2015年8月22日土曜日

ゼロ磁場のパワースポット、長野の分杭峠に行ってみた

今週の金曜日、軽井沢への一泊出張(どんな出張だよw)の帰り、かねてから気になっていた分杭峠に行ってみることにしました。


分杭峠については、私は知人数名からクチコミで聞いて知っていたのですが、ググってみると、テレビのワイドショーでも繰り返し取り上げられているらしく、かなり有名なスポットのようです。長野県伊那市にあります。

具体的にどんな所かと言うと、非常に説明が難しいのですが、フォッサマグナ(静岡ー糸魚川構造線)の線上にある「未知のエネルギー」に満ちた場所ということで、詳しく知りたい方はここら辺ご覧になってください。

“癒しのパワースポット” ゼロ磁場 分杭峠~気場発見20周年~

行き方についてネットで調べてみると、とにかく目に着くのが「分杭峠には駐車場はありません」「シャトルバスを利用してください」。この2センテンス。

オッケー、分かったよ。シャトルバスに乗ればいいんだね。

カーナビにシャトルバスの乗り場をインプットし、軽井沢の出張先(友人宅)を午前10時半に出発。途中、プレミアムアウトレットで小一時間ほど買い物し、12時半には国道141号に乗って分杭峠を目指します。カーナビによると、所要時間2時間半。シャトルバスの最終便は16時ということなので、余裕で到着できるでしょう。


途中、街道沿いの蕎麦屋でくるみ蕎麦を堪能。くるみの実をすり鉢ですり潰したものに、蕎麦つゆを投入して冷たい蕎麦を食べるのです。これ、衝撃的な美味さ。何という贅沢な蕎麦つゆ。これ発明した人、天才だわ。

腹も朽ちたので、ふたたび国道141号へ。国道とはいえ、片側一車線の峠道。香川ナンバーの大型トラックがちんたら走る後ろについてしまい、かなりストレスフルな状況で目的地を目指します。

時刻は14時45分、目的まであと40分とカーナビが表示しているあたりで、同乗していた会社の同僚がiPhoneで何か調べた結果、衝撃の発言を繰り出してきました。

「分杭峠行きのシャトルバス、最終は15時ですよ。16時発というのは、それが峠からリターンする便ですよ」

ガーーーーーン!

シャトルバスで峠に行くには、15時までにバス乗り場に到着しなくてはならなかった。この分だと20分の遅刻。くるみ蕎麦なんかのんびり食べてる場合じゃなかったよ。

そこから激走モードに突入しましたが、結局シャトルバス乗り場に着いたのは15時15分。案の定、「本日のバスは終了しました」の看板が。

バス乗り場に売店があったので、そこのオバちゃんに聞いてみます。

「シャトルバス、もう終わり?」
「はい。もう今日はバスはありませんね」
「じゃあ、自力で車で行くしかないですか?」
「はい。でも、峠に駐車場はありません」
「……そうですか。分かりました」

こうなったら、自力で峠に突入です。勝負、勝負。

ネット情報によると、分杭峠の周辺は、道があまりに狭いので路上駐車ができないんだそうです。数年前までは誰も訪れないところだったのでそれでも問題なかったのが、テレビなどで「癒しのパワースポット」として話題になってしまい、訪問者がわんさか押し寄せ、今のシャトルバス形式になったようです。

シャトルバス乗り場から分杭峠までは、ほぼ一本道です。迷うことはありません。なぜなら「分杭峠には駐車場はありません」「シャトルバスを利用してください」という看板が道中いたることろに立っているから。


はい、15分ほどの山岳ドライブで分杭峠に着きました。確かに道中は道が狭い。で、峠には公共の駐車場はありません。正確には、割と大きい駐車場的なスペースはある(作った)。だけど、想定以上の車が訪れるようになってしまったので、現状は許可証のある車しか停められないという措置にしたんでしょうね。

我々にしても、我々的試行錯誤の結果、自己責任で駐車場所を確保しました。どこに停めたかは秘密です。だけど誰にも迷惑はかけていません。そして交通違反はしていません。たぶん。

車を降りて、分杭峠に突入です。

「気場」と書かれた看板に沿って歩いていくと、谷に向かって階段状に整備された斜面があって、訪問客が十数名ほど座ってじっとしています。思い思いに「気」を感じているのでしょう。


この段々に座って気を感じてみましょう。10分間瞑想することにします。丸太に腰掛けてApple Watchのタイマーアプリを10分にセットし、瞑想スタート。

しかし……。

5分ほど経ったあたりで、私の後ろの段に座っていたシニアな紳士が、連れの女性の方に「足下にぶよがいるよ。気をつけて」と語るのが聞こえました。もう、速攻で瞑想終了です。折からの雨が上がったばかりで、足下がややウェットです。丸太の上で蓮華座(あるいは胡座)を組めば足下のリスクは減りますが、丸太ヨコ組みレイアウトなので、ちと難しいね。

てなわけで「気場」、ぶよのリスクを避けて5分で撤収。

あとは、水を汲みにいくかどうか。片道15分歩くと、波動水なる霊験あらたかな水が汲めるそうです。分杭峠はどうやら、水を汲みにくる人が多いみたいですね。気を浴びるより、成果物(=水)を持ち帰る方が分かりやすいよなあ。確かに。

しかし、水汲み場までは往復30分……。ここは潔く諦めて、仮設販売所で売ってるペットボトル入りの水を買うことにしました。


これ、2リットルのペットボトルが1本750円でっせ。エラい高い。「何とか還元水」を思い出したよ。

そうそう。分杭峠は磁場ゼロのエリアなので、磁石が効かないとか、カーナビのGPSが狂うとか色んな事前情報を聞いていましたが、そういう現象は一切起こりませんでした。

なので、ここが霊験あらたかなパワースポットかどうかは、はっきり言って分かりません。次に来るときは、もっと長時間滞在しようと思います。できれば天気のいい日に。

分杭峠に来ている人には、難病の人とか、色々と事情のありそうな方がそこそこいらっしゃるというのは感じました。単なる物見遊山の人と、そうじゃない人がいらっしゃる。


まあこれは、世界中のポピュラーなパワースポットに共通する事象です。

分杭峠の帰路は、伊那インターではなく、駒ヶ根インターから中央道に乗ったのですが、インターに至る峠道に、こんな感じの細身でラブリーな鳥居がいくつかあってなかなか印象深かった。


渓流沿いに立ってるんですよ。プチ・パワースポット的な、凜とした佇まいですよね。

分杭峠より、この鳥居たちの方が印象的だったかも。


日本の田舎は素晴らしい。 

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