2014年6月1日日曜日

クロームキャストを買ってみた。アップルTVと比べてどうなのよ?

グーグルが、今週、突然日本でも発売し始めたクロームキャスト。4500円ほどで買えることもあって、私の周りでも結構買ってる人が多い。アップルTVがおよそ1万円なので、半額以下ですね。

私も、早速Amazonで購入してみました。


ブツは、こんな箱に入ってやってきます。

テレビのHDMI端子に直接挿入して使うので、本体は小さい。これだけ小さいと「お、いいなあ」と思うでしょう。

だけど、実際にはこれだけの内容物が。


HDMI端子は給電ができないので、別途電源コード(上)が必要になるわけですね。右下のケーブルは、HDMIを延長するもの。テレビによっては、背面のHDMI端子の位置がよくないケースもあるわけで。私の場合は必要ありませんでしたが。


クロームをHMDI端子に挿入し、クローム本体のてっぺんに電源コード(マイクロUSB)を差し込んで、コンセントへ。

ちょっと前に、ソフトバンクとかauが発売していたスマートTVデバイスは、HDMIに挿入し、給電はUSBからという仕様だったのですが、テレビの背面を見てみると、その仕様がなかなか厳しいことが分かります。我が家のブラビアも、1つしかないUSBポートは外付けHDDの定位置になってますので、もしもクロームキャストがUSB給電だったら即効アウトでした。

さて、このクロームキャストの正体は、いわゆるVODサービス用のセットトップボックスです。アップルTVや、ひかりTV、U-NEXTなんかのセットトップボックスと一緒です。

中でも、回線を提供する会社のサービスではない点(インターネット回線を使う)、月額の固定費用がかからないという点で、アップルTVが一番近いですね。クロームキャストは、アップルTV同様WiFiでインターネットと接続します。

アップルTVとの大きな違いは、専用のリモコンがないこと。それはつまり、ポータル画面がないことでもあります。


アップルTVのポータル画面はこんな感じ。現在21(外部12+iTunes関連9)のメニューがあって、シンプルな作りの、専用リモコンで操作します。

一方、クロームキャストはスマホで操作します。スマホをリモコンがわりに使うのです。

ポータルがないので、別途、視聴したいサービスのアプリを個別にインストールしていく必要があります。


Google Play ムービー、YouTube、dビデオ、ビデオパス……現時点で12のサービス(=アプリ)が用意されていました。

結論を言ってしまうと、すでにアップルTVを持っている方は、クロームキャストを買う意味はほぼないと思います。アップルTVを持っていなくても、自宅で使っているPCがMacだったり、使っているスマホがiPhoneならば、やはりクロームキャストを買う意味はあまりない。

なぜなら、クロームキャストでは、iTunesのライブラリを読み込むことができないからです。

逆に、アンドロイドユーザーで、PCなどでもiTunesをあまり使わない人ならクロームキャストを買う意味はアリでしょう。Google Playで購入した映画を自宅の大画面テレビで視聴可能になります。AppleデバイスにおけるAirPlayに相当する機能(Cast)もついてます。

いろいろアプリを見ていくと、「Post」というワシントンポストの動画アプリ(ニュース視聴アプリ)に、思いがけずイーロン・マスクが出てました。ドラゴン2という、有人の宇宙船を披露していましたよ。


あと、「Viki」という韓流アプリでは、フィリピンのテレビドラマやベネズエラ(表記が「ベネゼエラ」になっててご愛嬌)の人気番組が見られるのがなかなか新鮮で面白かった。

さてと。

いろいろなアプリを試して考察するに、このグーグルクロームは、アンドロイドでYouTubeを日常的に視聴するユーザーが、自宅のテレビで大画面でYouTubeを見るためのものではないかなと。

そもそも、ネットでお金を払って映画やドラマを買う習慣がある人で、しかも、PCやスマホから自宅のテレビに動画を出力するスキルのある人は、すでにアップルTVを持っていると思うんですよ。

だから、動画は基本、無料で見るって人たちがクロームキャストのコアユーザーじゃないかな。

あとは、dビデオやビデオパスといった、キャリア系の動画サービスのユーザーでしょうか。



いずれにせよ、安いから取りあえず買っとけってばかりに飛びついた人たち(私も含め)が、「うーん」って頭を抱えている姿が目に浮かびます。

その証拠に、ヤフオクで「Chromecast」を検索すると、3000円台がゴロゴロ出てきます。来週には2000円台に突入するんじゃないかと。

まあ、私はもう少し使ってみますけど。アップルTVと併行して。

これから、自動車や住宅の領域でもアップルとグーグルの激しい覇権争いが始まります。この、テレビめぐる攻防は、そのほんの端緒に過ぎないと思います。まだ、どっちも勝利していない戦いですね。

そもそも、こんなテレビの一端子をめぐる攻防じゃなく、テレビ受像器をめぐる、いやテレビ放送の未来を懸けた、サムスンとかソニーとか、果ては世界中のテレビ局をも敵に回した、アップル&グーグルの壮絶な戦いを早く見たいんですが。

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