2017年3月30日木曜日

VRはこう使うのか!SXSWで「ザ・マミー」のアトラクションを体験してみた

さて、今年のSXSWですが、個人的にはAI、IoT、ドローン、自動運転の最新情報ゲットって感じで乗り込んでます。しかし、もっとも目についたのはVR/ARでしたね。

SONYのブース(けっこう気合いが入ってた)、YouTubeのブース、その他いろんなブースでVRのデモが盛んに行われていましたが、正直、どれも今ひとつ(去年も同じ感想)。しかし、ひとつだけ「VRってこうやって使うのか!」ってのがありました。トム・クルーズ最新作「ザ・マミー」という映画のVRアトラクションです。

IMAXとユニバーサルが制作した「The Mummy Zero Gravity VR Experience」というのが、このアトラクションの正式名称です。トム・クルーズが主演する「ザ・マミー」という映画にちなんだアトラクション。

このアトラクション、参加できるのは一度に20名。会場はシアターのようになっていて、20人はシートに座って、一斉にVRデモを同時体験するのです。

観客はまず、待合ロビー的なスペースで、映画の予告編を見たり、展示されている小道具を見学します。


ミイラを入れるデカい棺も展示されてます。

ロビーからシアターに移動し、観客は卵形の座席に着席し、VRゴーグル(Oculus Rift)とヘッドフォンを装着します。

まずはトム・クルーズがMC役として登場し、映画のクライマックス「墜落する飛行機の中から、主演俳優(トム・クルーズ)と主演女優(アナベル・ウォーリス)が脱出するシーン」の撮影方法について説明します。撮影は、無重力専用の撮影機材を備えた飛行機を使ったそうです。

飛行中の機体を急上昇させ、その後急降下させることで、およそ20秒間の無重力状態(=ゼロ・グラビティ」)を作り出します。この20秒間無重力状態を何度も何度も繰り返しながら、撮影を行います。そして、このVRアトラクションは、この無重力状態の撮影を、観客にも疑似体験してもらうのが目的なのです。

2分間の解説に続き、いよいよVRシークエンスがスタート。トム・クルーズや他のキャスト・スタッフが、すぐ間近、手が届くほどの距離に感じられ、観客はまさに撮影中の飛行機の中に紛れ込んだかのよう。彼らは監督や撮影監督と次のカットについて確認作業を行っています。


確認がひととおり終わると、「アクション!」のかけ声とともにいよいよ無重力シーンの撮影がスタート。トム・クルーズが、アナベル・ウォーリスが、撮影監督がカメラごと空中に浮遊します。すると、座っているVRシアターの座席にも急上昇の重力が加わり、観客も浮遊しているかのような感覚に。

おおー。これは楽しい!

およそ8分間におよぶVRシークエンスは、「4DXプラスVR」とでも言うべきもので、これまでのVR映像やアトラクションと比べ、遙かに高レベルです。映像だけではなく、重力と無重力を疑似体験できる、まったく次元の違うものだと感じました。


この後、YouTubeのブースで「キング・コング」のVRも体験したんですが、はっきり言ってレベルが全然違いました。「キング・コング」、ショボかった……。

VRって「次に来るもの」って雰囲気は分かるんですが、「じゃあいったい何に使うのよ?」ってところがよく分からなかった。


今回、VRと4DXという組み合わせについて、未来を感じることができました。でもやはり、もっとも相性がいいのはゲームでしょうね。「バイオハザード」みたいなゲームをVRでプレイしたら、おしっこチビりそうになるんじゃないかとw 

2017年3月28日火曜日

UberもLyftも撤退したオースティン、移動はどうすんのよ?

オースティンで開催されるSXSWに最適化させて、iPhoneのアプリをフォルダにまとめます。


左上の「SXSW GO」というアプリは、SXSW参加者必携のアプリです。デイリーのスケジュールを確認し、自分が参加したいものに「★」をつけ、iCalに同期してリマインダーをセットすると大変便利。さらに、映画の上映については、各シアターの混雑状況がリアルタイムで一覧できるし、シャトルバスの運行状況もリアルタイムで把握できます。SXSWは会場がけっこう分散しているので、このアプリを使いこなさないと、恐ろしほどの非効率に陥ります。


ある日の私のフェイバリット・リスト。上部に「ツイン・ピークス」の広告が入ってますねえ。

さて、昨年(2016年)、オースティンでもっとも重宝したアプリはUberのアプリでした。

しかーし! 実は、UberもLyftも、オースティンから撤退してしまったのです。その経緯についてはあんまり詳しく書きませんが、UberおよびLyftのドライバーに指紋登録を義務づける法律を、住民投票で廃案にする作戦が失敗したことが原因です。

では、彼らが撤退した後、どうなったのか?

