およそ1週間のニューヨーク滞在ですが、ずっと街にいるのもちょっと単調かなと思い、1泊2日の旅行を間に挟むことにしました。色々迷った結果、行き先はナイアガラの滝に決定。
ニューヨークから空路+陸路で片道3時間弱ってことで、いつもなら、飛行機とレンタカーでチャレンジするところですが、ナイアガラへは国境をまたぐ旅になるようで、ここは日和ってネットで見つけたツアー会社に申し込むことにしました。
飛行機で往復! ナイアガラの滝 観光ツアー<1泊2日/日本語ガイド/滝の見えるお部屋に宿泊>
集合はJFKの第5ターミナルに朝の5時40分。前の日にブルックリンのホテルに移動していたので、空港までは30分かかりませんでした。車の運転手が、スクエアの刺さったギャラクシーを持っていて、クレジットカードで精算します。キャッシュだと40ドルなのにカードだと45ドルとちょっと高くなります。スクエアのコミッション、何%なんだろ。
待ち合わせ場所にいた日本人のオッサンに航空券をもらい、ゲートへ。このオッサンはアテンドはしない、単にチケットの運び屋でした。アルバイトなのかな。
7時01分のジェットブルー2702便でバッファロー空港へ。8時半ごろ到着すると、ツアーは日本人9人+ガイド兼運転手という総勢10人のパーティーであることが判明しました。
バンに乗って、米国とカナダの国境に横たわる滝、ナイアガラを目指します。
ひょっとしたら、泊まる価値などないほどショボい観光地なのか?
不安がよぎりますが、こちとら、滝の見える部屋でライトアップされた滝を見ながらのステイを楽しみにしています。腹をくくるしかないでしょう。
ガイド兼運転手のテリー鈴木さんは、車を走らせながら、バッファローは全米で15番目に犯罪の多い街だ。かつて石油産業で栄えたが、その後石油産業の中心がテキサスに移るとどんどん廃れていった。など、着いたばかりの我々に向かって萎えるトークの連続。
だんだん分かってきたことには、このテリーさんはカナダ在住44年目の方で、カナダに帰化して20年あまり経つとのことで、もう、身も心もすっかりカナダ人になっています。で、カナダ人はアメリカ人が大嫌いなので、アメリカの悪口ばかり言いたがるってことなんですね。
テリーさんとカナダのイミグレ職員は顔なじみで、「お早う、テリー。今日は何人?」「たったの9人だよ」ってな感じでかなりユルい。一応、ひとりずつ係官にパスポートを提出しますが、特に質問を浴びることもなく一行はスルスルと通過。
このナイアガラの国境は、アメリカからカナダへのドラッグ運搬ルートのひとつになっているそうで、厳しいときはとっても厳しいとのこと。
さて、日本人の斎藤さんが経営するお土産屋を経由して、ナイアガラにやってきました。
ナイアガラの滝は、アメリカ滝とカナダ滝の2つがあります。私たちが訪れた10月29日、アメリカ滝はクリアに見えていますが、カナダ滝は水しぶきが激しすぎて、あまりクリアに見えません。
エレベーターで降りてみた滝の裏側はこんな感じ。船には乗れないからこれでガマンしてねってことなんですが、何というか、水を浴びるアトラクションって感じでしょうか。とにかく、もの凄い水量だということは分かります。
そうこうするうちにお昼となり、滝の見えるホテルの展望レストランでランチ。
レストランからの眺めはこんな感じ。絶景々々。左がアメリカ滝、右がカナダ滝。アメリカ滝の方がクリアに見えます。カナダ滝の水しぶきは空に上って雲と一体化しています。
レストランはシェラトンホテルの13階で、このホテルは今日の我々の宿でもあります。
ランチが終わるとツアーは自由時間となり、日帰りの人たちは2時間後の15時にホテルに集合とのこと。
アメリカ滝の左側に橋がかかっていますが、この橋を渡るとアメリカ合衆国。テリーさんは、橋からの眺めは素晴らしいが、橋を渡ってもアメリカ国境まで行かずに、4分の3ぐらいで戻ってくるようにと皆に言ってます。
行くなと言われたら行きたくなるのが人情。まあ、我々はこの時点ですでにフリーになっていますので、集合時間とかはもう関係ありません。大手を振って橋を渡ることにします。もちろん徒歩です。
まずはカナダ側の国境施設で50セント払ってゲートを通過します。ここには係官はいません。お金をくずす両替機があるだけ。アメリカの硬貨でもカナダの硬貨でもいいので、クオーター(25セント)硬貨を2枚持っていくと便利です。
橋を歩いて行くと、中間地点に国境のプレートが掲げられています。
この国境を越えるとすぐに、アメリカでよく見る望遠鏡が設置されています。望遠鏡の向こうに滝。
