2016年7月23日土曜日

星の街 ガガーリンとか ソユーズね

モスクワから車(ドライバー&ガイド帯同)で2時間半かけて「星の街(スター・シティ)」にやってきました。

「星の街」は、ロシアの宇宙飛行士が訓練を行う施設があり、宇宙飛行士が家族と一緒に住んでいる町です。ソ連時代には隔離された町でしたが、今は一般の観光客でも訪問することができます。ただし、40日前までに見学の申し込みをしておく必要があります。

モスクワから北東に向かいます。高速道路を降り、木立の並ぶ一本道をしばらく進んでいくと、行く手を遮断機に阻まれます。ゲートの前で、星の街を案内してくれるアレクサンドラと待ち合わせ。


入り口に聳え立つはガガーリンの銅像。右に立っているのがアレクサンドラ。いま、37人の宇宙飛行士がここで訓練しているそうです。

折しもこの日は、日本人宇宙飛行士の大西さんがソユーズで宇宙に飛び立つ2日前。「彼もここにいたわよ」とのこと。


ソユーズのポッドです。ハッチが開いていますが、乗り込むことはできません。


これはミールですね。恐らくシミュレーターでしょう。やっぱ宇宙ステーションはデカい。

見学できる建物は2棟。体育館みたいな地味な箱に、宇宙船が地味に置かれている印象。昨年、LAで訪れたサイエンス・センターとはエラい違いです(ケツにリンク置きます)。


こちらは、プログレス補給船の本物だそうです。これから打ち上げるんでしょうか。

面白かったのは、地球に帰還するポッドの装備ですね。NASAのポッドは海に落としますが、ロシアのポッドは陸に落とします。もちろん、狙ったところにビシっと戻れるとは限らず、砂漠に落ちたり、湿地帯に落ちたり、山中に落ちたりすることも。


どこに落ちてもいいように、サバイバルキットが積み込まれているんです。発煙筒、救急セット、水を濾過する機材や、釣り用の疑似餌まで積んである。ある意味、せっかく地球に無事に戻ってきたのに、帰還後に地上で遭難したら恥ずかしいもんね。

アレクサンドラの案内する星の街ツアーは、1時間ほどで終了です。

我々の場合は、予めリクエストしてあったので旅程に組み込まれていますが、普通に売ってる「星の街」ツアーを見ると、けっこうなツアー料金です。400ユーロほどかかる。

そして「星の街」には、さすがに中国人はひとりもいませんでした。小さいですが、お土産屋もありました。

建物の外に出ると、飛行機が飾ってありました。ミグ15だそうです。ガガーリンが操縦中に事故死した戦闘機と同型とのこと。


帰り際、気になることがあったので、アレクサンドラに質問してみました。

「アレクサンドラ、『オデッセイ』って映画見た?」

「ええ、見たわよ。ずいぶん間違いが多い映画だったわね」

「へー、どんな間違い?」

「例えば、ハーネスを外してからハッチを開くシーン。本当は、ハッチを先に開いてからハーネスを外します」

そういう細かい間違いがたくさんあったと。


さすがです。ロシアで宇宙開発に携わる女史の矜恃を感じましたね。

「なるほど。NASAに負けるなよ、アレクサンドラ」

明日はモスクワを後にし、鉄道でサンクト・ペテルブルクに移動です。モスクワで世話になったガイド氏ともお別れ。ガイド氏、別れ際に「エルミタージュは気をつけて。イタリアからスリ団が出稼ぎに来てるよ」と警告してくれました。

スリ団……。イタリアから出稼ぎ……。その光景を想像してみたら、何だかワクワクしてきました。ダバイ!ダバイ!

▼ロサンゼルスに行ったら、スペースシャトルを見に行こう

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