こちらが彫刻の部屋。作品は、学校の近所のお店で販売もしているそうです。
さて、昼食の後は、山の頂にある巨大仏像を見に行きます。目下建造中のこの仏像、当地の高名な僧侶の弟が、海外からの寄進を集めて建造中とのこと。高さ50メートルの偉容で山の上から市民を見守ることになります。富津にある東京湾観音を思い出します。完成は、2015年とのこと。
続いて、映画館に連れてけという我々のリクエストに応えてもらい、ティンプーの町に2軒あるという映画館のうちの1つに。
1スクリーンしかない、恐ろしく古い映画館です。学校の体育館に、木造の椅子を固定したようなたたずまい。上映するのはブータンのオリジナル映画。さぞかし寂れているんだろうと思いきや、これが正反対で、映画は近年とても盛況な産業なんだそうです。
「ここよりも新しくて設備のいい映画館があるよ」というガイド君の誘いに乗って、郊外にあるもう一軒の映画館に行くことになりました。
確かにこちらの方がはるかに新しい。でも、1スクリーンしかない、町の文化センターみたいな殺風景な映画館です。上映している映画は「スリーピング・ビューティ」って、おいおい「眠れる森の美女」のことですかい? 本編上映中にも関わらず、ちょろっと中に入れてもらって数分鑑賞しましたが、ブータンの農村部の若者たちが惚れた腫れたで大騒ぎするドラマのようで、どうやらディズニーとは無関係の模様(確証はありません)。しかも、場内はかなりの観客が入っている模様で、あちこちから笑い声やため息が聞こえてきます。
映画館を出た後に、たまたまブータンで有名な映画監督が映画館に来ているとのことで、ちょっと話を聞くことができました。福岡に1年ほどいたことがあるという監督は、今、ブータンは空前の映画ブームが起きていて、首都ティンプーでも市民の30%から40%が映画を見にきてくれる。この5年で25本の映画を作ったけど、今年はタイでロケした映画も公開するし、来月からはロンドンでロケする映画を撮る。でも、ブータンではまだ映画が産業として認知されていないので、国が補助してくれないし、規制も多くて色々大変なんだと。「何でここにいるの?」と聞くと、何と彼は本日上映中の映画の監督その人でした。観客の反応を見るために上映中の映画館をチェックしてたのこと。ブータンでは凄い有名人なんだそうです。
「ブータンは、こんなティンプーみたいな都会より中部の田舎の方が全然いいよ」と旅のアドバイスをくれて、監督氏は去っていきました。
ブータンの映画、今度見てみようかしら。そういえば、ちょっと前に、ブータンの若い僧侶がワールドカップをTV観戦するために苦労する、「ザ・カップ」という映画がありましたねえ。
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