代わりに、地場のライドシェアサービスが営業を始めていたんです。


「Fasten」は、オースティンとボストンで展開するライドシェア。機能はUber、Lyftとまったく同じといっていいでしょう。Fastenは、SXSW2017の公式ライドシェアにも指定されていました。

しかしFasten、時間帯にもよりますが、けっこうお値段が高い。


ホテルからコンベンションセンターまでのおよそ10キロの運賃、安いときで20ドル、高いときは70ドルぐらいとかなり幅がある。一度なんて、朝の9時頃に乗ろうとしたら120ドルって見積もりが出て、さすがに高すぎるよって全員一致でパスしましたからね。

そんな時は「Ride Austin」を使いましょう。Ride Austinは、常にFastenより20%ほど安い印象。その代わり、車の数が少し少ないかな。


しかしRide Austinも、朝夕のラッシュ時には、運賃が上がってしまいます。マーケットの需要に対して運賃が最適化されてるってことですな。まあでも、運賃が高いけれども、Fastenよりはマシって感じかな。


ドライバーが言うには、「Ride Austinはノン・プロフィッタブル(非営利)のサービスだから、ユーザー(お客)も利用料が安いし、ドライバーもたくさんお金もらえてWin Winのサービスだよ。Ride Austin使って!」ってことだそうです。これ、オースティン市が経営しているNPOみたいなものかと思ったら全然そうじゃなくて、一度のライドについて、一律2ドルのブッキングフィーが収入になる、れっきとしたコマーシャルなサービスでした。しかし儲かるのかね?


とにかく、私たちは毎日FastenやRide Austinを使って、ホテルとコンベンションセンターの間を往復していました。UberやLyftのビジネスモデルは、コピペされて色んな都市で別ブランドのサービスとして普及しています。面白いですね。 

2017年3月27日月曜日

2度目のオースティン、SIMはもちろんT-Mobile

今年(2017年)もテキサス州オースティンにやって来ました。昨年に続いて、サウス・バイ・サウスウェスト(SXSW)に参加するのです。インタラクティブ、映画、音楽の祭典として知られるSXSWも今年で31回目。こちとらまだ2度目の参加ですが、前年以上の盛り上がり感はオースティンに来る前から感じていました。


去年は、私と友人(仕事仲間)の2人での参加だったのですが、今年は合計6人がゆるやかにパーティ状態です。しかも現地入りして驚いたことには、日本人がやたらと多い! 16年には600人だった日本からの参加者は、今年は1000人を超えたそうです。

注目度が急上昇なSXSWってことで、参加費(バッジ代)も値上がりしているし、ホテルの宿泊費なんかもトンデモないことになってます。

私が去年泊まったのは、コンベンションセンター近くの「J・W・マリオット」だったのですが、1泊500ドル台と結構なお値段。それが今年は1泊1000ドルですよ! そんなの全然無理だってことで、今年はダウンタウンから車で15分ほど離れた「Crowne Plaza Austin」ってホテルにしたんですが、それでも1泊380ドル。通常は100ドルで泊まれるホテルです。あり得ねえ〜。

さて。ホテルにチェックインしたら、まずはSIMの調達です。昨年、LAに行った時に買ったT-MobileのSIMが安くて使いやすかったので、今回もT-Mobileで行きましょう。

早速、Google Mapで「T-Mobile」とググってみると、ホテルから徒歩25分ほどのところに直営店がありました。ちょっと遠いけど、長時間のフライトで固まった身体をほぐしたいので、迷わず歩きます。


はい、お店はちゃんとありました。

対応してくれたおネエさんに、アメリカに10日ほど滞在する旨と、SIMは通話よりもデータを中心に使うことを告げます。

「データは何ギガ欲しい?」

「5ギガぐらいかな」

おネエさん、PCをちゃっちゃか操作して、SIMを出してきました。


レシートには、「ELECTRONIC PIN $50.00 RETAIL STORE」50ドル、「TMO SIM STARTER KIT RETAIL」10ドル、TAXが5.95ドルで、合計65.95ドルと書いてありました。

去年LAで買ったSIMは、1週間有効のもので25ドルだったのですが、それの倍以上してます。ちゃんと確認してませんが、1カ月有効みたいです。

10日間滞在として、日割りするなら1日あたり7ドル弱。700円相当です。最近はWiFiルーターがだいぶ安いので、成田でWiFiルーター借りるのとあんまり変わらないよって話もありますが、現地の電話番号があると何かと便利なことは間違いありません。


ということで、次回はアプリ編。実はオースティンでは、昨年、UberもLyftも撤退してしまったんです。移動はどうすんだ? 

