2016年7月29日金曜日

白夜なう ペテルブルクの 夜はふけない

キジ島から戻り、サンクトペテルブルクでの滞在(=ロシアでの滞在)はあと2泊。

最終日前日はピョートル宮殿、続いてエカテリーナ宮殿を訪れますが、ここら辺はサクっといきます。


相変わらず天気が悪いし、エルミタージュの後だと感動も今一歩なんですよね。

例によって、どこに行ってもロッツ・オブ・チャイニーズ。


面白かったのは、お宝を疎開させた話。エカテリーナ宮殿は第2次大戦時の空襲で甚大な被害を受けたのですが、スターリンは空襲を予測して、予め絵画や彫刻の大部分をシベリア鉄道でシベリアに疎開させたんだそうです。

戦争が終わり、美術品はシベリアから戻ってきます。しかしエカテリーナ宮殿が損壊していたため、エルミタージュに移送されてしまった。で、長年かかってエカテリーナ宮殿の復旧が完了したにも関わらず、美術品はそのままエルミタージュに留まっている。エカテリーナ宮殿の館長は「戻してくれよ」と懇願しているのに、エルミタージュ側はシカト状態なんだとか。



大黒屋光太夫が女王に謁見したという部屋も見学しました。

宮殿については以上です。

翌日、最終日は終日フリーの予定。さあどこに行こう。ガイドとドライバーは一応キープしてあります。

晴天に恵まれたので、午前中は運河をクルーズすることにしました。町中に張り巡らされた運河からネヴァ川に抜けるコースをクルーズします。


なんと、エルミタージュ美術館の敷地内にも運河は通っており、船はその渡り廊下をくぐってクルーズしていきます。オモロいなあ。

クルーズを終えると、ガイドさんが「ドストエフスキーのお墓に興味がありますか?」と聞くので、「あるある。是非行こう」とチフヴィン墓地へ。

この墓地はこじんまりしていて、ロシア正教色が非常に強い墓地でした。しかも園内の植物はキレイに整えられていて、草ボウボウだったモスクワの墓地とは全然佇まいが違います。入場料も必要なので、中国人はいません。実に静謐な雰囲気。


ドストエフスキー(写真)やムソルグスキーの墓を見て、ホテルに帰ります。ガイドもドライバーもこの時点でリリースしましょう。お世話になりました。

そして夕方、前日に予約してあった、サンペテ名物のルーフトップツアーの待ち合わせ場所に向かいます。待ち合わせ場所に着くと、またしてもドストエフスキーw


建物の屋上を徒歩で歩き回るこのツアーは、知る人ぞ知るエクスカージョン。ホテルのコンシェルジュに頼んだら「提携していないから」ということで予約ができませんでした。なので、自力でネット予約。

当日、5時の集合時間の15分前にツアーの主催者から電話がかかってきました。

「ちょっと今、私の他に英語のできるガイドが手配できてないんだけど、今どこにいる?」

「もう待ち合わせ場所にいるよ」

「そうなの。うーん。5時半まで待てるかな。今、私は他のツアーの最中で……。最悪、英語できないガイドでもいい?」

「うん、いいよ。屋根上って歩き回るだけでしょ」

「OK。また電話する」

……当初の待ち合わせ時間、5時を回っても電話はありません。けっこういい加減です。


この日は、7時にゴーゴリというレストランを予約していたので、ルーフトップツアーの終了が遅れてしまうと、夕食に影響が出てしまいます。こちらからツアーガイドに電話をかけ、何度かやりとりした結果、ツアーをキャンセルすることにしました。楽しみにしていたのに残念だなあ。ブルーナイルの「♪A Walk Across the Rooftops」も準備してたのに。

気を取り直し、ゴーゴリで最後のディナーです。キャビア、いっちゃいましょう! いまキャビアは高いんですよ。お土産用のも一缶1万円ぐらいしてました。


食事しながら、キャンセルした屋根歩きの埋め合わせについて夫婦で相談しているうち、妙案が飛び出しました。

「そうだ、ルーフトップツアーがあるくらいだから、ルーフトップバーがあるかも」

「それはいい!」

早速ググってみると、ゴーゴリから徒歩10分圏内に「W」というホテルがあり、そのルーフトップバーがなかなかヒップな感じです。ダバイ!ダバイ!

夕食を終え、やって来ました、Wに。デカした、W。


わーお。シャンパン飲みながらまったりできるし、ルーフトップツアーよりこっちの方が全然いいじゃん。

サンペテのオサレ女子やカップルたちが続々やってきます。遠くで花火も上がってますよ。このバーは超絶オススメです。もちろん、晴天の日限定ですが。

こうして、ロシアにおける最後の夜は更けていきました……。


……いや、全然更けないんです。白夜なんですよ。アプリでは22:14に日没ってなってますが、マジックアワーが延々続く。

明るいので、町には若者たちがどんどん繰り出してきます。この時期、街灯に火がともることはありません。バンドの演奏があちこちで始まり、何だかみんな楽しそうです。ひょっとしてこいつら、朝まで騒いでんのか?


しかしこれ、体内時計がムチャクチャになるよね。いい加減ホテル帰って、カーテンびっちり閉めて、無理矢理寝ようっと。

0 件のコメント:

コメントを投稿