2010年12月30日木曜日

南インド旅行記2010 2日目 音楽イベントで停電しまくり

今年南インドにやって来たのは、例年12月中旬から1月中旬まで行われる、チェンナイ・ミュージック・シーズンが大きな目的の1つ。南インドのクラシック音楽(カルナータカ)やダンスの公演が、チェンナイ各地のホールで連日朝から晩まで行われるのです。

このイベントについては、割と最近雑誌で知り、是非見にいこうと思っていました。しかし、行くのはいいんですが、何を見に行くかが大きな問題。ネットでスケジュールを見ても、出演者はローカルなミュージシャンがほとんどで、知ってる顔が皆無。行くべき公演にアタリをつけるのが至難の業です。我々がチェンナイに滞在する3日間、連日60以上の公演があるのです。

公式っぽいサイトには、全スケジュールと参加ミュージシャン(およびダンサー)の一覧がありますが、解説やレビューなどの情報がないので、あまりよりどころになりません。

仕方ないので、ホテルからそれほど遠くないホールを選び、出演者名をYouTubeで検索し、演奏の動画を視聴して、面白そうな公演を絞り込んで行きます。結果的に、以下4つの公演を鑑賞しました。

1日目 ハイデラバード・ブラザース




会場はナラダ・ガナ・サバ。300ルピーの席。ここのボックスオフィスでチケットを買う際に、あんまり空席がなさそうだったので、わくわくしながらホールに入ったところ、客席は2割ぐらいの入り。昭和30年代って感じのレトロな会場と、空席の多さでちょっとテンション下がります。1時間半ほど聞きましたが、これといって収穫なしと判断し退場。なかなか期待させるバンド名だったんですが……。鑑賞中に1度、停電して演奏がストップするというアクシデントが。さすがインド、Incredible India。

1日目その2 ジャヤンティ・クマレシュ




会場はミュージック・アカデミー。こちらも300ルピーで2階席の最前列へ。さっきのナラダ・ガナ・サバに比べると遥かにモダンな空間で、ちょっと安心。しかし、こちらも会場の入りは3割ぐらいです。真ん中にデーンと構えるのは、ヴィーナという弦楽器の女性プレイヤー。エレキ琵琶ですな。ひな壇右奥に、若くてキレイな女の子が座っていますが、この娘は何の楽器も演奏しない、単なるお茶くみであることが発覚して唖然。これまたIncredible India。


2日目 U・シュリニーバス




会場は、昨日ハイデラバード・ブラザースを見たナラダ・ガナ・サバ。ボックスオフィスのおばちゃんと、早くも顔なじみになってる私。この日の入場は、公演が始まって30分後ぐらいでしたが、昨日とはうってかわって会場は6割ほどの入りで「なかなか入ってる」感じがします。そのせいもあってか、演奏もかなり熱がこもっている感じ。

このU・シュリニーバスは、エレキ・マンドリン弾きという珍しいプレイヤーですが、若くてルックスもそこそこなので、オバちゃんのファンが多いようです。マンドリンがメインで、ボーカルのないインストルメンタルなのですが、太鼓(ムリダンガム)や壷(ガタム)もノリノリで、なかなか凄い。公演が終了すると、となりにいた爺さんが、「今年のこの会場のベスト・プレイじゃ」と声をかけてきました。なるほどなるほど、納得です。しかし、この日は停電4回。曲のクライマックスに向けて演奏が盛り上がっている最中に「ドサッ」と全会場が真っ暗になる。もちろん、音も消える。これじゃあミュージシャンがかわいそうだよー。

3日目 スリーバルサン・J・メノン(ミュージック・アカデミー)




最終日は何を見るか決められず、もう停電は勘弁だなとの思いから、会場のキレイなミュージック・アカデミーを最訪。我々は7時からの公演だったのですが、その前の4時半の回が終わったところに会場到着。と、観客がドッサリ会場から出てきます。あっちゃー、こっちの回だったか。

当日券売り場には、日本人の女子が1人。いったい何者ですか? あれ、出てきたインド人からチケットもらってません? いいなあ、ラッキーだね。オレらもタダ券欲しいなあと思いつつ中にはいると、案の定、客席はスッカスカ。

でも、演奏はそれなりに熱のこもった内容です。個人的には、イスラム神秘音楽カッワーリーとの関連性があちこちに発見できて、なかなか有意義なものでした。今後の研究テーマをひとつ見つけた気分。

その後、今回もっとも当たりだった、U・シュリニーバスのCDを探しにスペンサープラザのCDショップへ。種類がたくさんあるので、ついつい5枚6枚と買ってしまいます。でも、1枚200~300円ぐらい。もう、日本でCDなんか買えません。Incredible India!

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