2017年3月25日土曜日

日本対UAE戦を見終わって思い出した。遠藤が今野について語った一言

W杯ロシア大会のアジア最終予選、日本対UAE戦(アウェイ)は、2対0で見事日本が勝ちました。

1点目の久保裕也のゴールも見事でしたが、驚いたのは、今野泰幸の2点目ですね。34歳にして代表に呼び戻され、ゴール以外にも守備に攻撃に八面六臂の活躍を見せた今野の姿は強烈に印象に残りました。

その今野ですが、試合後のインタビューをスポーツニュースで見ると、相変わらず謙虚で地味に訥々と応対しています。何というか、華もオーラもないw。それを見ていて、最近読んだこんな本に、面白い記述があったのを思い出しました。引用してみましょう。


遠藤 「チームメイトに今野泰幸っていう選手がいるんですけど、彼は五輪も経験しているし、W杯も2度も出場しているんですよね。それなのに、サングラスとか帽子とかで、何1つ変装しなくても普通にスルーされますからね(笑)。確かにちょっと地味なところはあるとはいえ、Jリーグでも余裕で400試合くらい出場している選手なのに、スルーです」

この本は、Jリーグのアドバイザーを務めるホリエモンとプロのサッカー選手・元選手5人(宇佐見貴史、川島永嗣、遠藤保仁、宮本恒靖、守保一)の対談をまとめたものですが、当該の部分は、「Jリーガーはもっとスター性を打ち出さなきゃだめです。遠藤さんももっとスターのイメージ作りをした方がいい」という文脈の中で出てくる遠藤の発言です。今野選手のパブリックイメージを見事に証明していて、思わず爆笑してしまいました。


写真はFC東京時代の今野ですね。

この本には、けっこう発見がありました。例えば、今のJリーグの売上げ規模は、全部で700億円程度しかないこと(ブンデスリーガは3200億円で、プレミアリーグは7000億円)。Jで売上げ規模がもっとも大きいのは浦和レッズの60億円。

ゴールキーパーの川島が、日本で「英語でサッカーを学ぼう」というスクールを運営していること。東京、神奈川、千葉で10校展開している。

プロサッカー選手には、3人兄弟が多く、プロになってるのは2番目か3番目が多いこと。宇佐見、遠藤はともに三男。その宇佐見が、本田圭佑のエピソードを語るところも面白い。

宇佐見「でも圭佑くんは10代の頃から変わってましたよ。18〜19歳の頃にみんなが『ViVi』とか女性のファッション誌を買ってきて見ているときも、圭佑くんだけ『PRESIDENT』を読んでいましたから(笑)」

さすがですw。

いまのJリーグに一言いいたい人、注文つけたい人に、この本はオススメです。

さて、日本代表は来週3月28日にホームでタイ代表と対戦します。当日は埼スタに出向く予定ですが、タイ戦も当然、今野泰幸はスタメンでしょう。今野のさらなる活躍に期待しながら観戦しようと思います。



Photo credit: The 2-Belo via Visual hunt / CC BY-NC-ND

2017年3月7日火曜日

グルテンフリー、2カ月目に突入。体調、どんな感じ?

今年(2017年)の1月下旬、「ジョコビッチの生まれ変わる食事」という本を読んで、突然グルテンフリー生活を始めました。


この本は、試合中に突然頭が真っ白になってプレーが続けられなくなったり、頭の中に霧がかかったようにもやもやする症状に悩まされていたノバク・ジョコビッチが、彼の試合をテレビで偶然見た同郷(セルビア)の医師に、「不調の原因はキミの食事にある。グルテンを2週間止めてみなさい」と告げられ、半信半疑ながらも実践してみたところ、みるみる体調が回復し、世界ランキング第1位に上り詰めたという俄には信じがたい内容です。

