久々に、大物ガジェットを購入しました。きっかけはIFTTTというWebサービスです。
「翌日の天気が、雨の予報ならメールが届く」とか、「インスタグラムに写真をアップしたら、エバーノートにも保存する」というように、あるアクションをトリガーに、もう一つのWebサービスにアウトプットするレシピを提供するライフハックツール「IFTTT」については、1年ほど前のエントリーでも紹介しました。
最近、久しぶりにこのIFTTTのページを訪れたところ、レシピのトレンドがガラっと変わっていたんです。その中でも、ひときわ目についたのが「hue」にまつわるレシピの数々。
この画面、1番目、3番目、4番目がhue絡みのレシピです。
「日没の時間になったら、電灯を点ける」
「Eメールが届いたらレッドライト・アラート!」
「平日は午前6時45分にベッドルームの電灯を点ける」
hue? 何なんでしょう? フィリップス? 電灯? とても気になります。
軽くググってみると、hueはフィリップスが開発したスマート照明システムであることが分かりました。欧米のApple Storeで販売されているようです。
もちろん、日本では正規販売されてないし、WiFi通信が必要なのに技適を通ってないようです。が、例によってAmazonで並行輸入の商品が手に入ります。すでに日本で使っている人たちのインプレッションもいくつか見つかります。
ガジェッターの血が騒ぎますねえ。
3万9800円。USのApple Storeで199.95ドルなのでおよそ2倍です。ちょっと高いなとは思いましたが、一両日中に届くようなので、週末を有意義に過ごすためにも買っちまいましょう。
はい、土曜のお昼にやって来ました。フィリップスのhue。
LEDのバルブが3ケに加え、ベースのステーション(Bridgeという)、ACアダプタ、LANケーブルが同梱されてました。
バルブは直径26ミリなので、日本の通常の家庭用の電灯にそのまま入ります。光量は600ルーメンなので50W相当。消費電力は8.5W。スペック的にはまあOKでしょう。我が家では60Wの白熱灯が入っていた照明器具に入れることになります。
セッティングは思いのほか簡単です。Bridgeを電源に刺し、LANケーブルをWiFiルーターにつなぎます。そうです。hueを使うためには、WiFi環境が必要です。
続いて、専用のiPhone/iPadアプリ(もちろん無料)をAppストアからダウンロード。
アプリには、こんな操作画面があります。3個あるバルブは、色や明るさなど自在に設定可能なんですが、これを一つ一つやっていたらかなり面倒。
デフォルトでプリセットのメニューが用意されているので、この中からいくつか試してみましょう。
「Taj」というのを選んでみます。画面には照明が2基しか写っていませんが、実際には3基稼動しています。
3つのライトが、白色に点灯するオーソドックスな色味。タージマハルの白い外観がネーミングの由来なんでしょうか。
続いて「Deep Sea」。
青と赤に色がチェンジ。こりゃエロいわw。
次に「Laila」というメニューを。Lailaとは何を意味するんでしょう。アイコンには犬の写真が載ってましたが。
白系と緑系にチェンジしました。Lailaの意味は分かりません。
いやー、これは凄いわ。久々に、シズル感溢れるガジェットに出合いました。さらに、この分野における将来の可能性を感じます。現時点で、もっともインテリジェントな家庭用照明システムですね。アプリを通じて、照明器具と対話する感じ。
すでにサードパーティーからもhue制御用iPhoneアプリが出ています。「Hue Party」というアプリのアウトプットが次の動画。
自宅がディスコになりますね。
さらに、照明制御に「よく使う項目」を設定することが可能。「自宅を出たら、照明OFF」「自宅に着いたら、照明ON」「深夜01:00に、照明OFF」「朝7:00に、照明を点滅」というような設定は簡単にセットできます。加えて、「メールを送信したら照明ON」というのも可能。
実際に、私も「自宅を出たら、照明OFF」「自宅に着いたら、照明ON」は試してみましたが、ちゃんと動いていました。後者については、家の鍵を開けて中に入ったら照明が点灯し「おかえりなさいませ、ご主人様」って感じをイメージしていたんですが、鍵を開けてドアを開いたらすでに電気は点いていました。ジオデータ連動なので、まあ精度はそれほど高くはないです。
さらに、冒頭で述べたIFTTT活用ですね。こんなレシピも。
Purple Rain→「雨が降ったら、すべての照明を紫色に」
ウィットが効いてます。個人的には、プリンスの「パープル・レイン」よりも、ピーター・ガブリエルの「レッド・レイン」なんですが……。
それはさておき、照明がアプリで自在に操れる。しかも省エネという、なんだか凄い時代になってきました。一番の驚きは、これがフィリップス製だってことですね。ヨーロッパのレガシーな電気メーカーが、こんな先端(しかもシャレオツ)なガジェットを開発していたという。
欧米のApple Storeでのみ販売中だそうです。日本は遅れているなあ。
果たして、hueは日本ではいつ発売されるでしょう? 技適マークは付与されるんでしょうか? どうすか、総務省さん?
いま、自宅の電球をLEDに変えようとしている皆さんは、もう少し待った方がいいかも知れません。単に「白熱灯をLED化」→「省エネ実現」っていうムーブメントのちょっと先に、「白熱灯をLED+スマート照明化」→「省エネ+高付加価値」という新しい消費イノベーションが控えているのは間違いないです。
照明の色を変えたりとか、調光が細かくできるとかの機能はそれほど必要ではない人も多いでしょう。だけど、留守にするけど夜は照明を点灯させるとか(防犯のために)、ベッドに入ったら徐々に照明を暗くしていくとか(不眠症の人?)、特定の相手からメールが来たら照明を点滅させるとか(点滅も設定可能です)、hueはアイディア次第でかなり使えそうな気がします。
ご主人様が、しょんぼりした姿で帰って来たら、暖色系の柔らかい照明がお迎えする。
逆に、ご主人がお酒を飲み過ぎてヘベレケで帰って来たら、緑色系のエコな色味でお迎えし、速やかに安眠に導く。
十分にあり得る話ですよね。これぐらいのレベルなら、1〜2年ぐらいで実現するんじゃないかと。
ところで、バルブは全部で10個まで接続可能だそうです。次回、海外のApple Storeに行った際に、hueの追加バルブを購入するというミッションが加わりましたよ。
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