ちなみに、カナダ側の望遠鏡はこんな形。国境を挟んで、色んなものが微妙に違います。
橋を渡るとアメリカのイミグレがあります。ここでは「どこへ行くんだ?」「何日で帰る?」とか質問されます。なので、テリーさんは途中で引き返せと言ったんでしょうね。イミグレで質問に答えられない日本人が、トラブル起こしたら面倒だから。
徒歩10分ほどで、アメリカ滝の脇にある展望台に到達。ここは凄い迫力です。ここ来なきゃダメでしょう。ツアーの人たちどうしたんだろ。
帰り道、アメリカ側から出国する際は通行料はかかりません。来た道を戻ってカナダのイミグレオフィスへ。ここの係官はユルかった。
ホテルに戻り、ランチを摂ったレストランでディナー。滝は一応ライティングされていますが、薄暗くて中途半端。ハイシーズンにはもっと明るくなるんでしょうか。
翌朝、朝焼けをあおぐ滝が一番美しかった。
朝も国境を越えてアメリカ側に行ってきましたが、展望台には中国人がわんさかいました。
朝から晩、そして翌日の朝と、まさに滝づくしの1泊2日。ここは泊まる価値アリです。日帰りなんてもったいない。
ところで、滝は素晴らしいのですが、滝を離れてちょっと歩くと、クリフトン・ヒルという繁華街があって、ここがヒドい。
滝が見られる観覧車はまだ許せますが、お化け屋敷系のアトラクションやゴテゴテしたお土産屋などがズラリと建ち並び、本当に悪趣味。しかも、我々が訪れた10月下旬は閑散期なので、極彩色のゴーストタウンという異様な状態。
ナイアガラ観光に行かれる際には、このエリアに足を踏み入れない方が賢明ですね。気分が悪くなりますよ、マジで。
最後に、アメリカ嫌いのテリーさんが披露してくれた現地のネタをいくつか。
・ナイアガラの滝は、年間1500万人の訪問者が訪れる北米最大(最大級?)の観光地。で、ナイアガラを訪れた観光客の90%がカナダ側を訪れる。
・滝観光のハイシーズンは、学校が休みになる6月から8月。道路は大渋滞し、私たちの泊まったシェラトンは、1泊600〜800ドルにもなるんだとか。
・ナイアガラ川の上流には水門が設けられていて(見学しました)、人間の手によって滝に流れ込む水量が完全にコントロールされている。そうしないと、沿岸の地形がどんどん削られていくからだ。
・かつて、カナダはナイアガラの滝を世界自然遺産に登録すべく申請したが、速攻で却下された。なぜなら、上の水門の話のようにあまりに人の手が入りすぎていて、とても自然遺産とは呼べないから。だから最近は、世界文化遺産に切り替えて再チャレンジしようとしているんだとか。富士山方式ですね。
・ナイアガラの滝近隣で、割と最近仏教系の大きな寺院が土地を取得し、鎌倉の大仏ぐらい大きな大仏を建ててしまった。役所は、土地を購入する時点では何も反対していなかったのに、大仏ができると難色を示し、大仏を丸ごと建物で覆ってしまうよう指示をした。この寺院は、ミャンマーの新興宗教教団だという。ここも車窓から見学。不気味です。
・ナイアガラにもプラネットハリウッドがありますが、その昔、シュワルツェネッガーがプラネット・ハリウッド倒産の2日後にカリフォルニア州知事選に出馬表明したので、司法省が偽装倒産の可能性を疑って調査に乗り出した。ところが、この調査はすぐにストップする。なぜなら、シュワの妻(ケネディ家。その後離婚)の兄が当時、司法省のトップだったから。
ふむふむ。
今回、ツアー料金は1人540ドルだったわけですが、ニューヨーク〜バッファローのジェットブルーが1人230ドル(KAYAK調べ)。シェラトン・ナイアガラフォールズの滝ビューのバスタブつきの部屋が162ドル。これにバンでのドライブとランチがついてますので、だいぶお買い得と言えます。問題は、帰りのジェットブルー2601便が、バッファロー空港15時32分発(JFK到着17時)なので、時間がありあまってしまうこと。
滝壺を遊覧する「霧の乙女号」の運航は、10月24日で終了しています。5日違いで乗れなかったのは残念ですが、代わりにエレベーターで滝の内側(裏側というべきか)へ降りることができます。「ジャーニー・ビハインド・ザ・フォールズ」というアトラクションですね。
クイーンビクトリア公園から見ると、滝はこんな感じなんですが、水しぶきが霧状になって滝の半分近くを覆ってしまいます。対岸の滝鑑賞ポイントにもこの水しぶきが飛んでくるので、雨ガッパまたは傘持参ですね。
我々のツアーは、ジャーニー・ビハインド・ザ・フォールズに行きますので、ここで参加者にもれなく雨カッパが配られました。ラッキー。
エレベーターで降りてみた滝の裏側はこんな感じ。船には乗れないからこれでガマンしてねってことなんですが、何というか、水を浴びるアトラクションって感じでしょうか。とにかく、もの凄い水量だということは分かります。