ジョコビッチの場合、検査の結果グルテンアレルギーだということが判明したので、グルテンを抜いたら当然のように体調が良くなったワケですが、このグルテンアレルギーは5人に1人ぐらいの割合でいるんだそうです。

私の場合、特にアレルギーだと思い当たる節はありませんが(検査もしていない)、面白そうだと思ったらとりあえず試してみる質なので、ちょっとやってみようと。ウチの奥さんも道連れです。実は、半年ほど前に「シリコンバレー式 自分を変える最強の食事」ってのも読んで、これもチャレンジしたのですが、奥さんに却下された過去があります。

さて、グルテンフリーはズバリ「小麦粉抜き」の食事です。食べられないものを箇条書きにしてみましょう。
・パン
・ラーメン
・パスタ
・うどん
・そば(十割そばはOK)
・ビール
・天ぷら
・カツ
・カレー(インド料理店のはだいたいOK)
・ケーキとかドーナツ
・クラッカーやクッキー

どうですか。なかなかハードルが高いと思うでしょ?

しかし、お米がOKなんですよ。日本人にとって、西洋人がグルテンフリー生活をするのに比べて、大きなアドバンテージだと思います。


ほら、鮭とイクラの親子丼(マグロ多め)は全然オッケー。日々のランチがヘルシーになりますよ。

あと、厳密には「醤油がダメ」って説もありますが、これは諸説あるので今回は除外してます。

丸1カ月が経過し、2カ月目に突入していますが、果たして体調に変化はあったのか?

体重が3キロぐらい減りました。もちろんハッピーです。そして、これが自分でも一番驚いたのですが、ガス(おなら)が出なくなった。

気になったので「グルテンフリー」+「おなら」とググってみると、けっこう同様の経験をしている人がいるんですね。どうやら、グルテンフリーは腸に良い影響を及ぼすようです。

いろいろ調べてみると、いま世界中に流通している小麦は、1960年代に品種改良(=遺伝子組み換え)された小麦で、大量生産が可能になった代わりに、リスクの高い食材になってしまったということも分かりました。気になる人は「小麦」+「品種改良」でググってみてください。


最近は、スーパーでも「グルテンフリー・コーナー」ができたりと、ちょっとしたブームですね。

では、私はまったくグルテンを食べていないのかといえば、それはNOです。会食の席で出てきた中華料理のコースに、焼売や小籠包が含まれていたのを食べましたし、お弁当に入っていたマカロニサラダを、それと分かっていて食べたこともあります。ちょっとは食べることもある。だけど、積極的に注文はしない。

とはいえ、やっぱりたまには豚カツとかお好み焼きを食べたいよねって話はよくでるので、2カ月に1日ぐらいは「グルテンデー」を作って、何でも食べられる日にしようかなんて考え中です。

こういう、ちょっとした不便を楽しむ感じはなかなか新鮮です。食事の制限が厳しいイスラム教徒やユダヤ教徒の日常が、ほんのちょっとだけ理解できますよね。


そして目下の最大のチャレンジは、今週からのオースチン(テキサス州)出張です。ニューヨークやロサンゼルスはグルテンフリーの店もそこそこありそうですが、テキサスはどうなんでしょ。毎日タコスかなw 

2017年2月6日月曜日

キューバ旅行に関する覚え書き その2 キューバつれづれ

キューバ旅行記の最終回です。つれづれに書きます。キューバには初めて行きましたが、超オモロい国でした。今までに経験したことのない世界。

みんな貧乏だけど、底抜けに陽気。

ホームレスがいない、スラムがない。だから、治安が悪いとはまったく感じません。


そのかわり、大金持ちもいない。メルセデスとかBMWなんて、1日に1台目撃するかどうか。

「幸せって何? 理想的な国ってどんなの?」

キューバの町を歩いていると、つい、思想レベルであれこれ考えてしまう。

いま、いわゆるマルクス・レーニン主義に則った社会主義国家は、世界に4カ国しかありません。中国、ベトナム、ラオス、そしてこのキューバです。ラオスは行ったことありませんけど、中国やベトナムとは全然違いますよね、キューバは。

信じられないことに、一般的なキューバ人の月収は20ドルだそうです。医者でも30ドル。年収3万円〜4万円ですよ。その代わり、学校はタダ、医療費もタダ、食事は配給がある。

