というレストランは、ほとんどのメニューで、追加1ドルとか2ドルでグルテンフリー(GF)対応してくれる。


こちらはGroveで食べたピザ。けっこうカリっと焼けていて、言われなければGFと分からないレベル。「原料は?」って効いたら「Rice」って言ってたので、たぶん玄米でしょう。普通、GFのパン生地は、玄米ベースだともちもちするんだが、ここのはかなりハードでした。他に、ブルスケッタやパスタもGFバージョンをいただきました。


オースティンは、ワインを売る店はたくさんあるが、ハードリカーがあまり売ってない。ウィスキーなどのハードリカーを買うなら、Brazosと5thの「All American Liquors」で。

しかし今年のSXSWでも、たくさん酒を飲んだなあ。