そうこうするうちにお昼となり、滝の見えるホテルの展望レストランでランチ。
レストランはシェラトンホテルの13階で、このホテルは今日の我々の宿でもあります。
ランチが終わるとツアーは自由時間となり、日帰りの人たちは2時間後の15時にホテルに集合とのこと。
行くなと言われたら行きたくなるのが人情。まあ、我々はこの時点ですでにフリーになっていますので、集合時間とかはもう関係ありません。大手を振って橋を渡ることにします。もちろん徒歩です。
まずはカナダ側の国境施設で50セント払ってゲートを通過します。ここには係官はいません。お金をくずす両替機があるだけ。アメリカの硬貨でもカナダの硬貨でもいいので、クオーター(25セント)硬貨を2枚持っていくと便利です。
橋を渡るとアメリカのイミグレがあります。ここでは「どこへ行くんだ?」「何日で帰る?」とか質問されます。なので、テリーさんは途中で引き返せと言ったんでしょうね。イミグレで質問に答えられない日本人が、トラブル起こしたら面倒だから。
徒歩10分ほどで、アメリカ滝の脇にある展望台に到達。ここは凄い迫力です。ここ来なきゃダメでしょう。ツアーの人たちどうしたんだろ。
ホテルに戻り、ランチを摂ったレストランでディナー。滝は一応ライティングされていますが、薄暗くて中途半端。ハイシーズンにはもっと明るくなるんでしょうか。
翌朝、朝焼けをあおぐ滝が一番美しかった。
朝から晩、そして翌日の朝と、まさに滝づくしの1泊2日。ここは泊まる価値アリです。日帰りなんてもったいない。
ところで、滝は素晴らしいのですが、滝を離れてちょっと歩くと、クリフトン・ヒルという繁華街があって、ここがヒドい。
滝が見られる観覧車はまだ許せますが、お化け屋敷系のアトラクションやゴテゴテしたお土産屋などがズラリと建ち並び、本当に悪趣味。しかも、我々が訪れた10月下旬は閑散期なので、極彩色のゴーストタウンという異様な状態。
最後に、アメリカ嫌いのテリーさんが披露してくれた現地のネタをいくつか。
・ナイアガラの滝は、年間1500万人の訪問者が訪れる北米最大(最大級?)の観光地。で、ナイアガラを訪れた観光客の90%がカナダ側を訪れる。
・滝観光のハイシーズンは、学校が休みになる6月から8月。道路は大渋滞し、私たちの泊まったシェラトンは、1泊600〜800ドルにもなるんだとか。
・ナイアガラ川の上流には水門が設けられていて(見学しました)、人間の手によって滝に流れ込む水量が完全にコントロールされている。そうしないと、沿岸の地形がどんどん削られていくからだ。
・かつて、カナダはナイアガラの滝を世界自然遺産に登録すべく申請したが、速攻で却下された。なぜなら、上の水門の話のようにあまりに人の手が入りすぎていて、とても自然遺産とは呼べないから。だから最近は、世界文化遺産に切り替えて再チャレンジしようとしているんだとか。富士山方式ですね。
・ナイアガラの滝近隣で、割と最近仏教系の大きな寺院が土地を取得し、鎌倉の大仏ぐらい大きな大仏を建ててしまった。役所は、土地を購入する時点では何も反対していなかったのに、大仏ができると難色を示し、大仏を丸ごと建物で覆ってしまうよう指示をした。この寺院は、ミャンマーの新興宗教教団だという。ここも車窓から見学。不気味です。
・ナイアガラにもプラネットハリウッドがありますが、その昔、シュワルツェネッガーがプラネット・ハリウッド倒産の2日後にカリフォルニア州知事選に出馬表明したので、司法省が偽装倒産の可能性を疑って調査に乗り出した。ところが、この調査はすぐにストップする。なぜなら、シュワの妻(ケネディ家。その後離婚)の兄が当時、司法省のトップだったから。
ふむふむ。
今回、ツアー料金は1人540ドルだったわけですが、ニューヨーク〜バッファローのジェットブルーが1人230ドル(KAYAK調べ)。シェラトン・ナイアガラフォールズの滝ビューのバスタブつきの部屋が162ドル。これにバンでのドライブとランチがついてますので、だいぶお買い得と言えます。問題は、帰りのジェットブルー2601便が、バッファロー空港15時32分発(JFK到着17時)なので、時間がありあまってしまうこと。
我々は、1人50ドル追加してオプショナルツアーを組んでもらいました。ナイアガラ・オンザレイクというちょっと小洒落た街で買い物するのと、地元のワイナリーでワインのテイスティングを行うというもの。
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