そんな月収20ドルの国に、旅行客がわんさかやってきて、5ドルとか10ドルとかチップ払うもんだから、現地人はみんな旅行客目当てのサイドビジネスに余念がない。


この花売りのおネエさんたちも、最高の笑顔で写ってくれましたが、その後のチップよこせ攻撃からは逃げられません。

街角で演奏しているおジイさんたち、渋いですよね。ブエナビスタ・ソシアル・クラブ的な。だけど、おジイさんの前で足を止めて聞き入っちゃうと、チップ缶持ったオバちゃんがスルスルっと現れて、小銭を払わずにはいられない状態に。


もっとも、このレベルの小銭稼ぎは蔓延しているものの、これがそんなにえげつないレベルではないんですわ。

タクシーも、乗る前に必ず交渉なんですが……。

「XXホテルまで行きたいんだけど。いくら?」

「15ドルだね」

「えー、高い。10ドルにして」

「いいよ。じゃあ10ドル」

あっけなく値切れます。何というか、まだウブな感じ。そんなにスレてない。この5ドル値切る交渉は、インドだとうんざりするほどのやりとりが必要になります。

お金の話と言えば、キューバではクレジットカードがまず使えません。常にキャッシュ払い。


キューバでは、キャッシュは、少額の小銭から20CUC札(1CUC=1ドル)まで、バリエーション多めに持ち歩くことがポイントです。

なぜなら、色んな局面でさまざまな額のチップが必要になるから。

例えば外でトイレに入るときとか、かなりの確率でトイレおばさんがいて、入り口で小銭を集めています。皿に小銭を入れると、代わりにトイレットペーパーを20センチほどちぎってよこします。これはまあ、払わなくてもいいやつではありますが、前に入る人たち皆が払っている中で、払わずに入るのはなかなかバツが悪い。

それと、個室には紙はありませんから、紙が必要な人はそこで小銭がないと、お札を差し出す羽目になります。

私たちはキューバ滞在中、ホテルのトイレットペーパーを拝借して、常にバッグに入れて持ち歩いていました。ウチの奥さんは、トイレおばさんにトイレットペーパーをひょいっと見せて、チップ払わずに突破していましたね。あと、前半私は風邪を引いていたので、鼻をかむのに使ってた。レストランなどでも、テーブルがきれいじゃない場合があるので、これで拭いたりね。


あと、路上でミュージシャンの音楽に耳を奪われてしまったらチップ。

ディナーを食べたレストランに生バンドがいて演奏していたら、バンドにチップ(演奏が終わる度にチップ缶持って徴収に来ます)。

見学に訪れた葉巻工場で、「葉巻吸ってみたい人?」ってのに「ハイ!」って答えちゃったら、葉巻ニイさんにチップ。

とにかく、他の国よりもチップ払う局面がかなり多い。だから、常に適切な(多すぎない)チップを払うために、バリエーション多めにキャッシュを持っておいた方がいいと。

キューバのお金で驚いたのは、3CUC紙幣ですね。滞在中は1、3、5、10、20とおもに5種類のお札を使っていましたが、3の単位はこれまで見たことがありません。10払うのに、3+3+3+1とか、5+3+3で1お釣りをもらうとか。これはなかなか新鮮でしたよ。


ゲバラの肖像画が描かれた3ペソ(人民ペソ)は、お土産にもってこいです。現地で手に入れるのはそれほど簡単ではないんですが。

では、キャッシュ(CUC)はどうやって調達するか? これは、レートはともかくストレスの少ない順に並べると……。

ATM > 銀行 > 両替屋

ということになります。ひとつずつ解説しましょう。

ATMは、あるにはあるが、それほど多くありません。ただ、銀行にはだいたい外壁にATMが埋まっているので、それをおもに使っていました。カードを入れた後、ボタンを操作した時の動きが少しもっさりしているので、「反応がない。オカしい」とボタンを二度押ししたりせずに、のんびり操作してください。反応が遅いのは、おそらく回線速度の問題でしょう。

私たちはキャッシュカードではなくて、VISAのクレジットカードでキャッシングして現地通貨を調達します。これは、キューバに限らず世界のどこでも同じ。それが一番手数料(金利)が安いんです。

銀行窓口での両替もチャレンジしました。これには2つのハードルがあります。まず、いつも銀行は長蛇の列。それなりに時間がかかります。あと、日本円を買ってくれない。銀行での両替を想定している方は、ユーロなりイギリスポンドなりを持参してください。米ドルは10%のコミッションがかかるので、不利と言われています。


