2013年8月15日木曜日

驚異のスーダン人、モハメド・オマル・アブディン

辺境作家としてカルト的な人気を誇る高野秀行のブログで、ある日、日本在住のスーダン人、モハメド・オマル・アブディンが紹介されていた。このアブディンなる人物、日本語がめちゃめちゃうまいという。なぜか、大の広島カープファン。そして驚いたことに、盲目なのでそうだ。

そのアブディンが、自伝を出版したという。


「わが盲想」。タイトルもヒネリが効いてるじゃないの。この男、いったい何者なの?
自伝の版元が、YouTubeにアップした動画あるので、まずはこれを見て欲しい。



ダジャレもベタで楽しいが、驚いたのはその執筆方法だ。点字ではなく、音声読み上げ機能つきのワープロソフトで執筆しているのだ。盲人用のこんなアプリケーションがあるんですねえ。IT時代でよかったと本人も語っている。

本には、鍼灸師の資格を取るために日本に来てからこれまでの(現在は東京外語大の大学院にいる)、カルチャーショックと順応の歴史が、時折オヤジギャグを交えて語られる。でも、上の動画よりは遙かにマジメな文章だ。

印象的だったのは、アブディンが「スーダンはどこにあるのか」と聞かれ、「ヨルダンという国があるでしょ? その隣にヒルダンという国があって、その南にアサダンとスーダンがあるんです」と答えたところ、これを真に受ける人がいたというエピソード。

「ギャグを言う相手を考えなくちゃいかん」とアブディンは語っている。同感の極みである。

また、この本を読んでさらに驚いたことには、アブディンは結婚もしており、子どもも2人いるのである。テレビ東京に「YOUは何しに日本へ?」という番組があるが、この本を読んだあとは、あの番組が陳腐に思えてしょうがない。

このアブディン、テレビのバラエティ番組に出るのも時間の問題か? もう出てる?
ツイッターもやってました。https://twitter.com/Abdinkun早速フォロー。



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