2018年1月11日木曜日

羽田を出発してから36時間、ドバイへの長い長い道のり

12月24日(2017年)、マスカット空港で一夜を過ごした我々は、午前10時過ぎに機内へと戻りました。しかし、機体は一向に滑走路に向かう気配がなく、エンジンを回しながら駐機場にとどまったまま。


飛行機がなかなか飛ばないせいか、周りの乗客(中国の方々です)のおしゃべりが止まりません。しかも、だんだん声が大きくなって騒音レベルまで達しています。思わず耳栓を両耳に突っ込みます。


そして13時17分、中国南方航空CZ383便は、マスカット空港から最終目的地ドバイに向けて離陸しました。搭乗から2時間半以上経っていますが、マスカットからドバイまでは1時間ほどのフライト。

やがて、窓の外には砂漠が広がってきました。ドバイに近づいている感じがヴィヴィッドに伝わってきます。天候もクリアで、霧や雨の気配もまったくありません。


「やっと到着だぜ。ずいぶん時間かかっちゃったよねえ」

予約してあったホテルは、すでに1泊分が無駄になっています。

ぼちぼち着陸かと思ったその瞬間、またしてもモニターのフライトトラッカーに異変が起こりました。


「あれ、行き先がドバイじゃないよ。シャルジャになってる!」

シャルジャ! そりゃ何じゃ?

今回は、着陸前に機長のアナウンスが入りました。

「当機は、今日もドバイに降りられないので、ドバイ近隣のシャルジャ空港に向かいます。広州を離陸してから、24時間を超えて運航することはできない規則なので、それが最善の選択だと信じてます。もしもシャルジャに降りるのがイヤなら、マスカットに戻ることになりますけど、それは皆さんイヤでしょ?」

なんか、機長のアナウンスもヤケクソ気味ですw


CZ383便は、12月24日の14時30分にシャルジャ国際空港に着陸しました。しかしなかなか機内から出られません。この間、Google Mapで調べると、シャルジャからドバイまでは30キロの距離。車でおよそ30分であることが分かりました。近い、タクれる。結局、1時間ほど機内で過ごし、地上に降りたったのが15時30分。

イミグレを通過し、現地のお金(ディルハム)をATMで引き出し、タクシーに乗ってドバイのホテルに着いたのが16時30分。

実に、羽田を出発してからおよそ36時間後のことでした。


ホテルはパークハイアットです。ここに2泊するはずが、1泊だけになっちゃった。残念過ぎるよね。

ドバイのパークハイアットはそんなにお値段が高くなくて、恐らく、1泊の値段は東京の半分ぐらいじゃないかと思います。しかし1泊スッたからなあ。

今回の災難は、ドバイに霧が発生し、着陸便が軒並み降りられなくなったこと。そして、翌日になって霧が消えてからも、ドバイ空港の管制が着陸便をさばききれずに混乱し続けたことが原因です。

現地の人に聞いたところ、冬場のドバイはたびたび霧が発生するんだそうです。なので、ドバイ便が着陸できず、カタールのドーハとか、私たちのようにオマーンのマスカットとかに一時退避するケースがちょくちょくあるらしい。

なので、冬場にドバイに行く人は、旅行保険で「航空機遅延費用特約」に加入しておくといいですよ。想定していなかった交通費や、失ってしまった宿泊費がカバーされます。私の場合は、クレジットカードに付帯している保険なので、そこまではカバーされていませんでした。


マスカットを離陸する前に、アプリで見たドバイ上空はこんな感じでした。空の大渋滞。Twitterも大炎上していて、「エミレーツ、金返せ!」「何にも案内がない、最低の対応!」とか、おもにやり玉に上がっていたのはエミレーツ航空。我々は中国南方航空でしたが、中国人はTwitterアクセス禁止なので(代わりに微博ですね)、特に炎上は見られません。

こうしたトラブルに対して我々旅行者に出来ることは、若干のバッファを持った旅程を組んでおくことと、保険に入っておくことぐらいです。あとは、トラブルを楽しむぐらいの余裕を持つことでしょうかね。

個人的には案外楽しかったですよ。マスカットなんて、絶対に自分では行こうと思わない土地を訪問できたし。まあ、空港の中だけですけどね。そんなマスカット空港が、24時間対応の空港だってのが超驚きでした。


デューティーフリーで売ってるおみやげとかは、全然頑張ってなくて、何とかしてあげたくなっちゃうレベルですけどね。まあ個人的には、一生に一回しか来ない空港ってことで間違いないと思います。

0 件のコメント:

コメントを投稿