両替屋も、銀行と一緒でかなりの行列。ただし、日本円でもOKでした。つまり、日本円を持参する人は、両替屋一択となります。ホテルのフロントでも円の両替は無理。

米ドルのコミッション問題については、私が旅行していた時は、トランプが当選してから就任するまでの期間だったせいか、総じてドル高な日々でした。だから、コミッション10%取られたところで、他の通貨よりドルの方が有利なんじゃね?って感じでしたね。ちゃんと計算していませんけど。

とにかく行列がいやなので、いつも空いてるATMでキャッシュ下ろしまくってました。


あと、キューバでは旅行者が使うCUCと、キューバ人が使う人民ペソ(CUP)の二重価格になってるのは有名な話です。しかし私たちは、滞在中に一度も人民ペソで決済することはありませんでした。

キューバの田舎の町に行って、人民ペソで買い物したり食事した人は、みな口を揃えて「冗談みたいな金額だ」って言いますが、まあ月収2000円の世界だったらそうでしょう。

東京でバスに乗ったら200円かかるところが、キューバならたったの2円って感覚ですよね。

でも、我々日本人がその世界に行って、現地人と同じ水準で買い物するってのもちょっと違和感ですよね。いや、違和感というより罪悪感かな。

まあしかし、クレジットカードが使えないのはどうにかして欲しいですね。旅行客をたくさん誘致したいんなら、マストですよね。

キューバにおける三重苦は、「ネットが使えない」「カードが使えない」「英語が通じない」でした。


なので、キューバに行く人は、「たまには不便を楽しんでみよう」って感覚が必要なんじゃないかと。

そんなキューバは、今後どんな道を歩んでいくんでしょうか。

たまたま私たちが滞在している間に、ラウル・カストロが声明を出しました。ラウルは「我々は市場開放には向かわない」と発表しました。

その方向性は、キューバの人たちにとっていいか悪いかはともかく、西側の旅行者にとっては、ある種の朗報と捉えていいでしょう。「他のどの国にも似ていない国」キューバが、まだしらばくはそこにあり続けるということですから。


2017年2月5日日曜日

キューバ旅行に関する覚え書き その1 出発前

キューバは、トラベラーたちにとって人気急上昇中のデスティネーションです(2016年末の時点で)。かく言う私にしても、この旅行記をアップし始めてからコンタクトをもらった範囲で、同じ時期にキューバに行ってたよって知人がいたし、過去半年以内に行ったよって知人が数人いたし、向こう半年以内に行くよって人も数人います。まさに「キてるキてる」って感じです。


この傾向はしばらく続くと思います。だけどキューバは、手続きはじめ、旅の準備が意外に大変なんです。以下、私が旅行手配で遭遇した不便や不可解なことをまとめます。

まず、必要なドキュメント。キューバに旅行する日本人は、1「ツーリストカード」と2「海外旅行保険の加入証明書(英文or西文)」の2つが必要です。

1はビザに相当するもので、東京・港区のキューバ大使館領事部でゲットすることが可能です。写真は、キューバ大使館の本棟ですが(写真はカストロ逝去直後)、この通りの並びに「キューバ大使館領事部」が別にあるので、そっちに行って手続きします。


で、この大使館領事部が全然イケてない。私は、結局4回も足を運びましたよ。だって、Webサイトもないから受付時間も分からないのよ。だけどちゃんと書類が揃っていれば、1回行けば大丈夫です。

持参するのは、申請用紙、パスポート現物、パスポートのコピー(写真のあるページ)、写真、申請料です。

しかーし! 念のため今日(2017年2月)ググってみたら、最近手続きした人は、往復の航空券のコピーと宿泊先の予約確認書のコピーも必要になっていたとか! ここら辺で最新情報仕入れてください。

▼キューバツーリストカードを郵送で申請する方法&記入例

注意すべきは、申請は午前11時ぐらいまでに行くこと。受付時間は9時から12時までですが(これも行って初めて分かった)、私が申請に行った時は、スタッフが電話対応していて「いま大変混み合っていますから11時半までには来ていただかないと」と答えていましたね。私が行った時の雰囲気は、11時半でもけっこうギリギリで、11時ならまず大丈夫って感じ。

