2016年7月28日木曜日

キジ島の 木の教会は リフォーム中

さて、この度のロシア旅行にあたり、是非とも訪れたかったのがキジ島です。

キジがたくさん生息する島じゃないですよ。ロシア正教の木造の教会群で知られる、ロシア有数の聖地です。


場所はここら辺。けっこう北ですね。

サンクトペテルブルクから電車に乗って5時間、ペトロザボーツクという町に一泊し、翌朝キジ島に上陸するプラン。

我々は18時発の電車に乗ったのですが、ペトロザボーツク到着予定は23時。


電車はシーメンスの真新しい車両です。

なんですが、我々の乗った2等の座席はリクライニング機能ナシ。あと、食堂車もナシ。車内販売でサンドイッチとコーヒーを買って夕食にしたのですが、座席にテーブルがナシ。コーヒーを太ももでに挟んでサンドイッチを食べるというなかなかデンジャラスなシチュエーションでした。

ちなみに、この日はEURO2016の準決勝、ポルトガル対ウェールズがあったのですが、ロシアでの中継開始時間は22時。試合終了は23時45分ぐらいですね。終わりのあたりがギリギリ見られるかも。

ペトロザボーツクには、ほぼ予定通り到着しました。23時ちょい過ぎ。それでこの明るさ。


ホテルに移動して、ガイドと翌日の打ち合わせをし、チェックインしてテレビをつけたら、ちょうど試合が終了したところでした。OMG。

せっかくいい時間帯にEUROの生中継が見られるというのに、何とも残念です。日本だと朝4時起きでしたから。

翌朝は8時半出発。ホテルで朝食を摂ってて驚いたことには、レストランに黒人の宿泊客がたくさん(10人ぐらい)いたことです。なんだなんだ? ロシアで黒人の団体に遭遇するとは意外です。

食事の帰りのエレベーターで遭遇した黒人に「どこから来たの?」と聞いたら「ボツワナ。アフリカのね」との答え。ボツワナからキジ島観光ってどういう由来なんでしょ。不思議すぎる。


さて、ペトロザボーツクからキジ島へは高速船で1時間半ほど。港のカフェでランチボックスをピックアップして、船に乗ります。

船はオネガ湖をひた走ります。キジ島はオネガ湖に浮かぶ島。幸いなことに、雨は降っていません。雲はブ厚いですが、島に近づくにつれて青空が顔を覗かせてきます。

到着しました。ペトロザボーツクからガイド嬢も帯同していますが、キジ島でさらに現地ガイドが合流します。彼女たちは日本語は話せず、英語で説明してくれます。


島は全長7キロ、幅が500メートルという細長い島です。島内に車は走っておらず、観光も徒歩(あるいは自転車)です。

そしてキジ島における最重要事項は「島にはヘビが多いので、順路をハミ出して草むらには絶対に入らないように」というものです。おおコワ。

5分ほど歩くと、見えてきました。プレオブラジェンスカヤ教会が。これが島のメインの教会ですね。釘を一本も使ってないという。17世紀に建立され、一度落雷によって消失し、1714年に再建された。


……あれ、何か足場が組んであるぞ。ビニールも貼ってある。修復中なのかな?

ガイド嬢が言うには、建材の木が傷むので、この教会は70年(17年?)に一度リフレッシュするんだそうです。伊勢神宮みたいね。


確かに、中央部分から下にあるアラビアっぽい屋根部分だけが、真新しく金色に輝いています。それ以外の部分は鈍色です。

修復中につき、中に入ることもできません。


こちらは隣にあるポクローフスカヤ教会。こっちは中に入ることが可能でした。

イコンが素晴らしい。団体客がやってきて、熱心にお祈りしています。


この島は、ある種のテーマパークですね。スローな宗教テーマパーク。パワースポット感はあんまりない。その代わり実にのどかな空気が流れていて、神との対話も腰を据えて存分にできそう。

この小さな教会では、聖職者が鐘楼でたくさんの鐘を鳴らして楽曲を演奏するというパフォーマンスに遭遇しました。


ランチボックスは、サンドイッチとゆで卵とヨーグルトドリンク。教会のそばにベンチはありますが日陰がなく、かといって教会の中で飲食するのはNGなので、お昼時の直射日光を浴びながらのなかなかタフなランチとなりました。

滞在はおよそ3時間。若干時間を持てあまし気味ですが、天気が良かったせいか、早く帰りたい気分にはなりません。遠くに風車が見えますね。


帰りの船を待つ間、港付近のカフェにコーヒーを飲みにいったら、朝、ホテルであったボツワナ人のグループがいました。アフリカ人は、強い日差しなどお構いなしで陽気におしゃべりしています。

船でペトロザボーツクの港に戻ると、ドライバーが「雨はふらなかったか? こっちはドシャ降りだったぞ」と。

「キジ島は神のいる島なので、天気には恵まれると思いますよ」という、サンペテのガイド君パーシャの言葉を思い出しました。

ペトロザボーツクを18時に出発する電車で、サンペテに帰ります。到着したのが23時。またしてもEUROの準決勝(フランス対ドイツ)は見ることはできませんでした。ガックシ。

しかし連日の5時間ノーリクライニングの鉄道旅はきっついなあ。

ところでロシアの鉄道は完全指定席です。自由席なんかないし、乗車する時にはパスポートが必要です。「ぶらり途中下車の旅」とか成立し得ない雰囲気。

そんなこんなで、ロシア旅行もあと残り2日。



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