さて、今年のSXSWですが、個人的にはAI、IoT、ドローン、自動運転の最新情報ゲットって感じで乗り込んでます。しかし、もっとも目についたのはVR/ARでしたね。
SONYのブース(けっこう気合いが入ってた)、YouTubeのブース、その他いろんなブースでVRのデモが盛んに行われていましたが、正直、どれも今ひとつ(去年も同じ感想)。しかし、ひとつだけ「VRってこうやって使うのか!」ってのがありました。トム・クルーズ最新作「ザ・マミー」という映画のVRアトラクションです。
IMAXとユニバーサルが制作した「The Mummy Zero Gravity VR Experience」というのが、このアトラクションの正式名称です。トム・クルーズが主演する「ザ・マミー」という映画にちなんだアトラクション。
このアトラクション、参加できるのは一度に20名。会場はシアターのようになっていて、20人はシートに座って、一斉にVRデモを同時体験するのです。
観客はまず、待合ロビー的なスペースで、映画の予告編を見たり、展示されている小道具を見学します。
ミイラを入れるデカい棺も展示されてます。
ロビーからシアターに移動し、観客は卵形の座席に着席し、VRゴーグル(Oculus Rift)とヘッドフォンを装着します。
まずはトム・クルーズがMC役として登場し、映画のクライマックス「墜落する飛行機の中から、主演俳優(トム・クルーズ)と主演女優(アナベル・ウォーリス)が脱出するシーン」の撮影方法について説明します。撮影は、無重力専用の撮影機材を備えた飛行機を使ったそうです。
飛行中の機体を急上昇させ、その後急降下させることで、およそ20秒間の無重力状態(=ゼロ・グラビティ」)を作り出します。この20秒間無重力状態を何度も何度も繰り返しながら、撮影を行います。そして、このVRアトラクションは、この無重力状態の撮影を、観客にも疑似体験してもらうのが目的なのです。
2分間の解説に続き、いよいよVRシークエンスがスタート。トム・クルーズや他のキャスト・スタッフが、すぐ間近、手が届くほどの距離に感じられ、観客はまさに撮影中の飛行機の中に紛れ込んだかのよう。彼らは監督や撮影監督と次のカットについて確認作業を行っています。
確認がひととおり終わると、「アクション!」のかけ声とともにいよいよ無重力シーンの撮影がスタート。トム・クルーズが、アナベル・ウォーリスが、撮影監督がカメラごと空中に浮遊します。すると、座っているVRシアターの座席にも急上昇の重力が加わり、観客も浮遊しているかのような感覚に。
おおー。これは楽しい!
およそ8分間におよぶVRシークエンスは、「4DXプラスVR」とでも言うべきもので、これまでのVR映像やアトラクションと比べ、遙かに高レベルです。映像だけではなく、重力と無重力を疑似体験できる、まったく次元の違うものだと感じました。
この後、YouTubeのブースで「キング・コング」のVRも体験したんですが、はっきり言ってレベルが全然違いました。「キング・コング」、ショボかった……。
VRって「次に来るもの」って雰囲気は分かるんですが、「じゃあいったい何に使うのよ?」ってところがよく分からなかった。
今回、VRと4DXという組み合わせについて、未来を感じることができました。でもやはり、もっとも相性がいいのはゲームでしょうね。「バイオハザード」みたいなゲームをVRでプレイしたら、おしっこチビりそうになるんじゃないかとw
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