申請書類は、一応領事部オフィスにあります。あるんですが、ベンチのあたりに無造作に置いてあるので気がつかないんですよ。見あたらなかったら、(スタッフは手いっぱいなはずなので)一般人でも誰でもいいので、そこにいる人に聞いて下さい。Webにもあるんですが、私が準備している時期は、フォームをダウンロードできませんでした。なお、領事部で申請書を書く場合は、書類を書くためのスペースはとても狭く、筆記用具も準備がないので、それなりの装備で行った方がいいです。写真を貼りつけるノリも持っていった方がいい。とにかく、対応がクソでめっちゃ評判が悪い所です。

あと、笑ったのは「お釣りはありません」って張り紙がしてあって、本当に釣り銭を用意してないんです。万札しかなかった私は、「近所のファミマに両替しに行け」って言われて行ってきましたもん。

「共産圏の役所」ってこんななのかって少し感動すら覚えましたね。日本語のWebページもないから、申請にいくらかかるか、大使館に行くまで分からない。それなのにお釣り対応しないってステキすぎる。一応申請料は、ひとり2100円。代理申請の場合は、2100円プラス3500円かかります(2016年12月現在)。値上がってる可能性もあるから、念のため、5000円札1枚に1000円札4枚、500円玉1枚に100円玉4枚って感じで、細かくお金を準備した方がいいですよ。

なお、ツーリストカードは、申請してから15分ぐらいで発行されました。即日発行ですが、午前中をつぶす覚悟で行った方がいいと思います。


次、海外旅行保険の加入証明書。これ、空港なんかで保険買う人は、証券自体が証明書になると思いますが、私はクレジットカードに付帯している旅行保険があるので、空港で保険は買いません。

そんな場合は、クレジットカード会社に電話して請求すると、数日から1週間ぐらいで英文の加入証明書を郵送してくれます。私はセゾンカード、私の奥さんはDCカードでそれぞれ手続きしました。


ただし、ネットでググってみると分かりますが、ほとんどのトラベラーが「必要なかった」と言ってます。私も同様で、キューバ入国の際にこれを提示しろとは言われませんでした。ただ、成田のアエロメヒコのチェックインカウンターで、パスポートに加えてツーリストカードと保険加入証明書の提出を求められたので、そこでは提示しました。これにしたって「この後出国の前までに保険買うから」って言えば済む話ですよね。

そんなわけで、旅行保険の証明書は必要ないと思います。が、万全を期したい人は、持参するのがベターかと。ツーリストカードに比べれば、たいして面倒じゃありません。

次は、必要書類じゃないんですが、ガイドブックの話。

キューバで遭遇した日本人は、みーんな「地球の歩き方」を持っていました。何と、日本語ガイドブックは「歩き方」一択なんですね。

しかし、「地球の歩き方」キューバ編は、「キューバとカリブの島々」ってなっていて、およそ400ページ中、キューバの情報は80ページぐらいしかないんですよ。こんなのに2000円近くも払えないよねってことで、私は「歩き方」は図書館で借りて、必要な部分だけ5〜6ページを撮影してエバーノートに放り込んでおきました。

ちなみに、Lonely Planetなんかはキューバだけで1冊になってて、543ページもあるんですよ! ひとつ前の版だとKindleもある。何なんですかね、この違いは。



私は、もう絶版で値段が吊り上がっている「旅行人」のキューバ版を買って持っていきました。高いから自炊できなかったw


続いてはエアラインの件。

一般的に、日本からキューバへ行く場合は、エア・カナダでトロント経由か、アエロメヒコでメキシコシティ経由ってのがポピュラーみたいです。私はアエロメヒコで行きましたが、行きも帰りもメキシコシティで7時間ぐらいのトランジット。何もやることのない空港で、けっこう辛かったですねえ。

ところがこの12月(2016年)から、アメリカからの直行便が次々に就航を始めているんですよ。

ハバナ観光ツアーで一緒になった、ニューヨーク留学中の学生クンは、ジェットブルーでチケット代300ドル未満で来たって言ってました。所要3時間半ぐらい。いま調べてみたら、ユナイテッドもデルタも直行便を毎日飛ばしていました。ここ2カ月ぐらいの間に、アメリカ人観光客がわんさか訪れていることは想像に難くない。


アツいです、キューバ。それにしても、日本からニューヨーク経由なんて素敵過ぎです。また行きたくなっちゃうよ。

そして現地で聞いた、とてもガッカリな情報は、今年(2017年)、北京からの直行便が就航するんだそうです。オーノー!


キューバ旅行を検討中の皆さん、急ぎましょう。この北京便が就航する前に行っちゃって下さい!